2023/02/03
■7:40起床。
■祖父の葬儀(お別れ会)に参列した。
祖父が亡くなって悲しい、というのもあるが、
何より一人の人間の死に向き合って、亡くなった人を目の当たりにすることがあまりにも辛かった。
お別れ会の時は、棺桶の中の亡くなった祖父の顔が見れなかった。
私の最後の祖父の記憶は、去年の9月に福岡の梅の花で親族で会食をした時の元気な姿だ。
その時点でもう認知症はかなり進行していて、何度も同じ質問をしたりしていた状態だが、パクパクとご飯を食べて、楽しく喋って笑って、そんな姿だった。
「夢のようだ」
あの時、そう言っていた。
しかし、病気が進行していき、次第に祖父は痩せ細ってやつれていったと聞いている。
棺桶の祖父の顔を見た妹からは、
「あのころの元気なおじいちゃんとは違う姿で、ご遺体も綺麗な訳では無い、正直私もショッキングではあった」
と言っていたので、正直、私の中の祖父の記憶は、あのころの元気な祖父の記憶のままで留めておきたかった。
■同時に父の具合も悪くなってきて、お別れ会が1時間あったのでその間一緒に外に出てリフレッシュなどしたりした。
■父は、
「人が亡くなってから親族が亡くなった人の顔を見てお別れをしたりお骨を拾う文化は明治くらいから、それ以前の江戸時代などではその地位を持った人のみがご遺体を全て管理し火葬して、親族は遺骨を受け取るのみだったから、人間は物好きになったものだ」
と話していた。
■祖母、母、叔母さん、妹の4人が棺桶にお花や生前の愛用品を納棺している間、父と私は祖父の顔が見れず、少し遠くで見守っていた。
私は唯一、納棺するおはぎのラップを剥がした。けれど、私がその時できた限界はそこまでだった。
■お別れ会の時間が終わり、告別式と火葬の時間になった。
告別式が、祖父の顔を見れる本当の最後の機会。
お焼香の時間になって、私の番になった時にやはり気持ちが苦しくなってパニック寸前になってしまって、一瞬は妹に「やらなくていい」と止められたがその手を振り払い(危ないだろ!!)お焼香を妹と叔母さんにサポートしてもらいながら行った。
しかし、その時も顔は見れなかった。
そしてついに、火葬の時間になった。
結局、顔が見れないまま終わってしまうのか。
その瞬間、
「そんなのは嫌だ!後悔する!」
と気持ちがぐわんと湧き出て、
「待ってください!まだ顔を…!!」
そう言って、最後の最後、祖父の顔を見た。
安らかな寝顔だった。
最後の最後でお顔を見れて良かった。
もうこれで、後悔なく火葬してもらうことができる。
■人が死ぬとこんなに悲しくなるんだ、苦しくなるんだ、重い気持ちになるんだ、とひしひしと感じた。
しっかり老いて亡くなった祖父を見送ってこんなに苦しいのだから、ましてや若くして亡くなった苦しみはこの比じゃないだろう。
絶対に若くして死なないぞと心に誓った。死ぬまで生きる。老いて死ぬその時まで絶っっっっっっっっっっ対生き抜く。
■今日のこれはどうしても、どうしても記録しておかなければいけない感情だと思った。
今日ほど日記を毎日つけていて良かったと思ったことはない。
■火葬の間、収骨を待つ時間で広々とした個室を取ってくれていた。
そこで一息ついてゆったりとして、手配してくれた美味しいサンドイッチを食べたり、寝転がってのんびりしたり、みんなと談笑した。
上までのnoteはその間に書いた。
(その間、母の実家に父が薬を置いてきてしまったことに気づき、なんと家に歩きでで取りに行っていた。しかもその間に来客があったらしく「この家のものではありません」と答えたら速攻警察案件じゃんと爆笑してたりした。途中マジで帰ってくるの遅くて心配したが、父はちゃんと10分前くらいに帰ってきた…!)
■時間が経つのは早く、ついに収骨の時間になった。
■収骨室に入り、そこには熱波を放ち、骨になった祖父がいた。
私は最初骨になった祖父を直視することが出来ず、お骨を囲んで合掌して目を瞑り、また開いた時もしばらく目を伏せていた。
しかし、あの時最後の最後に祖父の顔を見たあの瞬間の勇気、あの時のことを思い出して、どことなく「そうか、あれが勇気の出し方か」と勇気を出すコツみたいなものを自分の感覚でその時掴んで、その時の40%くらいの力で思い切って「えいや!!!」とお骨をバッと見ることができた。
それから、お骨の部位を係員さんに説明してもらいながら、納骨は順調に進んでいった。
お骨は箸で骨壷に納骨するのだが、落とさないように…と緊張しながら入れた。(何とか全部落とさず納骨できた)
途中、骨解剖みたいになって理科の実験みたいな雰囲気になったりもした。
■納骨が終わり、そのまま一連の葬儀は完了。
疲れた〜!!!
■なかなか捕まりにくい帰りのタクシーを私が捕まえられた…!!嬉し!!
■夜はおばあちゃんちで絶品の割烹料理食べた!!美味い!!!
■ホテルに戻り、気持ちいい露天風呂入って、23:03。今日は本当にみんなお疲れ様。明日は一日ゆったりしよう。明日もまた。良い夢が見れますように。
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