異世界妹。それは「国と人」の物語!!
こんにちは!!!!漫画家の根田啓史です。
前回の連載が終わってから約二年の月日が経ち、様々な人たちの協力のもと、ようやく「連載」という体裁を取ることができました。
頑張ります!!!!!
題名は…
「異世界行ったら、すでに妹が魔王として君臨していた話。」
長い!!!
連載を始めるにあたって、少しこの漫画の事を話したいと思います。
興味持っていただけた方は、お付き合い頂けたらと思います。
この漫画のテーマはなんと「国と人」です。
はい?と思った人たくさんいると思います。。。
妹のミサキは魔王であり、国を守るため常に最善策を執り、その為の犠牲をいといません。
そして兄のマコトはただの犬(!?)なのですが、彼は関わった個人とその繋がりを一番大切にします。
ミサキはいつも合理的なことしか言いません。
マコトはいつも綺麗ごとしか言いません。
そしてミサキの唯我独尊の決定は、兄の言葉にだけ揺るがされてしまいます。そこにこの漫画の葛藤が生まれます。
どちらの言い分も正しいとは言い切れず、間違っているとも言い切れないからです。
それは、今の日本にも起きている結構大きな問題の一つだと思っています。
「守るべきものは国なのか?人なのか?」
皆さんはどっちだと思いますか??
今、ぱっと答え思い浮かべたと思うのですが、よくよく考えていくと、たぶん答えは闇の中に消えていくはずです。
なぜなら人は、一人一人が自立していながらにして、一人では生きられないからです。本質的には集団と個人、どちらか一方だけを取ることはできないんです。
それでも僕たちは選択をします。
その根拠は「正しさ」ではなく、「本人の欲求」によってのみ肯定されます。
もし、最後まで描き切れて、みんながこの漫画を読んだとき、その答えの出ない命題への考えが少しでも深まったらいいなぁと思っています。
まぁ漫画は時間と共に変化していくものですし、僕の作家としての力量も関係あるので、きれいにまとまるかはわかりませんが。。。
小難しいこと言ってすみません。元々この企画を思いついた時は、
「異世界転生売れまくってんなー」という所が出発点で、
異世界モノのメーンターゲットである2,30代男性に目を向けたとき、「妹モノにするのは相性いいかな」と思った所で終わっていました。
調べてみたらまだガッツリやられてる感じでもなかったので、よっしゃと思って。だから初めのテーマは、
「やらされ仕事に辟易してる同世代男子に癒しを!!」
みたいな感じでした。
妹カワイイ!!
現実より楽しい異世界!!
俺TUEEEEEEEEEE!!
逆ハーレムバンザイ!!
と思って書き始めたわけです。
ところが、今回一緒に仕事をさせてもらったプロデューサーの小林琢磨さんという方がクソ熱血ボーイで、
「王道!!王道にしましょう!!!」
と言ってきました。
いや、この分散化・多様性が叫ばれるこの時代に、こんなweb発で王道なんて片腹痛し…w と僕は初めその提案にあまり乗り気じゃありませんでした。
その前に書いていた「スサノオの祭」という漫画も、生活の中心がお茶の間からスマホへと移り変わる時代に対して「家族とは何か?」という大きなテーマをぶつけようとしていて、それが思いっきり失敗してたので、もう大きなテーマは沢山だと思ってたところでしたし。
それで下心満載で手堅く当てようと異世界転生とか言ってんのに、結局王道書いてまた失敗したらどうしてくれんのじゃと…
でも毎回自信満々でどデカい夢語る小林さんを見てるうちに、
「あ、この人見てたら書けるかもな…」とちょっと思うようになりました。
まさに、合理的思考ばかりしてしまう僕と、小林さんが語る大きな理想との間に葛藤が生まれた訳です。
それで少しずつ僕の思考回路も変わってきて、今のスタンスになりました。
だから異世界妹。本編はたぶん結構シビアな展開してくと思います。
普通に人も死ぬし、究極の選択を突き付けられたりすると思います。
それでもけして自分の信念を諦めない、ミサキとマコトの姿がきちっと描けたら、ちゃんと王道漫画に、そして冒頭で述べたテーマにぶつかっていけるんじゃないかと思っています。
ただ、初めにあったテーマ自体も個人的には良いものだと思っていて、そこが好きで読んでくれている方も少なからずいると思うので、
twitterの4ページ漫画のほうは、そこをセンターに据えたコメディメインの漫画にして、本編とあわせて一つの作品にしていけたらなと考えています。
そこの切り替えは、僕スピンオフ漫画書いてたので、たぶんある程度できそうですし。
…異世界妹。そういう感じです。
少しでも気になって頂けたら、読んでいただければ、
あわよくば応援して頂けたら嬉しいです。
応援があれば、書き続けられますので。
善処するつもりですが、様々な原因で失敗することもあると思います。
その時はすみません。静かに消えていき、そしてまた何かを書いていくと思います。それがたぶん僕の人生です。
頑張ります。
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