パペットと夜更かし「見極める」
皆様、こんにちは。
絶賛コロナ陽性でございまして、のどや胃が痛い。
であると、痛すぎて眠れない!
ましてや、誰とも喋れない!
しかし集中力がないので、誰かが作ってくれた動画や文章のコンテンツが、頭に入らない。
残った没頭の手段は、自分でお話を作ることでございました。
さて、心強い仲間たちに登場してもらいましょう。
テンテケテンテン、ツクツクツクツク、ボワ~ン(銅鑼の音色)。
登場人物
私
コロナ陽性
ミファ
ポトフ
題:見極める
深夜
時刻は1時を過ぎている。部屋の中は暖かい。
私「あのさぁ」
ミファ、ポトフ「あ?」
私「あ?って! あんたたちは、眠れそうだね。体調良さそうだね」
ポトフ「んー・・・(布団でホカホカしている)」
ミファ「(パソコンの周辺でこちらを見ている)」
私「あのさ、宅配便が届くときに、不思議な行き違いで日数が伸びることがあるの。何というか、妙に配達員さんと間が合わないのね。
こちらは家で待ってたのに、呼び鈴の調子が悪くて受け取れないとか、向こうが電話をくれたときに、なぜかスマホが鳴らないとかね」
ミファ「そういうこともあるのかもね」
ポトフ「ZZZZ・・・」
ミファ「ポトフちゃん寝とるがな」
私「うらやましい・・・でもミファちゃん、起きていてくれてありがとう。
あんたパソコンの下に半分隠れてるねえ。
何となく昔、私がお友達やきょうだいと一緒に夜更かししてた頃を思い出すわ。
それでさっきの話の続きなんだけど、そういう配達員さんと間が合わないときって、私の経験上、何か部屋に問題があるわけ」
ミファ「どういうこと?」
私「自分の部屋が、まだ、その荷物にふさわしい状況じゃないんだな。
明らかに手放すものがあるとか、段ボール箱広げられないくらい散らかっているとかね。
宅配便で運ばれる荷物って、『れいなちゃんの次の段階にふさわしい存在が来ましたよ』と、すごく誇り高いのよ。
何か、家がぐちゃぐちゃだと荷物が来ないんだわ」
ミファ「私が到着したときもそうだったね!(ドヤ顔)」
私「あんときは逆に、部屋をきれいにしてたからか、変則的にすごい早く受け取れてびっくりしたよ。
後日コンビニ前のBOXで受け取るはずが、家に直行されたもんね」
ミファ「私がぁ~るるるる、手をぉ~加えたのぉ~」
私「大したお方でございます」
ポトフ「ZZZZ・・・」
(両者、どちらもポトフを眺める)
ミファ「そんで、何か言いかけてなかったっけ?」
私「そうそう、今コロナになってるのも、コロナの先の私を迎えるために、何が足りてないのか。
それを頭で探ってるわけ」
ミファ「れいなちゃん、前にもコロナになったんでしょ」
私「うん、1年くらい前ね。
そんときは、ひたすら寝て乗り切ろうと思ったんだけど、どんどん部屋がうっすら汚くなっていく中、予定より解熱に日数がかかってると気づいて、『こりゃ埒が明かない』と思ってね。
このシェアハウスの一軒家を、もう、うおーっと掃除したね。
共有の廊下とかそういうの、治ってからやろうとしてた分をね」
ミファ「それで良くなったの」
私「うん・・・何でだろうねえ。ただ、あの時よく分かったのは、部屋の雰囲気が暗いとやっぱり、それに呑まれるってことだったね」
ミファ「どうしても、それはあるよねえ」
私「今回、惰性で続けようとしていた仕事をひとつ、辞めたよ。
体力的にも、場所的にも難しいからね。
1年ぶりのコロナになったことで、やっぱり私って体弱いわと認めざるを得なくって、やっと手放せたわけ。
辞退の連絡には、『皆様に、今年もたくさん楽しい出会いがありますようにお祈りいたします!』と書けた。
仕事仲間の皆さんを大好きだからさぁ、顔も見たいし、辞めづらかったんだよね」
ミファ「やったじゃん・・・」
私「うん、でもまだ回復の兆しが見えてこない感じがする。
どうして、自然というものが私に体調不良を与えて、夜更かしさせているんだろ」
ミファ「そうだねえ(壁の方を見る)」
私「何かに気づかせたいんじゃないかと思う」
ミファ「・・・ZZZ」
私「え!うらやましい!寝てる!」
ミファ「ZZZ・・・寝てない・・・ZZZ」
ポトフ「僕が起きましたーーーっ!」
私「おおーーーーっっ!頼もしい!!!」
ポトフ「へへっ」
私「最初っから寝てたのは、交代するためだったんだねー」
ポトフ「そうですそうですぅ」
私「ポトフちゃんさあ、私がこないだ満員電車に乗ったときの話をしていい?」
ポトフ「どうぞぉ?」
私「ありがとう。こないだね、たまたまお出かけのときに、いつものようにバスへ乗るのではなく、電車を使ったわけ」
ポトフ「( ´_ゝ`)フーン、僕のこと外に全然連れてってくれないのにね」
私「ごめんって!あーたは体がおっきいから私のかばんに他の荷物入れられないんだもの!」
ポトフ「マ・・・しょうがないよね、で?」
私「朝だったから混んでたんだよ。
一歩も歩けなくて、腕もほぼ動かせないから、スマホを眺めることもできない。満員だねあれは」
ポトフ「・・・」
私「・・・」
ここで容態が悪くなり、キーボードを打つ集中力がなくなったので、細切れに頑張って眠る時間に突入。
早朝
だましだまし眠っているうちに、大雨が降る朝になりました。
引き続き、胃が痛い、のどが痛い、重怠いの三調子。
あシャンシャンシャンっとぉ、鈴も登場し、ポトフちゃんは三味線の音色に合わせて踊り始めました。
ポトフ「れいなちゃんおはよ~」
私「おはよぉ」
ミファ「ZZZ・・・」
ポトフ「今日もしっかり患者顔してるね!」
私「ドッと悪くなったね。医師によると、コロナになって10日目くらいから発熱することもあるってさぁ」
ポトフ「そうそう、夜言いかけてた満員電車の話を聞かせて~」
私「うん、それがさぁ、満員電車で何とか乗客同士が、お互いの体の接触具合を加減して、穏便にやってたわけよ。
そしたら目の前に乗ってきた、会社員っぽい女性が、もう私を壁か背もたれか何かだと思ってるのか、スマホを取り出して、グッとくっついてくるわけ」
ポトフ「あーあー」
私「何だこいつと思って、私の正面で開いてるスマホ画面に目をやると、その人ねぇ、どうも株か何かやっていて、お金の数字が丸見えなの」
ポトフ「丸見えでいいんか~い」
私「うん、それでさぁ、単純に私は株とか何度調べてもよく分からないから、すごいなと思ったわけ。
それとね、近くにいる別の乗客の人のこともさぁ、この混んでる車内での、周りと絶妙に空間を開ける体勢の取り方が好ましくて、すごいなあと思ってたの」
ポトフ「ほぉ」
私「だからさぁ、満員電車に乗り合わせるってどういう引き寄せなんだろうと思ったときに、もしかして、もしかしてだよ?
この人達は、それぞれの得意分野で、私に影響を与えて、私の運を上げるために来たんじゃないかと思ったの。もちろん皆それぞれ、出勤のためとか理由を持ってるし、ある角度ではの話ね?」
ポトフ「はーん。はい、はい、はい」
私「そう思うとね、何だか満員電車の中でも幸せになっちゃってさぁ、ストレスがすーーーっと抜けて、体が軽くなっていくのが分かった。初めての体感だった。
ホームに降りて、乗り継ぎのための廊下を歩いてると、やっぱりたくさん人がいるじゃない。
そしたら何か、『私のためにどうもわざわざ来てくれて、集まってくれて、皆、アリーナ、ありがとうーーーーーー!!!』『二階席の皆、ありがとうーーーーーー!!!』状態というかね」
ポトフ「おぉ・・・」
私「声には出さないけど、
『いやーわざわざ、私のために、皆様、どうもありがとうございます』
と照れてきちゃって、何か、歩きながら首の後ろに手をやったよね。
あども、あ、ども、みたいな気持ちだった」
私「それで後日、バスに乗ったときも、後方の座席に座ってたんだけど、乗っている皆が私の味方として、応援するために集まっているように見ることができたのね。そしたらさぁ、見ず知らずの人達の姿が何と心強いことよ。
人間っていい生き物だな、って思っちゃった、他の生き物の群れを眺めているときのように」
ポトフ「まぁれいなちゃんがいつも、人に対してそういう気持ちでいるからじゃないの」
私「そういうところはあるよ。あとさ、道端の植物もさぁ、常に人間を助けようとしてると聞くじゃない。
たまたま沢山の人が公共交通機関で集まったときにも、そういう面が互いに無意識下でも持ち合わせていると思っていいんじゃないかと感じたわけ」
ポトフ「れいなちゃんの頭、おめでたいねぇ。ミファはどう思う?」
ミファ「ばばーーーん、ミファ、ただいま起きましたぁ」
私「おはよー」
ミファ「ミファはぁ、その日れいなちゃんと一緒に電車に乗ってましたよぉ」
私「そうだったね・・・」
ミファ「ドレミファ~ァ」
私「ミファはどう思うの、ポトフが聞いてるじゃん」
ミファ「どう思うもこう思うも、れいなちゃん、ポトフを外出させてあげて!」
私「そこ?!ポトフ、かばんの中の空間占めちゃうしさぁ、明日は連れてくくぞ!と思うと、雨ざあざあ降りになったりするんだよ」
ミファ「ポトフちゃん、雨男・・・」
私「うん、そうすると何か衛生的じゃないじゃん、連れ出すの」
ミファ「そうやってポトフちゃんのこと、いつ、外に連れてってくれるの~ポトフちゃんだって、れいなちゃんと外出したときに、面白いこと起こしてやろうって構えてるのにぃ」
私「そうだったの?ポトフ」
ポトフ「え?言わないでおこうと思ったのに、ミファ~」
ミファ「ドレミファ~ァ」
私「あんたたち色んなこと考えてたり、企んでたりするのね」
ミファ「ソラシドォ~ォ↑」
ポトフ「レ↑」
ミファ「ミファ~ァ↑」
私「(こいつら、けっこう高い音まで声出るんだな・・・)」
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
さぁて今日は届くぞ体温計!
測るぞ測るぞぉ~!!!
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