橋を渡る鶺鴒

鳥が一直線に飛んで行く時
向かっているのか
遠ざかるのか
見守っていて
一瞬分からなくなる時がある

それは川を渡る時空を飛んでいて
向かっていることもなく
遠ざかることもなく
セキレイはそこに存在している

昨日
窓の隙間から
居間にすずめが入って来て
話しかけて
出してやった
大工さんの作った私の家と
CADシステムで作られたチバユウスケ氏のマンション

出ておいで
パソコンの0の穴に捩じ込む
地上の飛行機をもう止めて

私の頭の中の言葉を聞いて
鴨たちが嬉しそうに飛んで行く
鴨は渡り鳥で
世界を知っている
白い鷺も白鳥を待っていて
世界の話を聞きたい

指導者ではない
世界的に家族が子供虐待に狂った
ひとりひとりが
家族に戻り
ご飯を作り
掃除をして
洗濯をする
「私ばっかり何よ」
「金も無いくせに」

女も男も狂った
すずめの子はすぐに自分で飛び
餌を取る
人間の赤ちゃんは横たわり
餌を取れない


愛が無いなら嬰児を産むな
中絶して腹の時計が狂ったお前から
繰り返し産まれてくる悪夢は
お前の曾祖父曾祖母だ
嬰児の背骨の鍵盤
旋律は狂った
庭の蜥蜴が尻尾を弾く
地上にも
宇宙にも
都合のいい神はいない
今いるのは
プラスチック金型を産み出すCADと
クリエイターを産み出すAIだけだなApple社
キーボードに/はいらない

十月十日で出産する子宮の時計は
中絶により狂い
一月一日には戻らない
椎茸のように増殖する
爬虫類
笑うな女ども

私が信じるのは
猫じゃらしを創造した
創造主だ
三点消失点
遠近法の彼方に
神の子イエス・キリストは消えた

午後
帰り道
仲良しのカラスが
川の向こうから一直線に飛んで来る
光の中で白の影は黒
「ほら、言った通り見せてやるよ」
黒が近付くのか遠ざかるのか分からない不思議な時間
立ち尽くす私に
時間の概念も
私の概念も無く
ただ驚きだけがあった

宗教と学び
それを考えて
「カッコいいね」

また明日

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?