夏休みの夢 #シロクマ文芸部
逃げる夢を追いかけて、僕はもう何日も
朝から晩まで眠り続ける日々を過ごしている。
あの日逃げた夢で頭がいっぱいの僕は
「あの夢をもう一度見たい」というただそれだけのために
一日のほとんどの時間を「眠る」ことに捧げていた。
どうしたらもう一度同じ夢が見られるのか。
一番大切なことではあるが僕にはその方法がわからないので
とりあえずできる限りの時間を使って眠ることにした。
逃げた夢を追いかけていることについては、願掛けの意味も込め
誰にも話すことはしなかった。
今はちょうど夏