[LoL]タンクサポートはAPよりADを積むべきか?

先日、LoLのビルドを考察するブログなどを眺めていたら、こんなことが書いてありました。
「アリスターやレオナなどのタンクサポートは、序盤のトレードでAAによるダメージを多く入れるので、AP(レリックシールド)よりもAD(鋼のショルダーガード)を積んだ方が良い」という内容です。
この考え、荒唐無稽なように見えて意外と一理あるのでは?と思ったので、具体例を出して計算してみました。

条件設定

元のブログでは「序盤のトレード」を主軸に置いていたので、今回はアリスターがlv3になった時点で敵と戦闘するという想定をしてみます。
ルーンシャードはアダプティブフォースを1つと防御を2つとった想定で、AD型とAP型を比較します。

計算

それでは実際にやってみましょう。
まずはAP型アリスターの場合。
アリスターのQ、W、Eのクールダウンはそれぞれ14s、14s、12s。かなり長めのCDなので、1回の戦闘でクールダウンが戻ってくる可能性は低いと考えます。そして、これらの3つのスキルのAPレシオは80%、100%、70%。最近パッチ13.4でバフされたばかりなので、結構高めとなっています。この時点でアリスターのAPは、レリックシールド5APとアダプティブフォースの9APで合計14。つまり、Q W E全てを使った場合、APを積むことによる追加ダメージは14×250%で35ダメージ分となります。

次にAD型を考えます。
貰える追加ADは、鋼のショルダーガード3AD+アダプティブフォース5.4ADで合計8.4。つまり通常攻撃1回につき8.4の追加ダメージが出るという事ですから、1回のトレードで5回AAを入れられればAP型よりもダメージが増える計算となります。アリスターの攻撃速度はlv3で約0.65、つまり5回AAするのにかかる時間は、一番最初のAAの瞬間を基準として4÷0.65=6.2秒となります。

ここまでの計算では、6.2秒間殴ればスキル1セット分のダメージを超えられるという事になりました。確かにAD型の方が序盤は強いという考えも間違いではなさそうです。ただ、この計算で考慮していなかった要素がまだある事に注意しなければなりません。
それは、「アリスターのQとEは範囲攻撃なので複数人にヒットする可能性がある事」と、「多くのチャンピオンは魔法防御より物理防御の方が高め」という点です。ただ後者に関しては、一般的なチャンピオンの基礎ステータスを入れて実際に計算してみると、AD型がAP型を超えるのに必要なAA回数は5〜6回となり、先ほどとほぼ変わらない結果が出ます。(計算の中身は省略)
問題は前者の、「スキルが範囲ダメージである」という部分。もしアリスターのQとEをフルで敵2人に対してヒットさせる前提の場合、AP型のダメージをAD型が上回るために必要なAA回数は8回ほど。一回のトレードで8回もAA出来るかどうかは、状況によりますがちょっと怪しいでしょう。というか、8回もAAするくらい長いトレードならもう一度スキルのクールダウンが戻ってくる可能性も高いです。つまり、この場合AP型がAD型を上回りそうだという結果になります。

まとめ

一連の計算により、「敵単体へのダメージを考えるとAD型の方が序盤のトレードで有利になるが、スキルを複数人に当てられるならAP型が有利な場合もある」という結果が得られました。今回はアリスターについてしか計算していませんが、おそらく他のタンクサポートでも似たような結果になると思われます。そのため、相手とのマッチアップ相性を考え、序盤から積極的にトレードしていくかどうか、対面のダブルキルを狙うのか1人を集中的に狙うのか、などを考慮に入れてアイテムを選ぶ必要があるでしょう。ADアイテムを積むのも選択肢の一つとしては十分有りだと分かったのが今回の収穫ですね。

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