前世がどうしても分からない話
皆様、こんにちは。
「前世が分からない」って、多くの人がそうじゃないのかと思われますよね。
今回はとある方から聞いた話です。
占いに行く
そのお方は、精神世界や宗教、スピリチュアルが好きですから、ある日、前世占いに出かけました。
前世を知りたいというのは、そうそう珍しくないことす。
その占い師の方はたいへん多才で、お客さん自身のまぶたに何か映像が視えるよう図らってくれるし、占い師自身も前世が分かって、口頭で伝えてくれるという方法を取っておりました。
お方は、それはそれは楽しみにしておりました。
少し待つと、何かしらの光景がまぶたに浮かんできて、きっとこれが前世ではないか。
しかし、分かるようで分からない。
もう少し詳しい情報が知りたい、と願いました。
そのとき、占い師が急にたくさん咳き込んだのです。
占い師がひどく苦しんでいるそのとき、お方には不思議な光景が視えました。
如来か菩薩か分かりませんが、何かしらの仏様が現れました。
その仏様は、こちらを向いていないのです。
なぜか、こちらに背を向けて、占い師の方を向いてじっと立っておられます。
仏様自身の口元に、人差し指を持っていく様子は、占い師に静かにするよう促しているようなジェスチャーに見えました。
占い師は、「・・・あ、はい」と何かを納得したようでした。
そして、ひどい咳き込みも収まり、お方のほうへ向き直って言いました。
「申し訳ありませんが、言ってはいけないそうです。
お方さんの前世をお伝えすることができません」
そのお方は、呆然として家に帰りました。
師に質問する
近頃はスピリチュアルを生業としている方々が、メールマガジンとか、Web連載をするのが主流です。
そのお方にも、例にもれず、そういった連載をしている師のような方がおります。何度も一緒にイベント開催をしてきた関係です。
当然、連載には質問コーナーがありますから、そのお方は、そのとき悩んでいたことの質問と併せて、
「いつもありがとうございます。私の前世を教えてください」
という内容を投稿しました。
ごく一部の投稿を選んでいる訳でも、抽選制でもなく、基本的には順番で答えていく方式であるために無事、採用されました。
お方の師は、神様のような不思議な存在と通信が取れて、心の声で会話することもできる人でした。
お方の悩みに詳しいアドバイスを述べた後、
「それで、前世についてですが、また直接顔を合わせたときにお答えしますね」
と終わってしまったのだそうです。
顔が合わない
私「ええーっ!それからどうしたんですか?直接会ったんですか?」
お方「うん、その機会は何度かあったの。でもね、なんかね、聞いていいような、こちらから言い出せるような、そんな雰囲気にならないんですよねえ」
私「わ、分かる・・・そういう、『実際聞けないやんけ』みたいな雰囲気ありますよね。
師も、言いたくないけれど、とりあえず便宜上『次に顔を合わせたらね~』でかわしたってこと?」
同席していた友人「『顔を合わせたら』ってことだけど・・・その、師が通信をしてる目に見えない神様は、お方さんと会ったとき、顔を背けてるんじゃないの?!」
私「そうに違いない、んもう細かく角度変えて、回り込まれたら後ろ向いて、ってしてるに違いない!」
私たち3人は、じわじわと笑えてきてしまいました。
威厳のある神様の、せわしない動きをしている光景が私たちそれぞれのまぶたに浮かびました。
汗をかくんでないか?いや、神様は汗をかかないのか・・・?
チャンス到来
その後、ふとしたきっかけで、師から対面で「何でも聞いていいよ」と言われる機会がありました。
人が集まった会場でした。
しかもそのとき、お方さんが指名されていたのです。
お方さん「ええー?・・・どうしよ、何だろ、今困ってることって」
私は、横でせっついて小声で言いました。
私「前世前世」
考え込んでいるお方さんは、よく聞こえなかったようで、隣にいる私を不思議そうに見てきました。
お方さん「?」
私「前世!前世っ前世っ!」
師「前世はダメッ!後ろの声!」
ここで、はっきりしました。
私「(やっぱり、『顔を合わせたら』というのは、前世は答えないよってことだったのか・・・)」
飲み会にて
その後ほど、飲み会がありました。
師は、「来てくれた皆さん全員と話したいです」と言っていました。
私はそれまでの時間でたくさん話したこともあったし、何となく、師を避けておりました。
私は自分の席を立ち、他のテーブルを回って参加者と交流することにしました。
1時間くらい経過してからでしょうか。私が移動して空席になっている座布団に、同じくテーブルを回っている師が座ったのです。
そして、何だかすごく盛り上がり始めたので、私はそちらを見ました。
すると、テーブルの人々に見守られてお方さんが師をやりこめていたのです。師は焦っていて、お方さんを落ち着かせようとして両手を自らの胸の前まで上げており、どう見ても劣勢です。
お方さんがエネルギッシュに師に挑戦している姿を、テーブルの人々も穏やかに、しかし楽しくなっているのがよく分かる場の雰囲気です。
話が少し聞こえてきました。
お方「だって、〇〇ってどういうことって思うじゃないですかあっ!」
お方さんの強気なかわいらしさが非常に愉快でもありました。
テーブルの人々も、それまでのいきさつを聞いたようで、お方さんを応援してやろうという温かい雰囲気があったように私は思いました。
師とお方さんの二人に視線が集まってました。
私はピンと来ました。
とうとう、お方さんが前世の件で師を問い詰めているに違いない!!
畳の上で膝立ちをして、私は、そちらに身を乗り出し会話を聞くことにしました。
師「ひとつ言えるのはっ!」
むっ!という、愛嬌のある強気な顔で、お方さんが師にまっすぐ向き合っています。
美人でかわいらしい方なのですが、ツヤツヤと輝くふくよかなお顔、そして全身から放たれている陽気なエネルギーは土俵の力士さながら。
すさまじいものがありました。
2009年頃にスピリチュアルブームが来てから、10年以上、世間の勢いは増す一方です。
どこかしらの占いで前世を聞いてみた経験のある方は、YouTuberだったりタレントだったりでも、数えきれないですよね。
そんな中、お方さん自身が占いを訪れて、どうやら自分は前世を教えてもらえないと気づいてから、何年も経過しておりました。
お方さんはすごく不思議な経験をたくさんしており、前世をご自身で思い出すとか、夢の中かインスピレーションでひらめいていてもおかしくないであろうに、そういうことも全くなかったのだそうです。
ご本人としては、どうしても前世にたどり着かないよう、能力に制限をかけられていると感じていたのでした。
「もしかして、もうそろそろ前世が解放されて分かる時期が来るんじゃないんですかね?」と私は少し前に、お方さんに伝えておりましたが、まさかまさかの、そんなタイミングがようやく訪れたのかもしれない?!
目に見えない助けがたくさんあるような気配もありました。
場が完全にお方さんの味方でありました。
師「ひっ、ひとつ言えるのはっ!けっして~!悪いことをしていた人じゃないということですっ」
強気なお方「それってどういうこと??」
師「あまりにも悪いことをしたから隠しているのではなくってっ!
すっごく正しいことを貫いた人だったんですっ!
でも、そのせいで一族郎党、皆殺しにされました。
そんなこと伝えたら、今回の人生での行動に制限かかっちゃうでしょッ!
だから、言えないんですっ!」
お方「かはーーーーーっ、やっぱりアタシやらかしてたかっ!」
私「(やらかしてたかーって感想?!この流れで??)」
私はずっと畳の上で膝立ちしていたので、膝が痛くなってきまして、掘りごたつで体の向きを戻して、隣にいた方とのお喋りに戻りました。
私「すみません!あちらで、前世がどうしても聞けなくて悩んでた方が、ヒントを教えてもらってたので、夢中で見ていました」
隣にいた方「ああ、だかられいなさん、質問のときに前世前世って言ってたんですね」
私「そうです!(そりゃ、経緯を知らないと、何やってんだれいなさん?という感じでしたよねぇ)」
翌日
前世の情報を少しもらえたお方さんは、翌日にも遊んだのですが、そのとき、ちょっと目の下に隈があるように感じました。
お方「何か・・・アタシってやっぱりやらかしてたんだなって・・・」
私「まあ、前世って、今の時代とつながっているからね。
どうしても現代社会の問題なんかと結び付けて、『あの頃の時代に生きていたのに、どうしてこういうことをできなかったんだろう』って反省が先に立っちゃいますよねぇ」
お方「それだけじゃないの、昨日、前世の情報をもらってから、いつもこの地域で視えている不思議なものが視えないの。何でだろう・・・」
私「一時的なものかもしれないですよね。また視えるようになるといいですね」
後日談
この投稿を書くにあたって、お方さんへ「その後どうですか」と尋ねたところ、あれ以降、その地域に行ってないから分からないが、また出かけてみますとのことです。
不思議なものが視えても、視えなくても、お方さんが家族の為、世の為人の為に日々、一生懸命心を使っていることには変わりありません。
お方さんは正義感が人一倍強く、気づいていることを人に伝えて、逆に何かに巻き込まれ、危ない目に遭うようなことを人生で何度も繰り返してきたと言いました。
自分を否定したり誰かを拒絶しているような人ほど、自分の能力を役立てる可能性をたくさん秘めているんだと語ります。
多くの人なら避けてしまうような、難しい状態の方々との人間関係を避けず、結果がどうあろうと踏ん張って力添えを試みる姿勢は、たいへん尊いことであります。
私の推測ですが、そういった修行を選んで生まれて来たんじゃないかとメッセージを送りましたが、「やだそんなの」と返事がありました。
もしご本人がそういう修行だったり、そういう出来事が起こる周波数を選んで存在しているのであれば、その方を愛している仏様からすれば、修行の邪魔にならないように前世の情報は隠すかもしれません。
それと、前世を伝えるお仕事の方は、一族郎党皆殺しの場面を視なければならない、感じなければならないのはたいへんですよねぇと改めて語り合いました。
お方も、師に前世を教えてくれと迫ったけれど、そんな場面を視させることになってしまうのは本当に申し訳なかったと言っておりました。
私による前世予想
ちなみに今回、師からヒントをもらう数日前、悩んでいるお方さんに対して、私が自分なりに直感を使って、お方さんの前世を想像したことがありました。
ひらめきは瞬間に訪れます。
その結果を発表いたします。
果たして私のスピリチュアル的感性による、チャネリングの結果はいかがでしたでしょうか。
候補その一/スイカの妖精
候補その二/ピカチュウみたいな宇宙生物
これを、謝罪を添えてお方さんにメッセージしたのですが、お方さんの返信は、「みんなが幸せになるからスイカの方がいいですー」とのことでした。
何が本当の前世なのか、私たちにはいちおう現在確かめようがない、ということになっています。
ですから、師が言っていた「一族郎党皆殺し」ではなく、私のチャネリングの方が正しい可能性だって、いちおう、少しはあると思います。
もしくは両方本当かもしれません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
皆様の前世は、いったいどんなお姿だったのでしょうか。
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