読書記録②『旋律月下』

お久しぶりです。読書記録1個だけ書いて更新止まってましたが流石にこのまま放置はまずい&外出れなくて暇なので書きます。そういえば学校なんですけど、京都の私立なので大阪とか兵庫からも人来るのに今のところ9日から再開予定らしいです。なんで???
というわけで今回は25日に発売されたばっかりの綾崎隼さんの『旋律月下』です。めっっっちゃ面白かった……てかこれシリーズ物なんですね。てっきり単発だと思ってたら『花鳥風月』シリーズって書いてあってびっくりしました。それどころか綾崎さんの作品は全部世界観共通なんですね……沼不可避では???とりあえずあらすじ見た感じだと『初恋彗星』と『陽炎太陽』の2つが面白そうだったので読んでみてハマればシリーズ全作読もうと思います。

さてこの『旋律月下』なんですが、帯に「ifの恋愛ミステリー」って書いてるんですよね。面白いのがこれ実際にifルートがあるんですよ。1冊の中で分岐するの滅茶苦茶面白くないですか?まあ最終的には片方のルートが正史なんですけどならifはifのままなのかって言われるとそうでもなくてガッツリ正史に絡んでくるっていう……ミステリーって言うだけあって読み手を何回も騙してくるのも上手いなーって思います。あとミステリーの割には恋愛が絡んでる分物凄く心に刺さるんですよ。心が痛むというか。1回目読んだ時はその夜寝れなくなって人生初睡眠薬に手を出したレベルでした。
そんでもってあらすじなんですけど、メインの登場人物は双子の姉妹の舞原月乃・今宵と、主人公の望月洋平の3人です。洋平は姉の月乃に恋をして同じ大学を目指すんですけど1年目は落ちるんですよね。ここで浪人して第1志望に行くか、それとも受かった滑り止めに行くかでルートが分岐するんですけど、ここで話がややこしくなるのが月乃と今宵が本っ当に見た目と声が全く同じで、入れ替わってお互いがお互いの振りをしても誰も気付けないんですよ。これがある意味この本の肝なんですけどそれを言うとネタバレになるので以下注意です。

まずsideA「月の光」なんですけどよくこんな地獄思いつきますよね……ギスギスとかそういうレベルじゃないと思うんですが。ここで地の底に叩き落としてからのsideB「別れの曲」で幸せルートを見せつつInterludeのアレはホントに人の心あんのか?って感じでした(言い過ぎ)。

Interludeはこれ叙述トリックになってるんですよね多分……ミステリーあまり読まないので詳しくないんですけど。いや確かに兄貴と月乃の趣味が合う描写はありましたけど!!!よりにもよってそうなるかーって感じです。いや地獄じゃん。この辺からこれ以上突き落とされたくなくて次のページ捲るのが怖くなってきますよね……まあ最後は綺麗に終わるんですけどやっぱりこの小説の真髄はsideAとここの天国から地獄に反転するとこな気がするんですよね……心に来るというか……ただ今宵の気持ちも分かるのは分かるんですよ、性格以外全部一緒なのになんでっていうのは……だから個人的にはあまり責められないんですよね。もちろん洋平と今宵がどうしようもないのはそうなんですけど、その分読めば読むほど心に突き刺さってくるんですよ。本当に徹底して間違いだらけの恋で。「一番心に刺さった」って意味だったらヘタしたら過去最高かもしれない……(ちょろい)というわけで無事沼ったので同じシリーズに手を出したいのですが京都に行けないので買えません。悲しい。はよコロナ終われええええええええええええってことで以上です。

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