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その3「ドミノ倒しのイメージ」

 42.195kmという長い距離を、自分の力だけで走りきるのはなかなかたいへんな作業です。もしも自分以外の力も活用できるなら、そんないい話はありません。

 あたたかい声援? うん、それもたしかに力にはなります。でも、もっと現実的な力を得られるのが今回ご紹介する「ドミノ倒しのイメージ」です。

 前回「大転子を引き上げるイメージ」で、重心が後ろ寄りになることで脚にかかる負荷が大きくなると説明しました。では、ここで問題です。逆に重心を前寄りにするとどうなるでしょうか。

 正解は「前に倒れる」です。重心が直立状態よりも前にかかると前に倒れる。だって重力があるんだもん。

 では第2問、前に倒れそうなときに片足を前に出したらどうなるでしょうか。そう正解は「出した足の歩幅のぶんだけ前に進む」です。重力を利用しているので、自分の力はほとんど必要ありません。

 重心を前寄りにすると、倒れそうになる→足を出す→倒れそうになる→足を出す、この繰り返しでどんどん進んでいくことができます。それはまるで、最初の一個を倒せばあとは勝手に倒れ続けていくドミノ倒しのようです。

 自分の体を前に前にパタパタと倒していく「ドミノ倒しのイメージ」をもてば、重力という無限のエネルギーを活用して、ラクに走ることができます。マラソンとは、スタートからゴールまで並べられたドミノを倒していくようなものなのです!


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