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アーマード・コア マスターオブアリーナ(ACMoA) 対戦向けアセンブルガイド【ダミー・隠しパラメータと特殊な仕様】

初代系レジェンドレイヴンであるYOUさんからアーマード・コア マスターオブアリーナ(以下、「MoA」)の大会の告知なされ、にわかに盛り上がりを見せていますね。まさか令和の時代に初代系の大会があるとは。特製ステンレス認定証、欲しすぎる……。

しかし初代シリーズの対戦に関する情報やノウハウはインターネットの時代の移ろいと共に消えていっているものが多く、今の時代から対戦に参入するのはなかなかにハードルが高いのかなと思います。
これからMoAの対戦に触れようと思う人(いるのか!?)向けに、何回かに分けて解説を投稿しようと思いますので、MoA対戦に入門したい人はぜひご覧いただければ…!

<今のところ書こうと考えている内容>
 第1回:ダミーパラメータ、隠しパラメータ、特殊な仕様(本記事)
 第2回:実戦的なパーツ選択のポイントとオススメパーツ
 第3回:大会環境の予想と対策

ダミーパラメータ、隠しパラメータとは?

初回の本記事ではダミーパラメータ、隠しパラメータ、特殊な仕様について取り扱います。
いにしえのアーマード・コアシリーズには、パーツパラメータや機体パフォーマンスに表記があるものの実際には何も影響していない『ダミーパラメータ』や、重要なパラメータなのにゲーム内で確認することができない『隠しパラメータ』というものが存在します。

機体パフォーマンス画面
左枠の数字は致命的なまでに実際を反映していない算出方法のためマジで何の役にも立たない
ポケットステーションを使った対戦では一部使われてるらしい……

初代シリーズでは後の作品に比べて特にこれらが顕著であり、仕様を知っていないと陥りがちな罠がたくさんあります。本記事ではアセンの基礎知識として、主要なダミーパラ、隠しパラ、その他の特殊な仕様についてざっくり解説します。
※実戦的なパーツ選択等については次回予定です。あくまで仕様的な部分を補足できれば。


はじめに

本記事はアーマード・コアの超基本部分については知ってる前提で書いています(PS1-2の旧作のいずれかクリアしている程度を想定)。ある程度の専門用語は断りなく使っている場合もありますがご了承ください。(検索してもらうとACwikiやACFANの用語辞典に大体はヒットするハズ)

初代シリーズの細かい仕様は非常に難解なので詳細の計算式やパーツパラメータは必要な部分以外では省いています。本記事ではあくまで”ざっくり仕様を把握する”程度に見ていただければと思います。
詳細については神攻略サイト、K-2nd様にまとめられているので、そちらの情報もあわせてご覧ください。本記事でもかなり参考にさせていただいています。感謝!
一部項目ではK-2nd様のアセンツールでの見方を紹介します。

K-2nd トップページ
https://k-2nd.sakura.ne.jp/

K-2nd 『PSAC(初代アーマードコアシリーズ)のパーツリスト』
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/parts_psac.html

K-2nd 『ACMoA- Corporal's Report』
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/corporals/index.html

K-2nd 『MAアセンツール』
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/support_tool/jayhoun.html


【フレーム共通】

ダメージ係数(特殊な仕様)

フレームパーツにはDEF_SHELL(実弾防御)とDEF_ENERGY(EN防御)が設定されており、各フレームパーツの防御合計値でどれだけダメージを軽減できるのかが計算されます。ダメージ計算の過程で『ダメージ係数(防御係数、係数とも)』という防御力の基準となる数値が算出され、実際にはこのダメージ係数を基に被ダメージが決定します。
※計算式を覚える必要は全くないです。

実弾ダメージ係数:(2995 - 合計実弾防御力)/ 50(端数切り捨て)
Eダメージ係数:(3125 - 合計E防御力)/ 50(端数切り捨て)
ダメージ:攻撃力 × ダメージ係数 / 96(近似式)

K-2nd 『計算式一覧』より
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/formula_psac.html#damage

ダメージ係数は、防御力合計値が高いほど低い数値になり、ダメージの軽減量が高くなります。係数ごとの受けるダメージ割合は下表をご覧ください。(例:係数10の機体が攻撃力1000の攻撃を被弾すると10.4%の104ダメージまで軽減)。
ある武器の攻撃を受けたとして、ゴリゴリのガチタン(実弾ダメージ係数6)とフツーの中2(実弾ダメージ係数20)では3倍近いダメージ差が生じるわけです。

ダメージ係数ごとのダメージ(ハイフンのところはおそらく実現不可な数値)

ダメージ係数の算出には÷50と小数切り捨てが行われるため、係数は整数値をとり、防御値50ごとの段階的に変化することが見て取れると思います。この係数の変化する境界値を見極めてアセンすることが非常に重要で、上手く調整すれば僅かな防御アップで係数を下げることも可能です。
その逆もあり、以下のように防御アップが無駄になるケースも発生します。

例:防御を上げたつもりでも係数が変動していなかったケース
中量2脚(頭:ZERO、コア:S0、腕:K1、脚:1001)の防御を少し上げたくてLN-1001Bに換装
元のアセン(実弾係数20.89/EN係数24.73)
 ↓  脚部をLN-1001Bに変更(実弾防御+29 EN防御+12)
変更後のアセン(実弾係数20.22/EN係数24.45)
防御力差が少ないため係数の小数以下しか変動しておらず、どちらのアセンも係数は実弾20/EN24となる。パーツの重量差+339だけが重くのしかかるのであった…。
既に変更後のアセンを使っている人は1001B→1001にすることで防御を落とさず軽量化が可能(※実際にはAP差と積載差も考慮する)。

対戦ではダメージレースで自分がどれだけ優位に立てそうか判断するため、相手との防御差は見誤らないようにしたいところです。

アセンツールの表示

ツールでは画面右側の「防御力」の欄で係数を確認できます。画面上部の「端数表示」オプションを有効することで小数以下の数字も確認できるため係数の微調整時に役立ちます。
右側の「耐久力」の項目は、APとダメージ係数による軽減を考慮した実質的な耐久力です(要するに武器の表記攻撃力換算。耐久力38400の機体で攻撃力2200の大バズを受けた場合…38400/2200=17発耐える、といった具合)。異なるAP・係数を持つアセンの耐久力を比較するときにはこちらを使うと良いでしょう。


【頭部パーツ】

頭部パーツに隠しパラやダミーパラはありませんが、対戦ではミッション用の付加機能は無意味です。COMPUTER TYPE(コンピュータータイプ)、MAP TYPE(オートマップ)、BIO SENSOR(生体センサー)は対戦に一切影響しないため考慮しなくて良いでしょう。
NOICE CANCELER(ノイズキャンセラー)は一応、WR-RS7(ロックオン妨害ロケット)の効果時間を半減できるという効果がありますが、あまりに微妙すぎる武器でおそらく使用者がほとんどいないだろうから気にしなくても良いんじゃないかな……。

赤枠の項目はほぼ無視でOK

【コアパーツ】

コアパーツでは一部のパーツにダミーパラに近いものがあります。
XCH-01(重コア)とXXL-D0(MoA新コア)にはミサイル迎撃にバグがあり、ほとんど機能していません。ミサイル迎撃関係のパラメータであるVS-MG-RESPONCE(迎撃確率)とVS-MG-ANGLE(迎撃範囲)が設定がされているものの、ミサイルの迎撃範囲が機体と大きくズレた位置(前方下部)に設定されており、実戦で狙って迎撃することはほぼ不可能です。これらのコアを使う機体は必然的にミサイルに弱くなる、と覚えておくと良いでしょう。

この2つのコアは迎撃にバグあり

【腕部パーツ】

腕部パーツには武器を持てる通常腕と、腕そのものが武器になっている武器腕の2種類があります。

通常腕

通常腕にダミーパラや隠しパラはありません。
パラメータという形で数値化できるものではないのですが、腕部とコアの組み合わせによってブレードの判定発生位置が僅かに変化することはすこしだけ気にしても良いかもしれません。K-2nd様に検証されたレポートがあるのでそちらもご参照ください。

K-2nd『ACMoA- Corporal's Report B3_斬撃挙動ディープ編』
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/corporals/B3.html

武器腕

武器腕にはいくつか隠しパラがあります。
EN武器の武器腕ではCHARGE DRAIN(発射時消費EN)が隠しパラになっています。
ショップの説明文を見れば分かると言えば分かるのですが同時発射数がパーツスペックから確認できません。
なお、武器に共通する項目(軸武器/軸無視武器、弾速、衝撃値等)も隠しパラです。

すごーーーーーく細かいところでは、両腕から発射される弾丸はどちらか片方の腕が基準となっており、もう片方の腕から出る弾丸はそれと並行して発射されるため、飛んでくる弾丸が左右どちらかに少しだけ偏ります。
対人戦でよく見るAW-XC65(通称「ヴェル腕」)、AW-R/4(通称「レンコン」)はどちらも右腕基準なので、それらを相手にするときは向かって左にサテライト移動すると避けやすい、とだけ覚えておくと良いかも。


【脚部パーツ】

脚部パーツにはダミーパラ、隠しパラ、特殊な仕様が大量に存在する上に、影響の大きいものもあるためざっくりと把握しておきたいところです。少しややこしいので項目別で解説します。

待機時消費EN(隠しパラ)

脚部には稼働時(歩行時やジャンプの予備動作中)と待機時(稼働時以外。空中移動時など)で適用されるEN消費が変化するという仕様があります。ACはブースターを使用した移動が基本動作であり、待機時のほうが格段に適用機会が多く、EN回復量も多いためこちらの方が重要なパラメータです。
しかし、パーツスペックに表記されているENERGY DRAIN(消費EN)は稼働時のEN消費であり、待機時消費ENが隠しパラです。LN-2KZ-SP(軽2、通称「カラス足」)やLF-TR-0(四脚)のように一見して消費ENが悪いように見えるパーツでも実際には待機時消費ENに優れる脚部があったりするため注意が必要です。

【参考】稼働時(歩行移動)と待機時(小ジャンプ移動)のEN回復の差

と、待機時消費ENの重要性をここまで書いてきましたが、稼働時と待機時のEN回復量には上限値が設定されており、テンプレパーツであるGBG-10000(出力特化型、通称「銀ジェネ」)を選んだ場合、四脚以外ではだいたいEN回復上限値に到達できてしまうので、実際はそこまで気にする必要はないでしょう。逆関節等の待機時消費ENが低めの脚部を使う場合に、GBG-XR(容量型、通称「金ジェネ」)等に換装できる可能性がある、ぐらいで見ても良いかもしれません。
アセンツールでの見方はジェネレーターの項目にて。

TURNING SPEED(旋回加速)(ダミーパラ)

TURNING SPEEDは、ぱっと見では機体の旋回速度のように見えますが、実際には旋回加速に影響するパラメータです。旋回速度は機体の有効重量(※ジェネの項目で後述。総重量からジェネ重量を引いた重量)から算出されており、このパラメータが影響していません。
一応、旋回し始めから最大旋回速度になるまでの時間に多少影響はしているようですが影響はかなり小さめ。旋回を早くしたければ素直に軽いパーツを選ぶと良いでしょう。
後の作品ではすごく重要なパラメータなので後から初代シリーズをプレイした人は引っかかりがちなトラップ。

アセンツールの表示

ツールでは画面中央の「運動性能」の欄で確認できます。

SPEED(歩行速度)(ダミーパラ)

SPEED(歩行速度)は地上での歩行速度を表すものと思われますが、ダミーパラです。

  • 二脚と逆関節はカテゴリごとに固有の歩行速度
    ガショガショ歩く二脚と逆関節はカテゴリ単位で固有の歩行速度が設定されておりSPEEDを参照していません。二脚は重量区分(軽量・中量・重量)で3種類の歩行速度がありますが、逆関節は重量区分がないため全て同じ歩行速度になっています。

  • 四脚とタンクはパーツごとに固有の歩行速度
    四脚、タンクはパーツごとに固有の歩行速度が設定されています。LF-TR-0(四脚)やLC-HTP-H5(ホバータンク)のようにSPEED値が高いものの実は他と同じ移動速度、というウソついてるものがあったりするので注意が必要です。

これらの歩行速度は重量の影響を受けず、どれだけ機体を重くしようと固有の歩行速度で移動できます。MoAで追加されたLB-H230(逆関節)がめちゃくちゃ重たいのに地上ではなかなかに機敏なのはこのせい。

STABILITY(安定性)(特殊な仕様)

STABILITY(安定性)は衝撃武器による被弾硬直時間(とキャノン発射時の反動)に影響しますが、有効重量(※ジェネの項目で後述。総重量からジェネ重量を引いた重量)との組み合わせで決定します。
どれぐらいの衝撃値でどれだけ硬直時間が発生するのかは算出方法がややこしいのでアセンブルツールか下記のスプレッドシートで確認してみてください(スプシはコピーして使ってね)。

アセンツールの表示

ツールでは画面右下の「姿勢制御」の欄から確認できます。「無効衝撃」でいくつの衝撃値まで無効化できるか確認できますし、「対応衝撃」で任意の武器を選んでどれだけの被弾硬直が発生するかも調べられます。
「固め抜け適正」にチェックを入れると全プレイヤーが頭を悩ますであろうWG-HG1の固め抜け方法についても指南してくれます。HG1の固め抜けについては詳細なレポートもあるので興味がある人はあわせて読むことをオススメします。

K-2nd『Heat Gale Once More(MAのHG1の固め抜けについて)』
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/Heat_Gale_Once_More.html

限界速度(特殊な仕様)

ACが出せる限界速度は脚部カテゴリで決まります。二脚・逆関節の歩行組と四脚・タンクの走行組の2つに分かれており、二脚・逆関節を基準とした場合、四脚・タンクは水平移動限界速度が速い代わりに、垂直移動限界速度が遅い、という特徴があります。
実際の対戦の中で水平速度限界の差はほとんど感じることはないのですが、落下速度の差は明確に違いを感じられるのではないでしょうか。この落下速度の遅さを生かして四脚で滞空する『木馬戦術』と呼ばれる立ち回りも存在します(Youtubeに解説動画をアップされている方がいますのでそちらを参照)。


【ジェネレーター】

ジェネレーターにはダミーパラ、隠しパラはないのですが、特殊な仕様がいくつかあるので項目別で解説します。

有効重量(特殊な仕様)

既にいくつかの項目で出ていますが……
オプショナルパーツ以外のパーツには重量が設定されており、重量が機動力に影響する……というのがACの基本なのですが、初代シリーズではジェネレーターの重量がブースト速度、旋回速度、安定性等の計算に影響しないという特殊な仕様があります。この総重量からジェネレーター重量を差し引いた重量を「有効重量(または実重量)」と呼びます。
機動力を確保するためにジェネレーター重量を削る必要はないですし、逆にバカみたいに重たいGBX-TLであっても機動力が落ちないので十分選択肢に入ります。

EN回復速度(特殊な仕様)

EN回復速度は、ジェネレーターのENERGY OUTPUT(EN出力)の数値から、フレームパーツ(頭・コア・腕・脚)とFCSのENERGY DRAIN(EN消費)の合計値が差し引かれた数値から算出されており、武器類(右手・左手・肩)とブースターのEN消費はEN回復速度の計算に使われていません。武器類のEN消費は一切気にする必要ナシ!

また、脚部の項目でも少し書きましたが、EN回復速度には稼働時と待機時で異なる上限値が設定されています(待機時の上限値は稼働時の2倍)。EN出力特化の銀ジェネを使う場合は多くのアセンで上限値に到達できてしまうためそこまで気にする必要はありませんが、銀ジェネ以外では待機時EN回復速度の上限到達が難しいので、GBG-XR(容量型、通称「金ジェネ」)やGBX-TL(容量超特化型)等を使うときはフレームパーツのEN消費を気にしてあげると良いでしょう。

優秀過ぎるぞ銀ジェネ
アセンツールの表示

ツールでは画面右側の「エネルギー収支」の欄から待機時・稼働時のEN回復が確認できます。青字になっている場合はEN回復速度の上限値になっていることを示しています。

CHARGE REDZONE(レッドゾーン)(特殊な仕様)

エネルギーゲージの赤色部分ではブースター使用時のEN消費とEN回復速度が1/4になります。EN武器の発射時消費ENは軽減しないためレッドゾーンでのEN武器の使用には注意が必要です(発射時のEN消費は等倍なのに回復は1/4になる)。
レッドゾーンの仕様は作品によってマチマチなので念のため。


【FCS】

FCSは主要な性能が隠しパラだらけでゲーム内のパーツスペック表示ではちっとも性能を知ることができません。細かい部分では色々ありますが主要な部分だけ解説します。

ゲーム内ではたったのこれだけしか教えてくれない(何も分からない)

LOCK TYPE(ロックタイプ)(ダミーパラ)

LOCK TYPE(ロックタイプ)はロックオンサイトの性能傾向を示しているパラと思われますが、実際の各種性能はFCSごとに固有の設定があるため実質ダミーパラです。
「STANDARD(標準)」「WIDE&SHALLOW(広角)」「LENGTWAY(縦長)」「SIDEWAY(横長)」「NARROW&DEEP(遠距離)」の5種類があり、ざっくりとFCSの性能傾向を掴むことはできますが……対戦に持ち込むアセンならしっかり個々のFCSの性能を把握しておきたいところです。主要な性能は全部隠しパラなんだけどね!!
FCSのロックタイプはダミーですが、武器に設定されているロックタイプはちゃんと意味があるパラなので勘違い注意。

ロックオンサイト範囲(隠しパラ)

ロックオンサイトの範囲は、武器のLOCK TYPE(ロックタイプ)とFCSの組合せで決定します。武器のロックタイプ(4種類)ごとにFCS固有の範囲が設定されています。

  • STANDARD(標準、略称「ST」)
    対象武器:ミサイル、例外として武器腕のAW-R/4、両肩キャノンのWX-ED2とWX-C/4の3種は射撃武器
    おすすめ:FBMB-18X

  • WIDE&SHALLOW(広角、略称「WS」)
    対象武器:ハンドガン、一部のライフル、マシンガン
    おすすめ:QX-AF、TRYX-QUAD

  • NARROW&DEEP(遠距離、略称「ND」)
    対象武器:一部の武器腕やキャノン
    おすすめ:QX-9009

  • SPECIAL(特殊、略称「SP」)
    対象武器:スナイパー、バズーカ、パルスライフル、レーザー/プラズマライフルと一部のライフルやマシンガン、武器腕、キャノン
    おすすめ:QX-AF(範囲重視)、P/CV(射程重視)

FCSごとに固有の設定があるので、自分の使う武器のロックタイプと照らし合わせて最適なFCSを探す形になります。

同じ武器でも相性の悪いサイトだとこんなに狭く(もっと狭くなるのもある)

いちいちゲーム内で調べるのがめんどくさいよ~~~という方はアセンツールで確認すると良いでしょう。

アセンツールの表示

ツールではロックオンサイト範囲をビジュアル的に見ることができます。少し複雑ですが、下記の手順で表示できるかと思います。
①画面上部の「パーツ一覧」にチェック
→②パーツ選択欄の「FCS」にチェック
 →③パーツ一覧表から見たいパーツにチェック
  →④見たいロックタイプ(XXサイト範囲)にチェック
   →⑤一覧表下の四角枠にロックオンサイトの範囲が表示

範囲を数値で見たい場合は、③のパーツ一覧表内に書いてあります。

ゲーム内の画面じゃないとイメージできないよ~~~という人は、K-2nd様にスクリーンショットで全FCSのサイズをまとめられているので、そちらもご覧ください(至れり尽くせりすぎる…神…)。

K-2nd『PSAC(初代アーマードコアシリーズ)のパーツリスト』
下記ページの「サイトとロック範囲一覧」に書かれた■リンクをクリック
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/parts_psac.html#FCS_list

ロックオン距離(隠しパラ)

ロックオンが可能な限界距離は、ロックオン範囲と同様に武器のロックタイプとFCSの組合せで決定します。武器に設定されたRANGE(ロックオン距離)とFCSに設定されたロックタイプごとのロックオン距離(隠しパラ)を比較し、短いほうが実際のロックオン距離となります。

例①:
 武器:WG-MG500/E(ロックタイプ:SPECIAL、ロック距離:6800)
 FCS:QX-AF(SPECIALのロック距離:8000)
 ➡武器のロック距離のほうが短いため6800が実際のロック距離となる

例②:
 武器:WC-IR24(ロックタイプ:NARROW&DEEP、ロック距離:15000)
 FCS:QX-21(NARROW&DEEPのロック距離:6000)
 ➡FCSのロック距離のほうが短いため6000が実際のロック距離となる

要するに、短射程の武器を遠距離射撃に使うことはできず、FCSの性能以上の距離をロックすることはできないということです。

ミサイルロックオン速度(隠しパラ)

ミサイルのロックオン速度は、FCSごとに固有のミサイルロックオン速度から決定します。パラはK-2nd様のパーツリストをご覧ください。数値が小さいほどミサイルロック時間は短くなります。
なお、ミサイルロック速度は完全にFCS依存であり後の作品のようにミサイルごとにロックオン時間が変わるということはありません。FCSが同じなら初期ミサだろうが大型ミサイルだろうが全部同じロックオン時間です。


【ブースター】

移動速度関係(特殊な仕様)

地上ブーストダッシュ速度、空中移動速度、上昇速度などは、BOOST POWER(ブースト出力)と有効重量から決定します。空中移動速度に関しては空中でブースターが点火していない状態(自由落下中など)でもブースト出力が影響します。
これらの速度には上限値が設けられているため一定のラインで速度が頭打ちしてしまうことに注意が必要です。軽量2脚を使う場合や高出力のブースター(B-VR-33、B-P351、B-PT000)を使う場合は特に気にしておきたいところです。
多少の上限値超過は問題ないのですが、大きく超過するような組み合わせはブースト時消費ENのロスが大きいはずです。1段階下の出力のブースターに変更できないか検討してみてると良いでしょう。

アセンツールの表示(速度関係)

ツールでは画面中央の「運動性能」の欄から各種速度関係が確認できます。青字になっている場合は上限値になっていることを示しています(上の画面サンプルでは上昇と空中の速度上限に到達できていない)。
初代シリーズはゲーム内で速度を確認する方法がない(速度計がない)ため出来ればアセンツールで確認しておきたいところです。

アセンツールの表示(EN消費関係)

また、ツールでは画面右側の「エネルギー収支」の欄からブースト時の消費ENを確認できす。「秒換算」にチェックすることで、現在装備中のジェネレーターで何秒間ブースターを吹かしっぱなしにできるか表示できます。


【右手武器】

右手武器は、衝撃値、集弾性、弾速、EN武器の発射時消費ENが隠しパラです。
また、パラメータとして表せないスペックとして、「軸武器/軸無視武器」の2種類が存在します。初代シリーズ独自の特殊な仕様なので個別に解説します。

軸武器/軸無視武器(特殊な仕様)

射撃武器には、軸武器と軸無視武器の2種類があります(「軸」という用語は成り立ちがややこしいので割愛)。プレイヤー間で出来た用語なのですが、これらの違いは以下のとおりです。

軸武器【じくぶき】:武器属性
軸を意識しないと当たらない武器。厳密には射撃時に1フレーム遅れて弾(弾というより弾の当たり判定)が出る武器。
射撃ボタンを押した次のフレームでは弾が当たらず、その次のフレームから当たり判定が発生する。予測位置はこの1フレームの遅れを考慮していないため(軸無視武器と同じ予測位置を狙う)、ただ弾の判定が1フレーム遅れて発生するのではなく実質的に弾が1フレーム遅れて飛んで行っているような状態になっている。

軸無視武器【じくむしぶき】:武器属性
軸を意識しなくても当たる武器。厳密には射撃時に弾が遅れずに出る武器。
射撃ボタンを押した次のフレームから当たり判定が発生する。

K-2nd 『初代アーマード・コア 用語集』より一部抜粋
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/glo/index.html

もの凄くざっくり言うと、
○軸武器は、予測射撃が1フレーム遅延している命中精度の悪い武器
○軸無視武器は、正確な予測射撃をする命中精度の高い武器
こんな感じで捉えてもらって良いかと。

まま、言うて1フレやないかーい!wwwと思う方もいるかもしれませんが、初代は22フレーム/秒で動作するゲームのため、1フレの間に機体の被弾判定から外れてしまうだけのギャップが生じ、1方向に移動するだけで回避が成立するという現象が発生します。
おそらくKARASAWAなどの軸武器を使って「思うように当たらないな?」と思った方はたくさんいらっしゃると思います。軸武器には強力な武器も多いのですが、そうした命中精度の低さを踏まえて運用を考える必要があります。

もうひとつの軸無視武器は、ほかのACシリーズと同様に正確な予測射撃を行うため高い命中率が期待出来ます。ただし武器種はライフルとマシンガンのみの6種類にとどまり、選択肢はそう多くないです。
<軸無視武器>
WG-RF35(初期ライフル)、WG-MGA1(銀サブ)、WG-MG500(赤サブ)、WG-RFM118(緑ライフル)、WA-Finger(指)、WG-MG500/E(Eサブ)

【肩武器】

肩武器も右手武器同様に、衝撃値、集弾性、弾速、EN武器のCHARGE DRAIN(発射時消費EN)が隠しパラです。
ミサイル関係ではミサイルの旋回(誘導)や加速度なども隠しパラです。
武器類はまず使用感を一番大事にしてもらって、補足的に隠しパラを参照すると良いかもしれないですね。
その他のカテゴリごとのTIPSはACwikiにある程度まとまっているようなので、そちらもご覧ください

【追記 07/14】
肩武器にも右手武器と同様に軸武器/軸無視武器はあります。が、肩キャノンはまた別の射撃システムが存在することに注意が必要です。
右手武器が座標基準の射撃を行うのに対して、肩キャノンは角度基準の射撃を行います。中距離以遠でキャノンを撃つと分かると思いますが、要は右手武器より予測射撃程度が悪い、という認識で良いです。
しかし悪いことばかりではなく、ある程度手動で発射角を制御できるため、グレネードを相手の移動先に置いておく、なんてこともできたりします。
詳細はK-2nd様のレポートを参照のこと。

K-2nd 『B2_射撃特性マニアック編』
https://k-2nd.sakura.ne.jp/ac/report/corporals/B2.html#B2_4


【左手武器(ブレード)】

左手武器(ブレード)は衝撃値が隠しパラです。大会環境では強化人間が禁止なので考慮しなくて良いですが、強化人間時のブレード光波関係は隠しパラです一応。そのほかの特殊な仕様は以下のとおり。

空中ブレードとブレードホーミング(特殊な仕様)

空中でブレードを使用した場合、攻撃力が3倍になります(初代・PPは4倍なので勘違い注意)。
また、敵が前方一定範囲内にいるときに空中ブレードを使用すると自動的に敵機に接近しながらブレードを振る挙動(ブレードホーミング、ブレホ)を取ります。この時、上昇速度と旋回速度は通常時の速度上限を超えるため、通常のブースト移動より高速で機動します。
ブレードひと振り分のエネルギーで大きく機体を動かすことができ、うまく扱えばブースト移動より高効率に移動することも可能です。独特な挙動で制御するのは難しいですが、上手く使いこなしたいところ。

【参考】ブレホを駆使して引きガンナーを追うシーン(3:32~7:10)
あまり上手い詰め方をしてないので参考にならないかもしれませんが、移動やサイト外しにブレホを駆使して立ち回っています。
※PPの動画ですがMoAも大体同じです

ブレードのモーションと当たり判定(特殊な仕様)

ブレードのモーションは脚部のカテゴリで変化します。おおむねモーションに準じた当たり判定が発生するため、ブレードに向きの脚部そうでない脚部があることに注意が必要です。特に重量2脚と逆関節は空中斬りが当たりにくくてブレード主体の機体には不向きです。
基本的には脚部のモーションで当たり判定がざっくりと決まりますが、腕部の項目でも少し書いた通り、コア・腕部の組み合わせでも僅かに判定が変化します。自分なりに当てやすい組み合わせを探してみても良いかもしれません。

なお、ブレードはひと振りで複数回のヒット判定を持っており、多段ヒットする可能性があります。個人的体感は…
 1ヒット(6割)
 2ヒット(4割)
 3ヒット(1日対戦して出るかどうか)
 4ヒット(奇跡)
こんな感じのイメージです。斬るときのアプローチや動きによって多段しやすい斬り方もあるみたいなのでいろいろと試してみよう!


【オプショナルパーツ】

オプショナルパーツの効果量はすべて隠しパラメータです。気になる人はK-n2d様のパーツリストを要チェック。
ひとつだけ気を付けたいところとして、安定性を向上させるSP-ABSとSP-ABS/Reを同時に装備した場合、効果量の低いSP-ABSの効果のみが有効となる仕様があります。2スロット分が完全に無駄になった上に効果量が低くなるというひどい仕打ちを受けるので同時装備厳禁です。


ここまでお読みいただきありがとうございます。
初代シリーズにはあまりに特殊な仕様が多すぎて主要なモノを書くだけでもこれほど膨大に…。「細かいことは分かったけど、それで、どのパーツが強いん?」と思った人が多そう(自分は書いてて思った)なので、次回以降の記事ではもう少し実戦的な部分に踏み込んでパーツ選択のコツなど中心に書いていければと考えています。
ゆくゆくは初代シリーズの闇、『2P補正』の現状の理解と対策等についても触れていきたいところ。大会までに間に合うのか!?

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