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『都会の男女の恋愛法』レビュー。自分らしさと生き方について(観た人向け)

つい最近、「都会の男女の恋愛法」という韓国ドラマを見終わりました。

男女6人の恋愛観がインタビュー形式で語られながら物語が進んでいく、斬新な形のドラマです。
主演はチ・チャンウクとキム・ジウォン。
超美形のお二人が並んでいるだけでも眼福なのですが、ストーリーがまたとても良い。

タイトルからしてラブストーリーではあるのですが、甘々イチャイチャという感じでもなく、全体的に生き方について考えさせられるお話でもあるので、ラブコメはちょっと…と言う方にもおすすめです。
1話30分という見やすさもあって軽い気持ちで見始めましたが、見終わってから数日経っても思い出すくらい、今の自分にとても響く作品でした。

あらすじなどは書かずに感想だけ書くので、未視聴の方はぜひNetflixからご覧ください!

都会の男女の恋愛法|Netflix

ここからは、自分が好きだったポイントを書いていきます。

※ネタバレあります。

1.自分らしさについて


物語の終盤、ジェウォンに全てを話したウノは「自分がどんな人間かわからない」、「ソナとしての自分は別人」と言いますが、ジェウォンは「ソナもウノの中にいる、今のウノを知りたい」と言います。

「こうありたい」という自分と現実の自分とのギャップに苦しむウノですが、まるっと全部ひっくるめて君らしさなんだと包み込むジェウォンの愛の深さがとても素敵でした。
自分らしさがわからなくても、一緒に探していこうと寄り添う愛。深いなぁ。

また、この自分らしさに悩むイ・ウノという人物がキャラクターとしても魅力的で、ドラマの中でさまざまな顔を見せてくれます。
・自由奔放で不思議な魅力のソナの姿
・ソナの中から時おり垣間見えるウノの部分
・ジェウォンの前で素直になれないウノ
・仕事をしっかりこなすウノ
・友人の前でのウノ
・インタビューに答えるウノ
などなど…
かなり難しい役だと思いますが、これらひとつひとつと心の動きを丁寧に表現しながら終始自然体で演じきったキム・ジウォンさん、本当に素晴らしかったです。


2.これが私の生き方

このドラマで私が1番好きだった人物が、ソ・ジュヨンさんが演じるソ・リニです。
リニはウノの親友で、自分の世界を持っている少し天然なキャラクター。今を楽しく生きるため、定職には就かずにフリーター生活をしています。ウノの幼なじみでジェウォンのいとこであるギョンジュンと長年付き合っています。

壊れた家具や食器なども捨てずに修理したり、布団も一組だけを使い続けるなど、贅沢はせずに質素に暮らしており、建築家として働いているギョンジュンとは感覚が少しずれてきていました。

ある日ギョンジュンたちの会社のイベントに招待されたリニは、ギョンジュンの叔父(ジェウォンの父)であるパク代表に挨拶します。
パク代表から、「ギョンジュンからよく話を聞いてるよ。大学院へ行く準備をしているそうだね」と言われます。
ギョンジュンが叔父に嘘をついていることを知ったリニは、自分の生き方を否定されたと大ショック。
その後の帰り道の車中で2人の言い合いが始まります。

ギョンジュンは、嘘をついたことについて、「リニをよく知らない人に余計なことを言われたくないからだ」「その生き方は賛成できない」と言います。

確かに、ギョンジュンのようなお金持ちのエリートにとって、29歳になってもフリーターを続けている彼女というのはどうにも体裁が悪いのは事実だと思います。
知り合いからリニのことを悪く言われたくないし、自分としても心の中では「リニ、その生き方どうなの?」と思っている。
とりあえずその場を流すために「今は働いてないけど、大学院に行こうと頑張ってるんだよね」と言ってしまうのは、すごくわかるというか、リアルだなあと思いました。

しかし、リニはそれを絶対に許さないのです。
そこが本当にかっこいい。

なぜ生き方を変える必要があるの?
背伸びして生きたくない。
世間の人からどう思われてもいい。
あなたにそう思われていたことが悲しい。
これが私の生き方なの!

そう言ってギョンジュンに別れを告げます。
リニは適当にフリーターをしているんじゃなくて、この生き方を自分で選びとっていたんですね。

ゴンとウノに「相手が誰であれ結婚はしない」と言っていたシーンもありましたが、人に依存せずに自分で選びとった人生を楽しんで生きていく決意を固めている様子が、本当にかっこよかったです。

以前も別れの危機がありながらも、リニが許して復活したエピソードもあったので、最終話までに都合をつけてヨリを戻すんだろうなと思っていましたが、結局戻らないまま終わったので、いかにこれがリニにとって譲れないポイントだったのかがよくわかりました。
雰囲気に流されずに自分軸で生きていくことについて、リニに教わった気がしました。

さいごに

以前、「相手のどんなところが好きかと聞かれてはっきりここ、と答えられないのが愛だ」というのを聞いたことがあります。
人間はいろいろな側面があって当たり前で、分かり合えないこともあるということを踏まえて、歩調の合う人を探していくのが恋愛なのかなと感じました。

どんな生き方をしていきたいか、どんな人とどう歩んでいきたいかをとても考えさせられるお話でした。

そのほか、もう一組のカップルやそれぞれの友情も胸熱。
ファッションや家のセット、ヤンヤンの海の家?をやっている夫婦など、とても素敵なポイントがたくさんです。どのシーンも本当に綺麗でした。
17話も番外編っぽかったですがかわいくてよかったです。

続編はあるのかな?たのしみです。


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