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筋少KEEP CHEEP TRICKツアー@クラブチッタ川崎※セトリネタバレ注意

11月8日(火)、筋少「KEEP CHEAP TRICKツアー」@クラブチッタ川崎、行ってきました。来年、デビュー35周年を迎える筋少の、デビュー35周年カウントダウンシリーズと銘打ったツアーの初日です。恐らく来年開催されるであろう35周年記念ライブの前哨戦という位置付けのツアー。
筋少がチッタでライブをやるのは5月に開催された結成40周年ライブに続き、今年2度目です。その前にやったのは確か凍結前の1997年秋、「キラキラと輝くもの」ツアーの初日(何と25年前!)。そこから前回のチッタまでの期間が相当長くて、次また筋少がここでやってくれるのはいつになるのかなー、なんて思っていたので、こんなに早くその日が来たのが川崎市民としてはとても嬉しかったです。北部の住民で正直渋谷や恵比寿の方が自宅からの所要時間は短いんですけどね。それとこれは別ってことで。筋少ちゃん、今年2回も川崎に来てくれてありがとう!
この日の私の席は10列目のK列(何故かI列が無いのでここが10列目になる)下手ブロックのセンター寄り通路際。予想していたより遠い席ではありませんでしたが、フラットなフロアに椅子が置いてあるだけなので、ステージが見えるかどうかは前の人次第。背が高い人が前に来ないことを祈りつつ開演を待ちました。

曲順
SE T2
1.僕の宗教へようこそ
2.日本印度化計画
3.ムツオさん
4.境目のない世界
5.きらめき
6.機械
7.ディオネア・フューチャー
休憩 BGM ロシアのサーカス団イカサママジシャン
(座って聴くタイム)
8.愛のためいき
9.KEEP CHEAP TRICK
10.宇宙の法則

11.イワンのばか
12.君よ!俺で変われ!
13.サンフランシスコ
14.いくぢなし ナゴムVer.サイズ
アンコール
15.7年殺し
16.釈迦
SE 楽しいことしかない

MC、ネタ
・声出し実験、と思いきや…
印度の前フリMCで、コロナ禍以降筋少ライブではコール&クラップが定着したので、今では拍手すら無しでも皆さんの声は聞こえてますよ、とオーケンが言いだしたことで、この日の印度の冒頭はコール&クラップのクラップ無しバージョンでやってみる流れに。
「日本を印度に?」…しーん、というやり取りの後、客席に向かって「聞こえてますよ」と語りかける茶番を何度か繰り返したオーケン、何だか寂しくなっちゃって(笑)、結局元のコール&クラップに戻して曲にいってました。
ライブ開催のガイドライン変更で、先月中旬頃から条件付きで声出し解禁になったのを受けて、最近自分が行ったいくつかのライブでは声出し実験をやっていたので、てっきり筋少でもそれをやるもんだと思っていたら、まさかのその逆。これは予想外だったなあ。

・メイドカフェからの「きらめき」
先日、TVで「天気の子」を見たオーケン、いい映画だなーとは思ったものの、筋少やってる人間がこういうもので感動しちゃいかん!と思い、自分の中でバランスを取るために「ミッドサマー」を見たら、怖くなっちゃったそうで。
そこでオーケンが時間もまだ早いしどうしよう…となって見だしたのはメイドカフェのツイキャス。このツイキャスでは、お茶爆200とかになると出演しているメイドさんが踊ってくれるそうで、オーケン、♪ハイパーハイパー、ハイパーハイパー(右腕を前後に振る)、猫耳カンパーイ!(両手を顔の前に持ってきてハートマークを作る)とか歌いながらその振付を再現してみせてました。オーケンの動きを横で見ていたおいちゃんもオーケンの真似して一緒に踊ってました(笑)。
メイドカフェのツイキャスをオーケンは癒やしだなーと思ったそうで、これはツイキャスを見ている人にとってのきらめきだな、と一言。もしかするとオーディエンスにとっては筋少ライブがきらめきなんじゃないかと思った、と話を繋げて曲へ。結構強引な前フリ(笑)。このくだりで橘高さんがツイキャスにコメントしようぜ、とか言ってたの、笑ったなあ。曲の間奏でおいちゃんと橘高さんが背中合わせになってギター弾いてる時、2人揃ってちょいちょい客席の下手→上手→真ん中、と視線を移しながらそちらに向かって手を振ってたのが微笑ましかったです。
あと、確かこのくだりでだったと思うんですが、メイドカフェのツイキャス話に入る前にオーケンが、歌い終わったばかりの「境目~」を歌気持ちいい曲、寺田恵子さんになった気分だと言ってました。限界LOVERS的な、って。

・ディオネア~の後、一旦メンバー全員がステージからはけてBGMが流れ、休憩時間みたいな格好に。こういう構成、珍しいなあ。BGMで流れていた曲が終わったタイミングでオーケンだけ先にステージに戻ってきて、お客を座らせたまま曲紹介MCへ。
次の曲「愛のためいき」は、今までのライブではオーケンとの掛け合いやコーラス部分をお客さんが歌う形になっていたのが、今は歌ってもらうことができないので、代わりにおいちゃんとウッチーに歌ってもらい、我々お客は心の中で歌っていてください、とのこと。つまり、この曲の原曲が流れた映画「時をかける少女」の場面に例えると、オーケン=高柳良一さん、おいちゃんとウッチー=原田知世さん、というわけです。因みに高柳良一さん、オーケンの話では今はニッポン放送の偉い人になってるそうで。役者引退した後、角川の何かの雑誌の編集長やってたところまでは知ってたけど、いつの間にかそんな風になってたんだなあ。
ここまで説明が終わったところでオーケンに呼び込まれてステージに戻ってくるメンバー一同。原田知世さん役だと言われたおいちゃん、裏声で「時をかける少女」の冒頭を口ずさんでましたよ(笑)。♪あなたー私のーもとーからー、って。オーケン、エディと長谷川さんには薬師丸ひろ子になったつもりで見守ってて下さい、とか言ってました。口をすぼめて「ちゃん、リン、シャン」なんて薬師丸ひろ子さんの懐かしCMモノマネつきで。角川三人娘なんて発言もあったなあ(渡辺典子どこ行った?)
そしておいちゃんが口ずさんだ時かけに、それ○ーミンだよ、とオーケンが突っ込んだのをきっかけに、唐突に始まるユー○ンの雑なモノマネ大会(笑)。メンバー全員、好き勝手に「こんばんは、○ーミンです」と言いまくるのを聞いて「何度も言うけどモノマネされてる本人はこんばんは、○○ですって言わないよ」と突っ込む橘高さん。
その勢いのままオーケンが「こんばんは、俵○太郎です」だの「幸◯シャー○ンです」だのとやりだして止まらなくなりそうになったため、ここで遂に筋少メンバー間に古いモノマネ禁止令が出る事態に。オーケン、こういう同世代にしか分からないことを延々やり続けるのは良くない、老害だと言って反省してました。このフリーダム過ぎる状況に対して橘高さんが、「配信してる時は俺達どれだけ抑えてたのかがよく分かった」と言ってて、すごく納得(笑)。ここで飛び出した「自由がひどい」という橘高さんの名言に対して「自由がひどい?ディストピア?と」返すオーケン。リアクション、早っ。
そんな風にして始まった「愛のためいき」。コーラス部分をおいちゃんは原曲に寄せて裏声で歌ってるのに対し、ウッチーはそのまま地声で歌ってたの、ご本人のキャラが出てて面白かったです。

・お客を座らせたまま3曲続けてやった後のMC。「宇宙の法則」の余韻もそこそこに、突然ロックバンドのライブなのに何座ってるんだ的なことを言いだすオーケン。我々お客を「風林火山」呼ばわり。つまり、座ったまんまの我々は「動かざること山の如し」ということのようで。そういうディスってんだか煽ってんだかよく分からないことを言った後、総立ちの女王 山下久美子さんの時代から、ロックのライブは立って見るもんじゃないのか、だの、あいつを呼べばオーディエンスが立つ、あいつが来た!誰だ!?と客席を煽り、そのタイミングでイワンのイントロが流れて一斉に座っていたお客が立ち上がる流れに。

・オーケンの「IRON MAN」公開練習コーナー。オーケン、今ツアーの大阪ライブ翌日に「シンニチイズム」という、入場曲の生演奏をバックにレスラーが出てきて試合するプロレスのイベントに出て、「IRON MAN」を歌うことになっているそうで、曲の譜割が合っているのかどうかが分からないので、イベントに出る前に橘高さんに聞きながらここで練習してみよう!となったようです。橘高さん、ブラック菩薩で散々オジー・オズボーンのモノマネやってるもんね。
オーケン、橘高さんがやるモノマネでしかオジー・オズボーンを見たことがない(これ言った直後にオズフェスで一度だけ見たことがあったと訂正)そうで、オジーのモノマネやろうとすると橘高さんがやってるそれになっちゃう、みたいなことを言ってました。この発言に対してすかさず「モノマネする人のモノマネになるってやつだね」と返す橘高さん。
 そして早速、オーケンの手元にある譜面を覗き込んで拍を取りながら小声で歌を口ずさんで譜割の練習につき合うメンバー一同。肝心の橘高さんによるオジー講座は、「分からなくなったら『アーオッ!』ってやれば大丈夫」とか「楽器にヤバ絡みしに行けば大丈夫」とういうものでした。オジーのモノマネやり出した橘高さんをみたおいちゃんがさりげなくオジーコールしてたのが可笑しかったです。
因みに譜割に関しては、橘高さんも人間椅子の鈴木さんにそこはこうだよ(青森訛りで)、とアドバイスされたことがあるとのこと。

・告知その1。個人的なことで恐縮なんですけど、と前置きしたオーケン、先日発売になった、人間椅子の楽曲を元にした小説をいろんな作家が書き下ろした小説集「夜の夢こそまこと」に自分も「地獄のアロハ」をネタにした小説を1本書いてます、と一言。オーケン、本を買ったら読者カードに「次は筋少の曲を小説にした本出して下さい」と書くようにと指示を出してました。何それ読みたい!
オーケン曰く、それが実現した際に書いてもらう作家はもう決まっているそうで。書いてもらうのは村◯春◯先生、本の表紙絵は◯ッセ◯、帯を書くのは吉田豪さんだそうですよ(笑)。まあ豪華♪ オーケン、実現した暁には村◯先生に「長いよ!ノ◯ウェイの◯じゃねぇんだよ!」ってダメ出しすると言ってました(笑)。

・そろそろメンバーが還暦を迎える日が近づいてきた筋少ちゃん。開演前に楽屋で今日、還暦を迎えたスタッフの誕生日祝いをやったそうで、その時の様子を軽く再現してました。スタッフに6の形と0の形の風船を右手と左手に一つずつ持たせて(6と0で60、ってことね)、メンバー全員に野太い声で♪ハッピーバースデー~、って(笑)。
 還暦になるともうそういうのやらなくても…祝ってもらう方ももういいよ、って気分になるし、とオーケンが言ったところ、橘高さんがこういうのは様式美だから!と一言。さっき使った6と0の風船を取っといて筋少還暦記念ライブで使おう!なんて言っていて、還暦記念ライブにかなり乗り気な様子です。
 ここで「この中で一番還暦に近いの、おいちゃんだよね?」とオーケンが聞くと、「再来年だよ」と返すおいちゃん。還暦記念ライブやっても赤いちゃんちゃんこは着たくないそうです。あれは勘弁して欲しいって(笑)。その一方でおいちゃん、「6と0の風船はさっきのより派手なのにして」なんてことをさらっと言いだして、オーケンに「おいちゃん、風船持つの?」と突っ込まれてました。突っ込まれたおいちゃん「赤いちゃんちゃんこは着ないけど、風船くらいは持つよ」なんて言ってました。
そしておいちゃんが還暦になったら、その後オーケンとウッチーがほぼ同じタイミングで還暦に、といった具合に還暦記念ライブが何年か立て続けに開催されることになる、とオーケンがここまで言ってふと橘高さんの方を見たところ、橘高さんは俺は36年後だよ、順調にいけばね、と即答。オーケンと橘高さんの「あー、その設定ね」「設定言うな(笑)!」のやり取りでこのくだり、終了。

・告知その2。ツアーファイナルの江戸川区総合文化センターライブの告知です。「遂に我々も江戸センに!」、って、いつの間にか会場の略称が出来てる(笑)。
そして江戸川区ってどこ?行ったことない、何があるの?と言いだしたオーケンが客席に向かってこの中に江戸川区民いる?と聞いたところ、1人だけ挙手したお客が。そのお客に向かってどの辺?錦糸町?新小岩?と聞くと何度も首を縦に振るお客。ここまで話したところでオーケン、江戸川区が葛飾の近くだと気がついて、寅さんミュージアムには行ったことあったと一言。
余談ですが私、江戸川区民じゃないから反応出来なかったんだけど、オーケンに江戸川区には何があるの?って聞かれた時、金魚と小松菜の名産地、って答えたくてうずうずしてました。どのみち声出せないから無理なんだけどね。

・アンコールでメンバーを呼び込んでステージで記念撮影した時、オーケン、さっきMCのネタにしたメイドカフェのツイキャスが今やってるかどうかを、スマホ見て確認してました(笑)。ライブ中盤で一度確認した時やっていなかったのが、この時にはやっていたようで、おいちゃんもオーケンと一緒になってツイキャスの画面覗き込んでたの、笑ったなあ。ズボンを替えて出てきたオーケン、「何となくズボンを着替えてみたら早く帰りたい人みたいになっちゃいましたけど、違いますからね」とよく分からない言い訳してました。

ツアー初日のチッタ、すんごい楽しかったです。ギターズの選曲とライブのノリが筋少にフィードバックされてて、また筋少の新しい一面が見られたし、とにかく選曲がヤバくて。今回出たシングル収録曲、太っ腹にも全部やってくれたし。
ライブ当日がシングルフラゲ日で、音源聞く前にライブで初聴きした筋少版「KEEP CHEAP TRICK」、空バカナゴム全曲集版の間奏部分に入ってた「こん平でーす!」とか「圓楽さん、若竹の借金 早く 返しなさい」とか「なーんでか!」はさすがに無くなってたなあ(笑)。当たり前だけど。そういう時事ネタ要素と 原曲から漂っていた呪詛のような雰囲気が薄れて、代わりに闇が広がったように思えました。
オーケンがこれからもチッタでちょいちょいライブやるかも、みたいなことを言ってたのが、川崎市民としてはとても嬉しかったです。

 ライブ前日の朝、家の前で派手に転んで痛めた膝がライブ中は普段通り踊りまくってても全然痛くなかったのに、ライブの翌日になった途端に膝痛ぶり返しちゃいました…。多分ライブ中はアドレナリン出てたから平気だったんだろうなあ(苦笑)。

※11/23追記

筋少結成40周年に絡めたMCでオーケン、客席のペンライトの海を見て、筋少はパンクとメタルなので光る棒を振るとか、40年前の自分達だったら絶対やらなかったと言ってました。そういうことやってる奴らは○ね!くらいに思ってたそうで。その発言を聞いて頷くメンバー一同。

そしてオーケン、手にしたペンライトを振ってみせて、それが40年経ったら…と一言感慨深げに言って、長い年月を経てライブのスタイルが変わったことに絡め、筋少が40年続いたことを喜んでました。

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