謎解き公演映像に使いがちなプラグイン
プラグインとは、要するに拡張機能ですね。AEの標準のエフェクトではできないもしくは時間がかかることを一瞬でやってくれる便利な奴です。
といっても、謎解き公演の動画においては、Newtonといったプラグインはほぼ絶対に使わないでしょう(使ってもColorfulsみたいな公演でしょうか、いやそれでもだいぶ無理して使ってる感が強いですね)。
また実写を使わないならLooksを使う必要もないでしょう(というかおそらく謎解き公演で使う実写レベルならあってもLooksはいらないかなと)。
といったこともあるので、僕が「謎解き公演のOPやEDでめっちゃ使える!」と思ったプラグインをピックアップして紹介します。皆さんもプラグインをどんどん導入していきましょ!
おしながき
・今すぐ入れよう無料プラグイン
saber (高品質なグローを作る)
SureTarget (カメラ移動を自動化)
ColorVibrance (色変更が便利)
・強くなったら買おう有料プラグイン
Optical Flare (高品質なレンズフレアを作る)
Trapcode Particular (大量の粒子をランダムに放出)
Trapcode Form (大量の粒子を有機的に放出)
Stardust (Particular&Formの合わせ技)
・本当にこれが無料なのか圧倒的便利なスクリプト
AnimationComposer
今すぐ入れよう無料プラグイン
世の常としては「タダより高いものは無い」と言われていますが、これに関しては「タダなのに最強すぎる」です。この記事を読んだら、さっそくインストールしてみましょう。
Saber
プロのような派手なグローが作れます。
それによって、ライトセーバーやエクスカリバーが作れます。
このプラグインは本当に無料とは思えなくて、これ使うだけでクオリティが一気に上がるのでどんどん使ってほしい一番のおすすめ無料プラグインです。
既存エフェクトの「グロー」が一気にかすみます。
これの凄いところは、光らせる部分としてマスクだけでなく、テキストレイヤーが選べるところです。いちいちマスク化しなくてよいので、作業時間が短縮できます。
SureTarget
カメラ移動を自動でやってくれるプラグインです。
3D空間にいろんなものを配置した後に、その正面にカメラが来るような動きを自動で保管してくれる凄いやつです。
下の動画の 0:56~のような使い方をすると、ワンカット埋まる使い方が出来て便利。
Color Vibrance
色を綺麗な状態で変えるのに便利なプラグインです。
ガンマ値(グローの強度みたいなもの)を変化させられるので、光りものの色を変更するときはもっぱらこれを使います。
色相/彩度 などの既存エフェクトで変えるより綺麗になります。
例えば上の画像のように、普通の炎の映像素材があるとして、青い炎が欲しいなってなった時とかに使うとよいでしょう。左半分がもとの素材で、右半分がColor Vibranceをかけた状態です。
ついでの機能として、黒背景の映像に対し黒をアルファにすることができます。モーショングラフィックスするときは使いませんが、素材などを使う合成系の編集の際に便利ですね。
強くなったら買おう有料プラグイン
たいていの映像作家の人々は「有料プラグインはAE使い始めて一年たってから買おう」と言います。実際僕もTrapcode Suite買ったのがAE使い始めて一年たった頃でしたね。
この一年ってのは所詮目安で、強いなら半年ぐらいで買ってもいいとは思いますが、初心者の時に買うのは良くないぞという気持ちはあります。
既存プラグインの使い方に慣れてきたなと思うようになってきたら、是非買ってみましょう。有料は有料の名に恥じない圧倒的な強みがあります。
Optical Flare
かっこいい光(レンズフレア)を出力してくれるプラグインです。
上の画像でいうところの左側の上にある光ですね。
これがあるだけで一気に画面が引き締まります。
何かのアンケートで「初心者が一番最初に導入すべきプラグインは?」という質問に対し一位を取ったプラグインです。僕も同じ質問に対しては、OpticalFlareって答えます。
もしこのプラグインを購入する時は、ProPresetsというプリセット(すでに設定などが済んでいる状態のものを一瞬で使えるようになるもの)も2つとも一緒に買うことをお勧めします。
僕は二つとも買いましたが、あれのおかげで人生の100時間は節約できている感覚があります。
Trapcode Particular
「粒子をばらまくやつ」と思われがちですが、このプラグインの本質は「同じオブジェクトをランダムに配置し動かすやつ」ことです。
紙吹雪みたいに粒子をばらまく以外にも、雲を作ったりと応用性が高いプラグインです。
このプラグインお凄いところは、放出した粒子からさらに粒子をだしたりだとか、大気による攪乱の表現ができたりとか、豊富な設定があることです。
ただし、応用性が高い分使いこなすのが難しくなっています。CC Particle Worldを数回使ってから購入することをおすすめします。
ニブッチのOPの最初のシーンの背景は、まさにこのParticularを使って作っています。
Trapcode Form
「同じオブジェクトをランダムに配置し動かすやつ」Particularに対し、こっちは「同じオブジェクトを、規則正しく配置し、規則に従って動かすやつ」
僕は献血謎ForのOPのサビ前のシーンで、粒子がふわふわしているのに使ってる。
献血謎ForのOPのサビ前のシーンで、背景に粒子がふわふわしているのに使われています。
面白い応用例としては、ここでの粒子の小ささを1pxにしてその粒子をパッて拡散させることで、「儚く消えていく演出」ができます。
下の動画の11:45~
ちなみに、上記のParticularやFormに加え、平面をぐにょぐにょまげるMir、360度空間を作るHORIZON、独特の派手なグローを作るStarGlowといった様々なTrapcodeのプラグインを含めた全部セットであるTrapcode Suiteというセット商品があります。
ただし、学生版でも7万円もします。まあ僕は買いましたがね!
StarGlowやShineをよく使っていたが、なかったら別のエフェクトで代用できますし、3D StrokeやSound keysは本当に使わないですし、MirやTaoは複雑すぎてさっぱり使いこなせなかったです。正直、謎解きの映像を作るだけだったら買わなくていいかなと個人的に思います。
Stardust
ざっくり言うと、「ParticularとFormの機能のようなことができるものを、ノードベースで行うプラグイン」です。ノードベースとは要素を線で結んだようなもので、上の画像でいうと右下のウィンドウです。
ノードベースなのでほんと分かりやすい。
登場当時はParticularとFormを駆逐すると言われたプラグインです。
一緒についてるプリセットが即戦力レベルで便利で、それをちょっと改変するだけでワンカットが埋まります。しかもそれが豊富な種類があるので、本当に凄い。
今プラグインを買おうとしている人は、ParticularとFormのセットを買うか、Stardustを買うか、よく考えるとよいかなと思います。
参考文献
https://qiita.com/nakajo_k/items/720d13e15a1f44d017ef
以上が僕が謎解き公演を作るときに積極的に使っているプラグインです。
是非皆さんも導入してみてくださいね!
以下の有料ゾーンには、おまけとして「Colorfuls」のOPを作るプラグインのようなもの(正しくはスクリプトですが)を紹介します。
これを読むとColorfulsが作れる!というレベルで丁寧に説明していこうと思います。
ただ、しばらくの間ここの領域は無料で開放します。
今後有料ゾーンがあった場合、こういう根幹に関わったりするテクニックを説明しているんだな、と思っていただければ!
本当にこれが無料なのか圧倒的便利なスクリプト
AnimationComposer
正式にはこれはプラグインではなくスクリプトです。ただまあ分類上分かれているだけで、便利なのには変わりはないです。
では、AnimationComposerを使った制作について手順を追って説明していきます!
①まずはAnimationComposerをインストールします。リンクは以下から。
②AEを起動し、背景の平面と何かのテキストを用意します
③AnimationComposerのウィンドウを開き、好きなモーションを探します
④適応させたいテキストレイヤーを選択させた状態で、適応したいモーションを選んだ状態でApplyを選ぶだけで、なんとそのモーションが付きます!
自動的に、レイヤーの開始地点からモーションが付きます。
⑤タイミングを調整します。レイヤーに引っ付いているマーカーを動かすだけで、そのタイミングでモーションにかかる時間が自由に調整できます!
⑥これだけでColorfulsのワンカットが完成です!あとはちゃんと背景をつけたり、これらを何回も繰り返すだけ!
なんとこれだけです!圧倒的に簡単ですね。
無料でインストールできるのは無料版のみで使えるエフェクト数が少なめですが、それでも十分な量があります。Colorfulsは無料版だけで作り切りました。
けれども、圧倒的に便利なので僕は有料版に手を出そうかなとも考えているところです。
皆さんも、とりあえず無料版を入れて使ってみてくださいね!