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【本】「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門 (小林真大/小鳥遊書房)

こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。

今日は、『「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門』の序章と二章を読んだまとめをお送りします。

文学批評を磨きたかったら、

批評の世界で確立されている一定の手法を学び、次にそれをまねる必要があります。

というところに衝撃をうけました。まねるんだ!? って。ごめんなさい、なにも知らなくって…。
そもそも「批評の世界」って、どこにあるのでしょうかね。文芸誌の中にあるのかしら…?

先週、大型書店へこの本を買いに行ったら品切れだったので、取り寄せにしました。結構人気があるようです。ちょっと期待しながら、昨日届いた本を読み始めたら、確かに大当たりでした。

文学批評といえば、先日、われらが『猫の泉 読書会』では「批評理論入門」を「フランケンシュタイン」とセットで読む読書会をしたことがあります。

批評理論の入門としては、とても勉強になりました。

でも、当たり前のことながら、フランケンシュタインの物語をすべての種類の批評理論に当てはめるわけにはいかないものです。

もうすこし、文学批評の全体を俯瞰するにはどうしたらいいのかな~と思っていました。

この本は、まさこの本は、文学批評の骨組みのところを示しているので、やっと宝島の地図を手に入れたような、そんな気持ちです。

ざっくり、序章と(今日は一章を飛ばして)二章をまとめますので、ぜひ気になる方は本書をご覧くださいね♪

■序章 文学批評には「型」がある?

〇言語活動の六つの要素それぞれに着目した文学批評の六つの形

・作者       →  作家論
・メッセージ    →  ニュークリティシズム
・読者       →  読者論
・コード(文法)  →  構造朱里
・コンテクスト(背景)→ イデオロギー批評
・メディア(接触) →  メディアスタディーズ
・まねる

 文学批評は、「作品の真の意味がどこにあるのか」をどの角度から論じるかによって分類できる。

■第二章 「作品」は社会や作家から独立できるのか?

第一章を飛ばして第二章を読んだのは、わりと自分が「書いてあることをくみ取ろう」と考えるタイプで、比較的「ニュークリティシズム」に親近感を覚えたからです
。もちろん、このあと他の章も読んでまとめをしたいと思っています。

〇ニュークリティシズム誕生の歴史

・古き良き伝統の崩壊

 「神様がお決めになったこと」と引き受ける時代
 →「理性」大事な時代
 →民主主義の時代

・保守派の危機感「伝統的な社会へと民衆を呼び戻そう」
 →T・S・エリオット(1888-1965)の詩での誘い
 →アメリカ南部の詩人たちの支持
  →南北戦争(1861-1865)での南部敗北
  →北部による産業資本主義や技術への反発
  →科学的な読解によるニュークリティシズムが、北部でも大人気!

・21世紀以降のニュークリティシズム
 イゾベル・アームストロングは、これまでのニュークリティシズムを偏見に満ちていると批判し、下記を主張
 ・詩人は読者へ伝えたいことを混沌としたまま述べている。
 ・作品と一体化し、そこから感じるありのままの感情と向き合おう。

■本日の一冊:『「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門 』(小林真大/小鳥遊書房)

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