【クトゥルフTRPGシナリオ】白魔のアンダーカバー

【トーン】
・現代日本、猛吹雪により山小屋に閉じ込められた探索者達。山になど登った記憶はないが、自分がなぜここにいるのかは理解している。そこで出会うNPC達との会話と各々のハンドアウトから何を成すべきかを探り、誰を信じるかを決めるクローズドシナリオ。

【シナリオ基礎情報】
・旧版クトゥルフを前提に作成しています。
・舞台 :現代日本、クローズドシナリオ
・PL人数:1人〜3人
・《易》と書いてあるものは難易度を下げたい時に
 《難》と書いてあるものは難易度を上げたい時にどうぞ
・プレイ時間:1〜2時間程度

【推奨技能】
・目星、図書館などの基礎的な探索技能
・対人交渉技能
《易》心理学

【キーパー情報(シナリオ概要)】
・探索者達は無貌の神の実験によって山小屋に集められる。集められたのが無貌の神の仕業であるだけで、山小屋あるいは山そのものは現実に存在するものだ。探索者達の共通の目的は無事に下山すること。その為には外を吹き荒れる猛吹雪を収める必要があり、無意識に吹雪を吹かせている風の落とし子・日酉智美を無力化するか、彼女が原因であると自覚させた上で吹雪を止めるよう説得しなければならない。
なお、ゲーム内時間4時間を後述するタイムオーバーの基準としており、1箇所の探索を30分として進めることを通常難易度の推奨とするが、KP判断により適宜決めていただきたい。

【ハンドアウト】
・探索者の作成に当たって、重複のないように各PLへ以下のハンドアウトを配布する。なお、シナリオ作者としては探索者人数に応じてハンドアウト1から順に使用することを想定している。

・ハンドアウト1〈百万の恵まれたる者〉
 あなたは夢か現実かも判別できない状況で何度か神と出会ったことがある。顔は思い出せないし顔などなかったかもしれないが、直感的にそれは神のような存在であると分かったし、実際に力も分けてもらったことも、大きな決断の際には助言を貰ったこともある。見知らぬ場所で突然目を覚ますようなことがあってもそれは神の意向と確信するだろう。
本来の職業技能Pに加えてさらに40Pの職業技能を得て良い。ただし、神の意思に背く行動は取れないし、背く可能性があれば念の為そのような行動は控えるだろう。

・ハンドアウト2〈深淵を見た者〉
 あなたは過去、宇宙的・超自然的な魔術や怪物によって大切な人を亡くしている。従って人類の科学が遠く及ばない存在がこの世にあることを知っているし、そのような存在には恨みや憎しみを抱くだろう。一方で無闇にそのような存在に立ち向かっても勝ち目がないこともやく理解している。少なくとも正気でいる時には……
5Pのクトゥルフ神話技能を得る。また、宇宙的・超自然的な存在を引き寄せやすい体質であることに自覚がある。

・ハンドアウト3〈死の極にあった者〉
 あなたの最後の記憶は死の極だ。それは巨大な落下物が頭上に迫るまさにその瞬間かもしれないし、何者かが刃物を構えて突進してくるのに気がついた瞬間かもしれない。そのような記憶を最後に物語の冒頭に立つあなたは、「自分は死んだのだ」という考えが頭の片隅から離れないだろう。目に映ること、体感することの全てがリアルに感じられない。
あなたは、アイデア技能に常に−20の補正が掛かる。恐怖を感じ、狂気に呑まれそうになったときでさえ。

【フローチャート】
1.導入
 ↓
2.自己紹介
 ↓
3.居間の探索(5.時間経過イベント)
 ↓ ↑
4.倉庫の探索(5.時間経過イベント)
 ↓
6.エンディング

【1.導入】
・「大丈夫か、しっかりしろ」。男性の声で探索者達は目を覚ます。心配そうに見つめる声の主は30歳くらいだろうか、ずいぶん厚着をしているなと印象を抱く。ぼんやりとした意識で体を起こすと、木造の建物の中にいることが見て取れる。探索者達、声を掛けていた男性の他にもう一人20歳くらいの女性の姿もある。
男性は心底安堵したように「ああよかった。僕がここに来た時にはもう倒れていて、とても寝ているようには見えなかったから」と胸をなで下ろす。
探索者達が、男性に今いる場所を尋ねる/部屋を見渡して窓を見つける等、現在地を把握しようとすると男性が説明してくれる。
「御鷹山(みたかやま)中腹の山小屋だよ。秋だというのに外は猛吹雪。外は出られたものじゃない。だからというわけじゃないが、少し話を聞かせてくれないか?」2.自己紹介へ移行する。
PLが御鷹山について知りたがった場合(主にこの世界の日本に実在するか疑った場合)には知識ロールに成功することで、N県に実在する標高2400メートル程度の山であると知っていて良い。
また、スマホを確認する探索者がいたなら電波が届いていないことを告げる。

【2.自己紹介】
・探索者達が自ら順番を指定したり、自分の話す順番を希望したりしなければ導入に登場した男性が最初に自己紹介をし、その後探索者達に話すよう促す。最後に導入時に姿を見せた女性の順となる。
探索者達が質問をするなどした場合は【7.NPC情報】を参照しKPの裁量でどこまで話すか隠すか、真実を話すか嘘をつくかを決定する。NPCの描写はもちろん、PL達にも可能な限り協力を要請するとよいが初対面の相手に普通話さないようなことまで話さないように留意すると雰囲気がでる。
以下はNPCの自己紹介例。探索者達が突飛な行動を取らない限りは凡そ例の通りの挨拶となる。
「僕は品川正樹。会社員だ。御鷹山には何度も登っていて、まあ趣味みたいなものだね。こんなに吹雪いているのは冬でもあまり見たことがないよ。この山小屋に来たのはこの中で僕が最後だ」
「日酉智美です。この辺りに……住んでます」
住んでいると言う発言には品川が怪訝な顔をする。探索者達が追求するなら品川が「標高1500メートル付近の山小屋で、この辺に住んでいると言われても」と率直に疑問を口にするだろう。
《易》なお、この時点でハンドアウト2の探索者がいるなら日酉から他の人間より若干好かれているような描写を入れても良い(日酉から自己紹介に対して他愛のない質問があるなど)
一通り自己紹介が終わった頃、部屋の中央部に位置する大きな柱がギィギィと嫌な音を立てる。見ればかなり腐食が進んでおり、建築に詳しくなくとも強風が続けば柱は保たないことを直感する。
品川は「外に出られるわけでもないし、できる限りで柱の補強をしないか?」と提案する。なお、柱の補強については寝袋をロープで括り付けるなどを想定しているが、KPがそれらしいと判断したなら補強できたことにしてよい。あくまでも探索開始のきっかけに過ぎない。
3.居間の探索へ移行する。

3.居間の探索
・探索者達が目を覚ます居間は、10メートル四方程度の部屋で、互いに会話を聞かれないということは難しい広さだ。声を潜めれば内容までは聞き取れないかもしれないが、何か話しているという事実そのものまでは隠せないだろう。高く積まれた寝袋の山、引き出し付きの木製机、その上に置かれた古びたラジオ、腰の高さほどの本棚、灯油ストーブ、外の様子が見える小窓、外へと続く扉とその反対側に別の部屋(倉庫)への扉がざっと見渡して目に入る。

3-A.寝袋の山
・無造作に部屋の隅へ積まれた寝袋の山だ。数えれば10個積まれており色や大きさはバラバラだ。目星に成功する、あるいはこの下に何かが隠されていないかという疑いでここを調べるならば一番下の寝袋に大きな赤茶色の染みがあることに気がつく。
医学や生物学に成功すればこれは人間の血液であるとわかる。一番下の寝袋を引っ張り出して確認すると中からは手首から切り落とされた人間の左手が転がり出る。SANチェック(0/1D3)
詳しく観察すればまだ比較的に新しい男性の手であることくらいは推測できるだろう。

3-B.引き出し付の机
・浅く平たい引き出しが左右1つずつ付いた木製の机だ。左には鍵穴が付いている。これを初めて探索者が調べようとするとき、品川が居間にいるなら「先月も見たけど引き出しなら片方空っぽ、片方は鍵がかかっていて開かないよ」と声をかけてくる。
目星に成功する、下に潜り込むなどして机自体をよく調べると引き出しの裏にフックがあり、張り付くようにロープがかかっていることに気がつく。

3-B-1.右の引き出し
・鍵はかかっておらず、簡単に開く。開けると何枚かはこぼれ落ちるほど大量の写真が詰まっている。
写真は目星、図書館でそれぞれ調べられる。
目星に成功すると1枚の写真の裏に「せ」と書かれていることを発見する。他の写真にも文字がないか探せば、ほとんどの写真の裏は白紙だが、「偵」「殺」「を」「密」の文字を他に見つけることができる。ハンドアウト1の探索者には直感的に無貌の神の文字であることがわかる。
図書館に成功すると、すべての写真が1人しか写っていないこと。赤ちゃんの写真から30歳くらいの写真まであるが、どうやら同じ女性の写真であり、被写体の女性が撮影者を意識している写真はないことが窺える。探索者が日酉ではないかと疑うなら似ても似つかないことを告げる。(探索者がそうと知る術は品川から聞く他ないが品川の妻の写真である)
品川がこの写真を見ると顔面蒼白になり「なんだ……この写真。ふざけてるのか」と小さく呟く。

3-B-2.左の引き出し
・鍵がかかっている。(物理)を含む鍵開けに成功する、倉庫で入手できる鍵を使用することで開く。
中には弾丸の入っていないリボルバー式の拳銃と、2つに割れた弾丸が入っており、手書きのメモで「これで落とし子を撃て」と髪が添えられている。ハンドアウト1の探索者には、これは無貌の神の文字ではないことが直感できる。2つに割れた弾丸は砕けているわけではなく、薬のカプセルのように中に空洞を作った状態で組み合わせられる構造だ。知識の半分(ハードロール)または、銃器系の技能に成功することで、拳銃がS&W M36 ♯チャーターアームズ・アンダーカバーであることがわかる。

3-C.古びたラジオ
・AMだけが聞ける造りの古びたラジオだ。周波数のつまみは580kHz〜1550kHzまで合わせられるが、どこに合わせてもノイズが入るのみである。
しかし以下の周波数に合わせて数分待つと音声が入る。厳密に数分待つ宣言は不要だが何か聞こえる周波数がないか適当に数値をいじっているわけでなく、この周波数に何かあるはずと考えていれば待っても不思議でない時間待つ必要がある程度の時間とPLに説明してしまって良い。
3-C-1.739kHz
・女性の声で「何それ……やめて、来ないで!」と聞こえてくる。その後女性の呻き声とミシミシという音が続き、女性の声が聞こえなくなるとケタケタと笑う別の女性の声がする。笑い声の主は日酉智美によく似ている。日酉がこれを聞くか、探索者が問い詰めれば酷く取り乱した様子で「わたしじゃない!」と絶叫し、外では一層吹雪が強まる音が響く。
また、品川がこれを聞いた場合には「優里の声……妻の声だ」と最初の女性の声に言及し呟いた後、しばらく呆然とするだろう。
3-C-2.937kHz
・これについては、3-C-1よりも確信をもってこの周波数にした探索者にしか聞かせるべきでない。7と3と9を使った数字を次々に試すような試し方では聞き逃すとしてほしい。あくまでも7と3と9を使い、5-Aを経てその3つの数字を使う素数が739と937であるという思考に至ったものだけに訪れるイベントだ。この思考に至るまでのアシストはアイデアや知識で適宜してよい。
日酉の声で「わたしももう、本当は人ではなくなってしまっていること、気がついてる。わたしのせいで吹雪が起きることも。それでもわたしは人でいたい。人がいい」とラジオから聞こえてくる。

3-D.腰ほどの高さの本棚
・ざっと見る限り、ジャンルはバラバラな雑誌や漫画、小説等の娯楽用の本と野草図鑑等山ならではの実用書が並んでいる。目星または図書館ロールの成功で数枚の紙をホチキス止めした本とも言えないものが2つの小説の間に挟まっていることに気がつく。

3-D-1.ホチキス止めされた紙
・汚い字で手書きされたメモだ。赤茶色の染みが目立つが文字は隠れていない。その内容は以下の通り。
「人の皮を被ったバケモノだ。この吹雪もやつのせいに違いない。やつの機嫌を損ねた仲間が触手に絞められ風に千切られ殺された。助けようとしたが、やつには猟銃も効かなかった。弾も切れたこと闇雲に持っていたものを投げつけた。オレンジジュースをかけたら何故かそれには怯み、逃げ去っていった」

3-D-2.「深淵の抵抗者」
・探索者が本棚の本の中に上記ホチキス止めの紙以外に何かないか探した場合に発見される小説が「深淵の抵抗者」。具体的には追加で本棚に目星する、本の中に他と違う要素がないか具体的に指定して尋ねる(人の皮で装丁されている等では見つからないが、バーコードがあるか等市販の本でないものを絞って探索した場合)などした場合や、処理に困ったクリティカル報酬としても良い。
・内容は「犬里という名の一族が、宇宙から来た侵略者に対抗するため、自らの身体を次々と侵略者達と同じ異形の者へと改造していく。3男2女の5兄弟のうち長女が改造後に行方をくらます」というものだ。

3-E.小窓
・窓の外を覗くと猛吹雪が続いている。目星に成功することで、骸骨のように痩せ細った巨人とでも言うべき姿の者が遠くで走っていることに気がつく。こちらに気がつく様子はないが、それも時間の問題だと思うだろう。SANチェック(1/1D4)

【4.倉庫の探索】
・アイゼンやピッケルなど一通りの登山道具、そして食料や飲料の類が所狭しと並べられている。探索の状況によってはオレンジジュースの有無を問われるだろうが、オレンジジュースもある。また、大きく丈夫そうな金庫も置かれている。ただそれよりも先に壁に血で書いたような文字で「7」「3」「9」と書かれていることが目を惹くだろう。SANチェック〈0/1〉
《易》739というより、右から順にそう書かれているだけでそれぞれ独立した数字にも見えることを強調してもよい。
品川曰く以前来たときにはこの文字はなかったという。

4-A.アイゼンやピッケルなどの登山道具
・保管状態が悪く、他に手段があれば使いたくはないほどに錆びている。目星ロールに成功するか、その他の手段・目的でしつこく探索すれば引き出しの鍵が入手できる。

4-B.食料・飲料の類
・保存食が多く、そのためか賞味期限内であるものがほとんどだ。オレンジジュースも賞味期限内でよい。

4-C.金庫
・取手が小さいため一人で引っ張って開ける他ないが、探索者が試しても開かない。試すとわかるが鍵はかかっておらず、単に扉が重すぎて開かないのだ。(STR28との対抗ロール、人類の限界値でも開く可能性はない)
・日酉との関係性が悪化するようなやり取りのなかった探索者が説得や信用ロールに成功すると日酉が開けてくれる。
・中には板切れ数枚と工具一式が入っているのみだ。
《難》この板切れと工具以外の方法で柱を補強しているならタイムリミットを30分短縮する。

【5.時間経過イベント】
5-A.ゲーム内時間で2時間が経過した時点で、日酉が頭を抱えて苦しみだす。その間はどんな呼びかけにも反応せず、苦しみのあまり手近にあるものを握りつぶしてしまう。(シナリオの進行に影響がなく、明らかに人間の力で潰せないものであれば何でも良い。倉庫のピッケルの持ち手や、居間の机の引き出しでもよい)その様子を見た探索者はSANチェック〈0/1d2〉。日酉は「2、3、5、7、11…」と呟くと徐々に平静を取り戻す。完全に苦しみが収まった後「素数を数えると気分が落ち着くと、昔兄から教えてもらいました」と語る。

5-B.ゲーム内時間で3時間が経過した時点で、倉庫の壁を山小屋の外からどんどんと叩く音がする。3-E.窓の外を見た探索者にはそれが骸骨の巨人によるものだと直観できてしまう。もうあまり時間がない。

5-C.ゲーム内時間で4時間が経過した時点で、柱の軋む音が一層大きくなる。これ以上は山小屋が保たない。探索者達は今すぐ決断する必要がある。残された時間はあと1シーンだとPLに告げる。

【6.エンディング】
6-A.雪の中へ
・探索者達が時間内に他のエンディング条件を満たせなかった場合に発生。
・猛吹雪が山小屋をついになぎ倒した。探索者達は雪の中に投げ出される。何か大きな人影が猛スピードであなた達に近づいてくるが、小屋の倒壊の際に怪我でもしたのか、身動きが取れない。痩せ細った人の姿を模したそれはあなたの頭を掴み持ち上げると、ボロボロの歯が除く大口であなたに齧りついた。
〈探索者のロスト〉

6-B.風の落とし子の成すがまま
・探索者達または品川がオレンジジュースを弾丸に込めず銃を日酉に撃つ、その他攻撃を加えた場合に発生。なお、3-C-1の後、品川は積極的にこの行動を起こそうとする。
・日酉は「痛い……痛い……きらい」とうめき声をあげると下半身がグチャグチャに溶けたかと思うと、深緑色のタコのような大きな触手が腰から何本も伸びていく。SANチェック〈1d2/1d8〉
日酉との戦闘になる。まともな探索者3人程度で勝てるとも思えないが、勝利した場合は6-Cに準拠し、日酉が逃げ去っていく。
〈風の落とし子〉
耐久力:49(装甲8) SIZ:31 DEX:16 STR:25
技能:触手による絞め上げ 80% 対象1体の首を掴み固定で6ダメージ。以降捕まったものはSTR25との対抗ロールに勝利し抜け出さない限り行動不能で毎ターン6ダメージを受ける。

6-C.白魔のアンダーカバー(ノーマルエンド)
・弾丸にオレンジジュースを込めた状態で日酉を撃つと発生。
・日酉は「痛い…痛い…きらい」とこの世のものとは思えない呻き声をあげると、吹雪の中山小屋を飛び出していく。数分もしないうちに空は晴れ上がり、外をうろついていた巨人の姿もない。探索者達は特に難なく下山でき、元の日常に帰っていくだろう。
クリア報酬:1D6のSAN値回復

6-D.それでも人でいたいから(トゥルーエンド)
・3-C-2を発生させており、5-Aや4-C等日酉自身が自分が人間でないと認識できるような探索状況のうえで、探索者達が彼女に吹雪をやませるように説得した場合に、説得、信用などの対人技能の半分を成功させることで発生。
・ロールプレイで彼女の人間らしい部分(兄弟との話など)に言及する場合にはKP判断で成功値を上げて良い。
・正気を保ったまま、風の落とし子の姿を顕現させ、外の吹雪を日酉が止ませる。これで探索者達は無事に下山し、元の日常に帰っていくことができるだろう。日酉と下山しようと探索者達が提案しても「一緒にはいけない」と頑なに固辞する。
クリア報酬:2D6のSAN値回復。キャンペーン要素として、同探索者が別のシナリオで日酉姓の正気の者と出会った場合には協力的な行動をとってくれるようになる。


【7.NPC情報】
7-A.品川 正樹(しながわ まさき)
 ・導入で登場する男性。32歳会社員。
  HP13 SAN41
  SIZ14 STR10 CON11 POW9 DEX15
  INT13 APP13 EDU16
 ・主な技能:ナビゲート60、登攀55、目星55、
       拳65
 ・2年前に登山を趣味とする妻・品川優里が1人で
御鷹山で登頂し、その際優里を亡くしている。遺体は山岳救助隊により中腹の山小屋付近で発見されており、死因は何者かによって首を絞められたことによる窒息死と判明。その後、御鷹山で何があったかを調べるために定期的に何度も繰り返し御鷹山に登頂している。
 ・日酉智美と出会ったのは今回の登頂が初であり、彼女が中腹の山小屋まで登ってこれるような服装でないことを理由に出会った瞬間から疑念を抱いている。

7-B.日酉智美(ひどり ともみ)
 ・導入で登場する女性。21歳、無職。
  HP16 SAN28
  SIZ11 STR19 CON20 POW15 DEX9
  INT12 APP14 EDU18
 ・主な技能:図書館70、機械工学60、目星60
 ・神話生物風の落とし子であるがシナリオ開始時の
  当人にその自覚はない
 ・地方の名家・日酉家3男2女の長女として生まれるが、3年前当主の日酉義正が兄に怪しげな薬を飲ませ、兄が怪物に姿を変えるのを見て、家を飛び出す。以降の記憶は極めて曖昧だが、基本的に御鷹山に身を隠している。
 ・数ヶ月に1度風の落とし子としての本来の姿となっており、2年前品川優里を殺害したのは風の落とし子となった彼女である。ただし彼女にその際の記憶はない。
 ・3-D-2の後PLのリアルアイデアが成功しない限り尋ねられることはないだろうが、5兄弟の名は長男・仁、長女・智美、次男・忠之、次女・礼、三男・悌祐(だいすけ)である。

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