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【『週プロ』師弟対談】ターザン山本!×市瀬英俊〈vol.6〉[なぜ三沢×川田戦は名勝負にならなかったのか]

 今回は平成版『喫茶店トーク!』の番外編として、元『週刊プロレス』編集長のターザン山本! 氏とその部下だった市瀬英俊氏が時空を超えて再会! テーマはズバリ「『週プロ』とはなんだったのか?」。いやー、正直、ここまで濃いものだとは思わなかった。何はともあれ読んでみるべし。果たして、古き良き時代の風景がここに!?(聞き手◉“Show”大谷泰顕)

(⬆︎「『週プロ』とはなんだったのか?」を語り出したターザン山本! 氏&市瀬英俊氏と『週プロ』編集長最後の号となった20年前の743号/96年7月23日号の表紙。ターザンカフェも絶好調!)

〈前回までの内容はこちら⬇︎〉
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(元『週刊プロレス』編集長のターザン山本! 氏が古き良き時代を熱弁!)


(⬆︎今回は、この号に関する話が登場!)

▪︎馳浩はしゃらくさい


――馳浩が全日本に上がることになった時の話をもう少し聞かせてください。

山本 あのね、(キャピトル東急ホテルの)「ORIGAMI」の隣に、もう一つ喫茶店があるんだよね。そこで馬場さんが馳と話をしたんだけど、なぜかそこ俺も呼ばれたんだよ(笑)。

――お、山本さんが?

山本 そしたら馳は頭いいよな。馬場さんが一番欲していることを言うんだよな。

――なんと?

山本 ギャラはお任せします。マッチメイクもお任せしますと。その二つのことを言った瞬間、馬場さんは心からホッとしたというかさ(笑)。この馳というのは、とんでもない男だなと。煮ても焼いても食えない、政治的人間だと思ったよ。

――2015年には文部科学大臣にまでなりましたから!

山本 うん。しかも1月から全日本にデビューするとなったら、第1試合から出る、と言うんだよな。要するに、前座から出る、と自分から馬場さんに言ったんだよ。

――それは賢いというか、狡猾(こうかつ)ですねえ!

山本 そう! 彼は頭が良くてね。普通だったら自分のポジションを気にするんだけど、それを前座から出ることで、自分に対する周りの感情を抑えるというね。

――そのバランス感覚はすごいですね。

山本 いや、ハッキリ言う。しゃらくさいよ! 市瀬くんはどう思った?

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〔関連項目〕
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 ⬆︎Uとは? 長州とは? 元『週刊プロレス』編集長のターザン山本! 氏が古き良き時代を熱弁!


市瀬 僕は第1試合からやったほうがいいと思いましたけどね。いかにも新日本的な発想じゃないですか。その昔、猪木さんが鈴木みのると第1試合でやったでしょう?(89年3月15日、愛知県体育館)

山本 あの時は1シリーズを通じて、第1試合に出たよね。

市瀬 あの発想でしょう?

――そうですよね! ただ、なぜ新日本から来た選手が第1試合なんだと思うファンもいたでしょうね?

市瀬 でも、全日本は一からスタートする、という表明でしょう? だから(あの時の第1試合の象徴だった)志賀賢太郎戦から始めると。

――なるほどお。

市瀬 実際、そのくらいの低姿勢でやったほうが、全日本ファンも馳を受け入れやすくなるし。

山本 市瀬くんのもう一つの功績はね。秋山準がデビューした時に、秋山の初戦の相手は絶対に小橋健太ですよ、と言い張ったんだよね。

――そうなんですか!

山本 そしたら馬場さんは反対したんですよ。「そんなことしたら、ヒザの悪い秋山が小橋の攻めで初戦から故障したらどうするんだ?」って。

――馬場さんから!

山本 馬場さんから大反対を受けたんですよ! それでも「いや、絶対に秋山の相手は小橋です!」と言い張って、結局、馬場さんが折れて、秋山の相手が小橋になったら、両者の良さが爆発したんですよ! だからあれは、市瀬くんの功績だよな!

以下、その内容の一部を紹介
▪︎全日本版「夢・勝ちます」
▪︎なぜ三沢×川田戦は名勝負にならなかったのか
▪︎全日本繁栄の陰に市瀬記者あり!


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