猫と、わたしと、素朴な体温と
動物はいい。中でも猫が好き。
(好きか嫌いかだけの話をするなら、私は基本動物全般が好きで、中でも猫が好きって話)
愛を全力でぶつけても潰れない。
愛を手渡しても選んでくれる。
愛をできうる限りで伝えても拒んでくれる。
「今は要らない!」
「これは私のもの!」
「私はこうしたい!」
そういうのが、全部素朴だ。
まっすぐだ。
でも、眩しすぎない。ちゃんと直視できる。
訳も、脈絡も、思惑もなく、分けてくれる猫の体温。
あの暖かさに指先だけでも触れてそのまま眠りたいね。
その場にいるのが飽きたらなら、日差しが移動したなら、私のことなど気にも留めずに離れてくれるから。
だから、私は安心して眠りにつける。
この世のあらゆるものが、自分のために存在していると証明するような、そんなあなたの生き方に憧れます。
台風のあの日、私の選ばれし家族になったあなたは元気ですか。何本もダメにした携帯の充電器。イヤホンも。ドライヤーも。
そこに置いた人間が悪いやんね。今ならわかります。
あなたの毛よりも黄ばんでいて硬いCa3(PO4)2は瓶の中です。
<執筆=うえまつ>
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