OCTPATH 1st LIVE MY PATHに行った話

2022年9月23日東京ガーデンシアター(1部14:00/2部19:00)、OCTPATHの初となるワンマンライブに行きました。

7月末の2ndファンミ最終公演にて告知されてからまる2ヶ月、メンバー本人はもちろん、ファンたちも様々なドキドキを抱えて迎えた当日。
というのも、彼らのデビューは2022年2月9日。デビューから7か月と半月の期間を忙しなく過ごしながらも、持ち歌は8曲しかない(うち1曲は未音源化)。
デビューから立て続けにリリースや大きな舞台を経験し、スケジュールの過密さと比例する以上のペースで成長し続けている彼らがどんなステージを見せてくれるのか、未知と期待が入り混じる初ワンマンだった。

以下、自分の備忘録として感想を残します。本当に長くなってしまい反省してます(先に謝る)。

overture

モニターに7人の横顔のシルエットが映し出された瞬間、気迫が伝わる。この奇跡のEラインの鑑賞会だけで2時間余裕でいけるな、という邪念はさておき、これからすごいことおっ始まるぞ、という緊張と期待が高まる。

IT'S A BOP

初ワンマン1曲目がこの曲から始まる安定感と納得感。イントロからボルテージ最高潮になる。
デビュー曲ながら、現時点でOCTPATHの持ち歌の中では歌ダンスともに最高難度の部類に入るであろうこの曲。その難易度ゆえに毎度OCTPATHの洗練度合を表すリトマス紙のように作用しているなあと思う(ちなみにずっと右肩上がり)。
ただ、今日のOCTPATHは一味違う。あと2時間ほどあるであろう持久戦の冒頭としては、内にあふれるエネルギーの大きさと、その出力の均衡に驚きを禁じ得ない。気合いと余裕のバランスが心地よく、見ていてなんだか安心する。

この先は全編通して観てから感じたことですが、やはり彼らのスキル・体力・表現力・集中力など全てのキャパシティが絶対的に大きくなっているなあ、と。レーダーチャートで言ったら、それぞれのスキルを軸とする多角形がしっかり大きく成長している。あれ、この人たちついこないだデビューしたばっかなんだけど……おかしい……。

ちなみにOCTPATH初見の友人はBOPを見て「歌がうますぎて口パクかと思った」と言っていた。しかし実際は(被せはありつつも)かなり歌っている。つまり、そういうことです(ニヤリ)。

Wild

普段のOCTPATHの平和で端正な佇まいからはかけ離れた個性的なサウンドと力強い詞で、観る者に引力を感じさせる一曲。
今までも常にエネルギーを感じる曲ではあったが、今回のワンマンライブでは曲最中にダンスブレイクが挿入されたことで、さらに力強く、かつ、今回のワンマンライブをOCTPATHがいかにパフォーマンスとして完成させたいのか、その意気込みを知らしめる旗振り役として重要な一曲となった。
これは公開されているので、まあもう何はともあれ、とにかく観てほしい。

(MC)

自己紹介。先ほどまでの覇気はどこへやら、めちゃくちゃにアイドルを感じさせる紹介フレーズと、冒頭2曲へかける想いを紹介する言葉の実直さに油断した。(この後さらなる衝撃があるとも知らず……)

Playboy

デビューシングルのカップリング曲として根強い人気を誇る神曲。
デビュー初期には比較的ショーの山場として披露されていた印象が強いこの曲が、ある種中継ぎのようなこの曲順で披露される意味とは如何に。
にしてもやはり曲が良いし、振付(メンバーの古瀬さん作)がすこぶるいい。こなれ感が良い意味での余裕に見える。
結局、この曲はどの曲順になっても及第点以上をたたき出す神曲であることを再認識せざるを得なかった。

Showcase

  • 海帆ボイパに合わせたダンス
    え、なんか海帆くんボイパしてるんだけど…………(恋)。こんなパフォーマンス今まで見たことない。これからヤベェことが始まる予感を与えるには十分すぎるほど、視覚でも聴覚でも完成されたエンターテイメント。暗い会場のなか、ヒューマンビートボックスを響かせる海帆くんと、その音に合わせて踊るメンバー1人との2点にのみスポットライトがあたる。会場の緊張と注目がステージの特定箇所に集中する感覚が、OCTPATHの現場においては初めて感じる感覚で、「確かに"ライブ"に来ている!!!」という実感がすごかった。
    「Hey!」でボイパから音源に切り替わるタイミングでいつも泣きそうになってしまう。海帆くんがその身ひとつとマイクだけで発する音は紛れもなく音楽で、人と交わって、伝わって、波及しているのだなあ、と(重くてごめんなさい)。

  • 全員でダンス
    ダンスチームのソロダンス(駿静、古瀬、わたる、海帆)
    ここもYouTubeにあるので見てほしい。
    こんなに系統と見どころの多様なメンバーがそろうダンスチームを擁するOCTPATH、本当に無敵なのでは。駿静の柔らかな空気を纏いながらもダイナミックなダンス、古瀬さんの”ヨジャドルダンス”でくくりきれない妖艶さ、わたるの体全体から発せられる求心力、そして海帆の内から爆発する力強さと、全く飽きない4者4様のパフォーマンス。こんなものを見せつけられてしまったら期待は高まるばかり。一体何が始まって、どこにたどり着くのだろうか。

  • 夢色パティシエール(栗田、小堀)
    …………たどり着いたのは、天国でした。
    なんかもう「いかがわしいお店に来ちゃったカナ?!」と錯覚するくらい、分かりやすくかわいいハートの触覚のカチューシャを付けたしゅーくりーむ(小堀”シュウ"と"クリ"田航兵のケミ)の後ろ姿が見えた瞬間、イントロの軽快なリズムとともに私の心は陥落しました。
    だってさっきまでカッコいい戦法だったじゃん?!カワイイ戦法への防御網なんて持ち合わせてないけど?! 
    This is Japanese kawaii...I'm so confused because ”shu-kuri-mu” is dancing in the heaven...
    まっとうにkawaiiを突き進む突き進む栗ちゃん、そして少しむすっとした表情で不機嫌そうに踊る柊。私、意外と柊がノリノリなこと、知ってるんだから!!!そんな顔しながら結局全人類顔負けのkawaiiダンスできちゃうほど懐が広いことだって隠しきれてないんだからね!!!
    一度見たが最後、中毒性がありすぎて毎日キメないと多分日常生活に支障をきたします。

  • パントマイム(?)+ファンコミュニケーションコーナー。
    言葉をしゃべらないキャラクターになりきった栗ちゃんとわたるによるパントマイムとファンとの触れ合いを交えたコーナー。ファンとのふれあいというある意味センシティブなテーマにおいて、言葉を発さないのは戦略として賢いな、と思った。憶測でしかないけれど、生でのやり直しのきかないライブ、殊、ファンとのふれあいにおいて即座に完璧な受け答えをするのは難しく、「であればそもそも発言する機会自体なくしてしまおう!」という戦略であるならば、本当にありがたい。(変な言いがかりで推したちが叩かれるところを見たくないので。)(モンペ)
    オタクとのふれあいをこんなにきれいに昇華できるのはOCTPATHのイノセント担当の栗ちゃんとわんくんだからこそ。オタクの承認欲求を正式に発散させながらそのスキル愛嬌信頼期待慈愛でやさしくコーティングしてちゃんとコーナーとして成立させるアイドル、この人たちデビュー半年ちょっとだと信じられますか?

  • 四谷自作曲(四谷、駿静、古瀬)
    よつが自身の過去の心境をつづった自作曲。
    綺麗で繊細な高音で曲の世界観を作り上げるよつ、確固たる芯と太い響きで曲に深みを与える駿静、安定感の権化すぎてもはや飛び道具の風格すらある古瀬さんと、OCTPATHの歌唱力自慢3人による歌唱曲(ここにまだ冬馬くんまでいるんだから末恐ろしい)。実は今までのOCTPATHのバラード曲では全体がソロパートの組み合わせで構成されていることが多く、複数人の歌声のハーモニーを体感したのはこれがほぼ初めて。こんなに個性の強い3者の歌声が意外なことに綺麗に交じり合い一つの歌声になったとき、グループの色を表すかのように暖かさが心に染み入り、ぐっときてしまった。

  • 海帆ソロ曲
    感情が無理になったので先に別noteに上げました。本当に海帆くんこの道を選んでくれてありがとう(号泣)

  • 海帆小堀ラップ曲
    まっっっっっっっっっじでいい。リリックを2人で書いているだけでなく、トラックまで海帆くんの自作。ちょっとすごすぎて訳がわからないけど、とりあえず半泣きで縦ノリする奇妙なオタク(私)が出来上がった。絶っっっっっっっっっっ対に音源化されると信じてるので(圧)、歌詞を詳しくは書かないけど、鬱屈した日常から抜け出して前に向かうそれぞれの思いが疾走感と緊迫感と共に畳み掛けられ、絡み合い、戦い、その様を呆然と見つめるオタク。最高すぎて確実に現場の気温2,3度上がっていたと思う(気のせい)。メンバーが2人のバチバチのラップを満足と興奮と誇らしさの混ざった表情で見ていたのも印象的だった。
    というか、さっきまで「はぴはぴマカロン」だった小堀柊さんが一転、瞳に青い炎を灯してバチバチにラップしてる高低差よ。マンネだからとかではなく、本当にポテンシャルが高くて真面目で素直な子なんだなあと思ってあまりのありがたさにこれからの光熱費全部払ってあげたくなった。

(MC)

ショーケースに向けてみんなで曲作ったよ〜て。
この後、突撃インタビューin真っ白部屋もあった。全編感動的な空気を誘うVTRかと思いきや、ちょいちょいおとぼけ OCTPATHが出ていて愛しかった(髪も肌も衣装も白すぎて背景に同化してしまったよつとか、「あなたにとってOCTPATHとは?」と聞かれてテンポよく「タコ」と答えた筋肉おじさん(わんくんと海帆)とか)。

Be With You

冬馬さんの声が聴こえた瞬間、私含め周りのすみーから嗚咽が漏れたのが聞こえた。個人的には、今までの活動で、冬馬くんがいない寂しさを何度も感じてきたけれど、辛くなるから敢えて考えすぎないようにしていた。でもあの大きい会場で冬馬くんの優しい歌声に包まれたら、やはり恋しさが込み上げてきて、どうしようもなくなってしまった。1部では栗ちゃんや古瀬くんが泣いていて、その後のMCで栗ちゃんが「冬馬くんの声が流れること、本番まで知らなくて……冬馬くんに会いたくなっちゃった…」と言って子供のように泣き出す場面があった。7人であることの不安、初めてのワンマンの緊張、そういったもので張り詰めていたであろう心の糸がふと緩んだ瞬間のように感じた。一緒に涙を流すメンバー、抱き締め寄り添うメンバーはもちろん、それでも凛と立っている駿静や、一歩引いて見守る海帆のようなメンバーがいることが、OCTPATHにチームとしての恒常性を保つための緩衝作用として作用しているように思えて、勝手に安心した。
あとやっぱり歌がうまい。今更だけれど、わたる帰ってきてくれてありがとう。

メンバー古瀬さんの振り付け第2弾。フォーメーションがとても綺麗で、主人公として歌うメンバーと、舞台装置の一部のように背景を作り上げる他メンバーの対比が芸術的で、それがくるくると入れ替わることで、まるで7人分のオムニバスドラマを見たような感覚になる。そう言った意味で、個が引き立つこの曲は、6人ver.もよかったけど、7人ver.はもっと良かった。8人ver.が今から待ち遠しい。

(MC)

our good time(日本語詞)

みんなご存じ超有名洋楽の日本語カバー。多分今回のために作ったの…か…?吉本印のニッコニコ駿静による4拍子の指揮から始まり、その笑顔がメンバーへ、そして会場へ伝染するかのような感覚。同じ"ハッピー"でも、夢パティがヤバい粉入ってるハッピー中毒曲だとしたら、こちらはあったかい湯船に浸かった時のように染み入るハッピー温浴曲。Bメロで駿静が指揮、他メンバーが楽器演奏(ピアノ、バイオリン、トロンボーンなど)の振りをするところの幸せが尋常じゃないので、そのまんまでっかい仕掛け時計に閉じ込めて毎時眺めたい。サビで会場も一体になって手の振りをするとこ、めちゃくちゃにアイドル〜〜〜て感じでだいすきだった。

Perfect

この夏毎日永遠に聴いていたはずのPerfectも、この流れで聞くとまた違った感慨となった。思い返せばこの曲は、この春〜夏にかけて体制が変わりながらも進んできた OCTPATHを一番つぶさに見守ってきた曲だったように思う。この曲の歩みを振り返ると、MVは8人で撮影され、パフォーマンスは7人のこともあれば6人のこともあった。だが、未だに現場での"8人でのパフォーマンス"は叶っていない。
「この広い世界で迷うこともあるけど 変わらないでほしいそのままがPerfect」この歌詞が、この夏、紆余曲折の最中をひたむきに進む決断をした彼らとそれを見守る私たちを、意図せず、(見方によっては皮肉なくらいに、)ずっと肯定していた。「変わらないでほしい」という歌詞に対して、押しつけのように感じることはないものの、「変わりたい人もいるんじゃないかな」と思ったりもした。ただ、この夏を通して考えが変わった。「変わらないでほしい」は本当にそのままでいると言うことではなく、「変わりたいか否か考えることをきっかけに、現在の自分にちゃんとフォーカスしよう(そしてそんなあなた=聴き手を自分達は肯定する)」という響きをもって聞こえるようになった。過去とか未来とか、そういった"自分では変えられないor不確実なもの"ではなく、まずはありのままの現状にフォーカスし、できることは認めてあげよう。そんな捉え方で推したちと自分を見つめ直すと、愛しさがじわりじわりと湧き上がってきて、健全な気持ちで完全体のPerfectを待てる気がした。

(本編終わり)

(EC)

Like

デニム衣装!!!!!!きた!!!!!!アイドルの衣装は布が多ければ多いほどいいと思っているのでこの衣装は最高にもほどがあった。歌もダンスも最高(浅すぎる感想)。素人すぎてよく分からないなりに言葉にすると、ぬるぬるっとした動きとカチッとした止めの対比がとても気持ちいいダンス。また、この曲で改めて「歌うま………」と思ったのがすごい。もうライブ終盤なのにここでこの感想を抱いたこと自体に、OCTPATHの積み上げてきた努力と経験を感じ、本当に本当に、ありがたい人たち……となった。海帆くんのもつ、健康的な色気が存分に発揮されていて、とても、よかった、です……。

Best shot

何度聴いても最高曲。この空間と時間を噛み締めつつ次に会う約束を歌ったハッピー曲がデビュー半年ですでに定番化しているOCTPATH、曲に恵まれすぎ…。8月21日のサマーソニックで初めて縦ノリの煽りを披露した際、THme以外のお客さんも巻き込み今まで以上の一体感にゾクゾクしたことは記憶に新しいが、この日も縦ノリになっていた。帰りたくない、まだまだ帰れない、でもOCTPATHがきっとすぐまた会いにきてくれる、なら帰ってもいいか…………。そうやって、夢と現実をありえないほど綺麗に繋ぎこむ舞台装置としても働き、現実に戻ってもなお思い出すごとに夢の残り香を楽しませてくれる、そんな大切な曲だなあと思った。実際すみどむで会えるし!ね!!!すぐ会おうね!!!!(圧)

まとめ

本当に本当に、最高で幸せで、こんな空間があっていいのかなと思うくらい、OCTPATHが OCTPATHであり、OCTPATHとして成長し続けていることに感謝した1日でした。OCTPATHがパフォーマンスする限りずっと観ていたいし、観客席の群衆の一部としてペンラを振りクラッパーを鳴らしたい。OCTPATHのことを大切に思えることでまた自分を大切に思える気もする。OCTPATHが発信してくれる言葉やダンスや歌やラップやそういうすべてのものを全部大切に心にしまいたいし、それより前に体に染み込んでいる。きっとたくさんのプレッシャーがあった中、ここまでのステージを作り上げた7人と、その意志を支えたであろう1人には感謝してもしきれない。小堀くんが2部のMCで言っていたように、まだまだこれはOCTPATHの長く続く歴史のほんの序章にすぎないけれど、それでも十分に歴史的で、「これは"ハリーポッターと賢者の石"だ!!!」になった。そしてこんな壮大なことをやりとげながらも、そこに冬馬くんは"いた"し、でも身内向きすぎでもなく、絶妙な塩梅でちゃんとワンマンライブだった。
OCTPATH、本当に好きだなあ。全員がたいせつ。ずっとずっと観ていたい。
もう落とし所がわからないけど、感情ぐちゃぐちゃになるくらい良かったので、とにかく円盤化お待ちしてます!!!!!全人類、THmeになれ!!!!

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