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ちいさな物語

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2021年10月の記事一覧

「おふたりさんカメラ」

まずはこちらをお読み下さい。 このお話は「前髪」についてのお話です。 こちらを書いたのは、るもちゃんです。 (いつもは「るもちゃんさん」とお呼びしているのですが、すみませんが今日は「るもちゃん」と呼ばせてください!) このお話の始めに、るもちゃんはこう言っています。 あれ私昨日なにかしましたっけレベルに、ぼさぼさで跳ねている。 るもちゃんこの日、前髪の調子が最悪だったらしいのです。 でもこのぼさぼさの原因…実は私、知っています! 皆さんも薄々お気づきではないでしょ

落ち葉たちは見ている。

彼は急いでいた。 それはそれは急いでいた。 ルールなんて無視する程に… そんな彼を見ていた者たちがいた。 でも、すぐには注意しなかった。 彼自らがルールに気づいて 守ってくれることを祈ったから… でも残念ながら そうはならなかった。 「しょうがない…」 その者たちは決めた。 自分たちで何とかしようと。 そして、行動した… ペタペタペタペタッ! その者たちは身を挺して 彼に一斉に貼り付いたのだ。 「うわっ!なんだこれ!前が見えない! しょうがない

「ココア始めました」

ん?茶色い粉が落ちてる…… ・・・ てんてんてん。 何かしらこれ? これはもしや まぁたあのふたりだなぁ~! 今度は一体何をするのやら… *** 「ねぇねぇ、こんな感じでいいかなぁ?」 「うんうん、いんじゃない!」 どこからともなく甘い香りが漂ってきます。 あらあら、おふたりさんは一体 何をしているのでしょうか? 「よし、できた~!」 「これでやっとお店を始められるね!」 「じゃあ早速…開店だ~!」 そしてふたりは待っていました… 「ねぇねぇ?みんな、来て

出会う。見つける。共有する。

彼はひとりでした。 別に淋しくなんてありませんでした。 けれど、少し…少しだけ 誰かと何かを共有したいと思いました。 そんなある日、彼に転機が訪れます。 それは彼にとって 思いがけないことでした。 その転機とは 「自分以外」の 誰かと出会ったこと。 彼は「自分以外」の存在と、語り合います。 その存在が友達なのか、恋人なのか… それはわかりません。 けれど彼は出会ったのです。 「自分以外」の誰かに。 そして見つけたのです。 共有できる存在を。

「迷子の迷子のどんぐりさん」

あら?こんな所にどんぐりが一つ… そこにはどんぐりが一人、ぽつんと佇んでおりました。 そこで声をかけたのがあのふたり。 ねじりさんと相棒さんです。 「どんぐりさーん、どうしたの?」 声をかけると、どんぐりさんは急に泣き出してしまいました。 「うわぁぁんうわぁぁん!みんなとはぐれちゃったよぉ… みんなどこに行っちゃったの〜…」 あらあら大変。 どんぐりさんは全然泣き止みません。 そんなどんぐりさんを見て、それは大変だ!と思ったふたり。 「じゃあみんなで一緒に探しに行こ