Maroon5の東京ドーム公演初日が最高過ぎた

 昨日(2022年12月3日)、Maroon5の東京ドームでのライヴに行ってきた。私が大学生の頃 “This Love”という曲がヒットしていて、その頃から私はMaroon5の曲をずっと聴いている。超大ファンという訳ではなかったけれど、思い返せば自分の生活の中で、当たり前のようにMaroon5の音楽が流れていて、大好きな曲も沢山ある。そんなバンドのパフォーマンスを生で観られるこの素晴らしい機会を逃すまいと、私は奮発して約3万円もするバルコニー席のチケットを購入した。でも購入した後、カードの請求額を見て、ライヴのチケットに3万円も出してしまったことを後悔してしまった。でも、いざ彼らのライヴを目の当たりにすると、そんな後悔など吹き飛んでしまった。むしろ、それだけの価値が十分にある、途方もなく素晴らしいライヴで、行って本当によかった、と心から思えたのだった。

 まず、セットリストが、Maroon5を聴く人たちならみんなが大好きであろうヒット曲かつ名曲のオンパレードで、超豪華&大満足なものだった。Apple MusicでMaroon5を検索したらトップソングに上がってくる曲をほぼ全部やってくれたのだ。私は直感的に、1曲目は”Moves Like Jagger”ではないかという気がしていたら、予想が的中した。曲が始まった瞬間から、Adamの歌が上手すぎ&歌声綺麗すぎ、バンドメンバーたちの演奏が超絶凄すぎて感動しっぱなしだった。

 まずAdamの歌声が、口から音源とかそのレベルを超越して、音源を遥かに上回る素晴らしさだった。Adamは艶のある伸びやかでスムースな歌声で、あれだけ高音のファルセットを美しくて響かせていて、私はずっと聴き惚れていた。どれだけ歌上手いんですか、と私は感嘆した。Adamはギターソロも要所要所で披露していて、それもめちゃくちゃかっこよかった。でもかっこよさだけではなく、何だか可愛さも感じさせる人だと思った。バンドのフロントマンとしてのAdamの魅力と才能が爆発していた。

 バンドメンバーたちの演奏も最高に素晴らしく、私は圧倒されてしまった。ギター、ベース、ドラムス、キーボーズ、全てが最高のクオリティの演奏だと思った。個人的には、ギターとドラムスに目と耳が釘付けになった。ギターめっちゃ上手かった、速弾き凄かった(私の語彙力崩壊)。ドラムスは、音の1つ1つの圧というか、パワーが凄かった、どれだけ腕と脚の筋力凄いんだろう(素朴な感想)。私は楽器や音楽的なテクニックのことは何もわからないど素人だが、その私でも、彼らの演奏がとんでもなく凄いのはわかった。R&BやHipHop的なリズムや音から、ヘヴィなロックサウンドやアコースティックまで、幅広く対応するその演奏技術と、東京ドームというでっかい空間であれだけ重厚感のある、腹の底から響いてくるような大迫力のサウンドを鳴らすパワーが半端なかった。世界的なバンドの凄さを見せつけられた。

 もうライヴの全てがハイライトだったのだが、その中でも私にとって特に印象的だったのが、”Payphone”のアコースティックギターでの弾き語りだ。AdamとギターのJamesが花道の先端まで来て演奏していた。Adamは歌う前に、「この曲を歌うのはナーバスになるから、一緒に歌ってほしい。」みたいなことをオーディエンスに言っていた。”Payphone”は、自分にとってMaroon5の曲の中で1番好きな曲で、20代の頃すごく沢山聴いていた思い入れのある曲なので、私は今回のライヴで聴けるのをとても楽しみにしていた。それをまさかアコースティックで聴けるとは思っていなかったので、感無量だった。Adamの美しい歌声と、Jamesのアコースティックギターの優しい音色が会場全体を包み込んでいて、オーディエンスが一気に引き込まれ、うっとりと聴き入っているのがわかった。これを聴けただけでも、もうここに来た意味が十分ある、と私は思った。これ以外にも、”She Will Be Loved”をアコースティックで演奏してくれて、それも本当に素晴らしかった。曲の終盤でアコースティックからスタジアムロックなバンドサウンドに切り替わるアレンジもすごく良かった。”Girls Like You”の音源ではCardi Bのラップが入っているのだが、今回のライヴでは、ラップ部分でCardi Bが映像で出演していた。黄色いスーツを着たCardi Bが映し出されていて、その姿がめっちゃおしゃれでかっこよかったのも、すごく印象に残っている。その映像の中には、Adamの奥さんのBehatiも出ていて、とっても素敵だった。

 日本のオーディエンスは、Maroon5のライヴに限らず、海外のオーディエンスに比べておとなしいという印象を持つ。自分自身も、心地よい音楽に揺られて体が自然と動いたり、感嘆の声が出たりすることはあるが、そんな大きな声で叫んだり踊り狂ったりということはない。でも、それはライヴを楽しんでいないということではなく、自分なりにライヴに没入して楽しんでいるのだ。今回のMaroon5のライヴも、最初はオーディエンスがちょっとおとなしめに感じられた。でも、彼らの素晴らしいパフォーマンスを前にすると、オーディエンスも自然と温まってきて、気づけば会場は大きな歓声や拍手と幸せな熱気に包まれていて、すごい盛り上がりだった。本当に素晴らしいライヴだった。Maroon5、日本に来てくれてありがとう、と思った。

 私はバルコニー席だったのだが、おみやげ(グッズ)と、軽食(タコス)とドリンク(私はCALIROSAのウイスキーが入ったハイボールを選択)が付いてきたのもすごく嬉しかった。特にグッズは、ロゴの入った黒のナイロンバッグと、すごくふわふわで良い生地のブランケット(柄はアルバム『JORDI』の花柄)、首からぶら下げるライヴパスが貰えて、どれもめちゃくちゃ可愛くて大満足だった。

 今回Maroon5のライヴに行って、海外アーティストはチケット代が高いけれど、その分様々な特典やプレミアムな時間を提供して貰えることを踏まえると、価値は十分あると感じた。ライヴは一期一会であり、国内・国外のアーティストを問わず、行きたい、と思えるライヴがあるのであれば、ぜひ行ってみるべきだと思った。そこには、その時しか出会えないプライスレスな時間があるのだ。

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