【ウマ娘】マンハッタンカフェのシナリオを評価したい(00~01)

00. はじめに

2021年11月22日(水)ウマ娘プリティーダービーにおいて、育成ウマ娘”マンハッタンカフェ”が実装された。
私も実装を待ち望んでいた人間の1人であり、何とか入手し、育成を無事終えることが出来た。

が、凄すぎた。シナリオの出来が。何が凄いのか分からない位凄かった。

そこで、自分で何が凄いと感じたのか気持ちを整理しつつ、世間の皆様にもマンハッタンカフェの魅力を少しでも伝えることが出来たらうれしい!という衝動も満たすつもりで筆をとることにした。

01. アグネスタキオンのシナリオを振り返る

だが、マンハッタンカフェのシナリオの凄さを説明するには、先にアグネスタキオンのシナリオについて説明しなければならないと思う。

マンハッタンカフェ(以下カフェと記す)を初めて見かけたのはアグネスタキオンのシナリオにおいてだ。
アグネスタキオン(以下タキオン)はウマ娘の初期から実装されていた育成ウマ娘で、速く走るために怪しげな実験を繰り返すマッドサイエンティスト…と周囲に見られており、時に周囲を振り回し、考えの読めないところのあるキャラである。

シナリオを進めると、タキオンは自身の潜在能力が高い事と、体が弱いという弱点を自覚しており、成長すればいつか走る能力に体の強度が追い付かなくなると分かっており、その弱点克服のために実験を繰り返していた事が判明する。

史実のタキオンが、その才能を評価されるも、足の故障(屈腱炎)のために早期に引退してしまった事を取り込みつつ、”マッドサイエンティスト”というキャラクターにすることで「健康でもう少し走っていれば…」というファンの気持ちに応える所まで、史実を昇華させたシナリオである。

トレーナーを実験台にしたり身勝手な振る舞いが目立ちながら、タキオンの雰囲気にどこか儚さを感じるのは、故障で引退した史実を意識させるストーリーのせいであろう。

また、序盤は物理的な科学の効果を追求するばかりだが、後半では熱狂するファンの声援に高揚感を感じている事を発見し、精神的刺激の効用にも興味を示すようになる。

肝心のマンハッタンカフェは…

タキオンのシナリオで、カフェはタキオンのライバルとして登場する。

科学を追求するタキオンに対し、カフェはオカルトを追求するウマ娘。「あの子」「お友達」などと自らが呼ぶ謎の存在を追ってレースに出走しているのだ。タキオンは「あの子」を追っているうち、タキオンにあの子が重なったと言ってタキオンに闘争心を向けるカフェに対し、タキオンはカフェを早く走るための「最後の要素」と呼び、やはり闘争心で応える。

史実のアグネスタキオンは…

生誕、死没年と、戦績は下記の通り。
1998年 4月13日 生誕
2000年12月 2日 阪神芝2000m新馬戦 1着
2000年12月23日 ラジオたんぱ杯3歳ステークス 1着
2001年 3月 4日 弥生賞 1着
2001年 4月15日 皐月賞 1着
2009年6月22日 急性心不全のため死没(11歳)

新馬戦から勝ち上がり、皐月賞勝利後、屈腱炎を発症、同世代最強馬と目されながら、8月に引退発表となった。
この事から、「幻の三冠馬」とも呼ばれたという…

史実とシナリオを照らし合わせてみると、皐月賞以降、ダービー等に出走した時点でif設定、つまり半分以上がサイゲームスの創作なのだ。
以上から、前述のとおり、
史実を取り込みつつ、”マッドサイエンティスト”というキャラクターにすることで「健康でもう少し走っていれば…」というファンの気持ちに応える所まで、史実を昇華させたシナリオである、
と思うのだ。

また、同世代馬との対決としては、
ラジオ短波杯で ジャングルポケット(未実装)、クロフネ(未実装)、
弥生賞で マンハッタンカフェ、
皐月賞で再びジャングルポケット、と対戦している。

大人の事情からか、ジャングルポケットとクロフネはウマ娘に実装されていないため、ライバルとしてマンハッタンカフェが重視されていると思われる。

参考URL フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「アグネスタキオン」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%AD%E3%82%AA%E3%83%B3

何だか、明治維新の説明をするために、関ヶ原の合戦まで遡って説明するみなもと太郎のような状況になってしまったが、次回へ続く


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