2023/03/08 人生初の健康診断にて
人生初の健康診断だった。
注射恐怖症で注射が怖すぎて、採血で家族にもついてもらって採血担当の医師の方にも優しくしてもらって、ベッドに寝かせてもらって、普通より細い針も準備してもらって、音楽もかけさせてもらって、
なのにもう注射を受けるというだけでボロボロわんわん泣いて、ずっとずっと粘って粘ってでも腕を出すのが怖すぎて、腕を出して、と腕を引かれてもずっと力を込めて引っ込めて出そうとできず、脈もずっと緊張していて、
注射する!となった瞬間に
「助けて助けて助けて助けて!!!!!嫌だ嫌だ!!!!!!」
と悲鳴をあげてしまうほどだった。
その時に父が
「おふざけしてしまってすみません」
と外の医師に言ったり、
「助けてるだろ?」
と半ば怒っていたり、
その時、私は本当に申し訳なくて情けなくて仕方なかった。
健康状態を知って、仮に病気だった場合に早期に発見して治すことができるチャンスだから、せっかくこんなに準備してもらっている中でもあるため、受けたい気持ちは本当に山々だったけれど、恐怖心がどうしても勝ってしまって、腕を出すことが出来ず、刺されそうになると悲鳴を上げて泣きじゃくってしまう。
結局1時間ほど粘ったけれどずっとできず、精神状態的にも今日は中止にしましょう、と医師の方に言われた。
こんなに準備してもらったのに。
こんなに頑張ったのに。
私はもう本当に情けなくて、悔しくて、申し訳なくて、ボロボロわんわん泣いた。
私は泣きじゃくりながら、
「ごめんなさい、ごめんなさい」
とずっと謝っていた。
その後の検診中もずっとその時の感情が抜けずボロボロ泣いていたら、心電図担当の医師の方に「怖いと思う自分を認めてあげるといいよ」
と言われた。
採血担当の医師の方に
「打てたら自分にご褒美あげよう、って考えよう!」
と言われていたけれど結局打てなかったので、私にはご褒美を受け取る権利は無いと自分を責めていた。
というのも、検診の後家族でご褒美として妹も連れてファミレスに行く予定だったからだ。
それを投げやりに父と母に話したら、父に
「お前の気持ちもわかるから、お前がそう思うなら今日のファミレスは俺とママと妹で行って、お前は今回はおあずけ、も一つの手だぞ」
と言われて、
「ああ、自分がしたのはそれくらい酷いことだっんだ……」
と、その時はさらにショックを受けて悲しくなってしまった。
全ての検診が終わり、更衣室で検診着を着替えていた時に母に心電図の先生に言われたことを話した。そしたら、
「ほら、おじいちゃんも飛行機苦手でいつも新幹線で移動していたじゃない、
それと従姉妹に動物が苦手なお母さんがいて、子供が『動物園行きたい』となったら自分は行かないで自分以外の家族で行かせるんだって」
それを聞いて、
そうだよ、他の人に当てはめて考えてみればいいじゃんと気づいた。
誰だってどうしても出来ない苦手なことの1つや2つあるだろうけれど、私にとってはたまたまそれが「注射」だっただけだ。
どうしても苦手だ、と思うことに頑張って立ち向かって、でも結局できなかった、となっても、別に周りは咎めないし、私がそれを見ている側ならむしろ
「よく頑張ったよ……」
と労いたくなると思う。
例えばだけど、飛行機苦手なおじいちゃんが頑張って飛行機に乗ろうとしたけど結局無理だった、ってなったら
「いやよく頑張ったよ!!!お疲れ様!!!」
ってなるし、
従姉妹のお母さんがどうしても家族全員で動物園に行きたくて1時間くらい頑張って頑張って入口で粘ったけれど結局入口で断念してしまった、とかだったら
「本当にお疲れ様…!!!本当に頑張った…!!」
ってなるもんな。
本当に苦手な物にに立ち向かって、それでも結局無理だったとしても誰も責める人はいないし、誰が悪いとかもない。謝る必要も無い。
それに気づいた時、
ここまで怖いと思った中でこんなにも頑張った自分を認めてあげよう、という気持ちになって、やっと自分にご褒美をあげようという気持ちになれた。
あらびきハンバーグ美味しかった!
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