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no.82:日本人の貧困について

よくDW(Deutsche Welle)というドイツの国営放送
ドキュメンタリーを観ます。

数週間前にアップされていますが、
お夕飯を食べながら、心が苦しくなりました。

産まれたところが
たまたま日本で良かったと
安堵していたら
情けないです。


そして
日本の若者の貧困も深刻です。

お給料が低すぎて
生活ができないでしょう。

私も派遣で働き始めて
次回、3回目のお給料を貰うのですが
税金等で引かれた振込金額に
愕然としました。

というのは大げさですが
もちろん
「凡そこのくらい貰えるだろう」と
見積もってはいましたが
その手取りの少なさ・・・
支払いのほうが先に来ているので
完全に赤字です。

これが
社会に出たばかりの若い人
頼る親類縁者も居ない
となると
可哀想に
絶望的に
生活は火の車でしょう。


物価が高い国は
お給料は高く設定されています。
もしくは
福祉が分厚い国は
手取りが少なくても文句は少ないかも
しれません。

どの国もそうなのですが
エネルギー価格の上昇や
輸入物価の上昇などにより
これが賃金の上昇を追い越して
生活コストを引き上げています。


私が日本に帰って来て
ときどき思う事があります。
「日本人は何故生活費がギリギリなのだろう」

ひとつの要因として
日本の社会には
「みんなと一緒」
という横並びで安心する
価値観が根強く存在していて
これが消費行動に影響を与えている
と思っています。

例えば、

〇 教育費の負担
子どもを塾などに通わせ、私学に進学させるがゆえに親は過剰な負担を感じ、生活費を切り詰めざるを得ない状況に陥ることがあります。
あと、学校教材費も高いと思います。
縦笛やピアニカ、油・水彩絵の具セット、柔道着、水着、上履き・・・キリがないほど買わされます。
小学校でソプラノリコーダー
中学校でアルトリコーダー
コンセルヴァトワールですか!?


〇 社会的な見栄
ブランド品や高級車を持つことが「ステータス」と見なされる風潮がいまだにあり、評価につながります。見栄を張って高価な商品を購入する人が少なくありません。高額なマンションを購入して住宅ローンや生活費の支払い以外は身動きができず生活が苦しいと感じます。
私の友達にも居ます。
30年前に新婚旅行でトルコへ行ったきりで、海外へは行ってない。都心にマンションを購入しているのでローン、私学の支払いで家族4人で行くお金は無い。これ当てはまる人が沢山います。

〇 同調圧力
他人と同じであることが重要視され、個性よりも協調が求められる文化の日本。自由に生きることが選べない人が多く、他者に捧げる時間・金銭負担が増加し生活が苦しくなることがあります。具体的な例は自分がまさにそうなので、幽体離脱して同調圧力に屈している自分をほくそ笑むことにします。

〇 メディアの広告

YouTubeを観ていても絶えず流れる広告は、消費者に対して「これを買わなければならない」「みんなも使ってる」といった強いメッセージを送り続け消費行動を煽ります。このような広告に影響を受けて、家計に見合わない支出を続けてしまい、クレジットカードの負債が膨らみ生活が困窮することがあります。もうiPhone買い替えなくて良いでしょ!
「みんなも」
「みんなが」
「みんなは」
「みんなに」
「みんなへ」
から続く話を私は信用していません。


私は直近、途上国に住んでいて
その村に生まれて成長し
一生を終える部族を
見ることもありました。
そこまでお金に価値を置いていません。
物々交換で済むこともあります。


けど
日本のような先進国に
それは求められません。

でもまだ日本は社会保障制度や
公共サービスが割合充実していて
犯罪も少なく暮らしやすい国だと
思っています。

上のDWのドキュメンタリー
のように
アフリカから死を覚悟で
泳いでヨーロッパに来る国民とは違います。

しかし
日本において
ここまで労働の対価が低すぎるのは
容認できない事態です。
「日本人は長時間労働をしていても
生産性が低い」と言われてもです。

生活費に見合った最低賃金の設定と
非正規雇用者の待遇改善を望んでいます。

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