パペットと雑談「大人の発達障害治療/子供たちとの関係 中編」
皆様、こんにちは。
今回も、パペットとお話ししていきます。
前編は、こちらです。
実家の構図
けじゃ「ぼくってやっぱり大根おろしに似てへん??」
私「何かそう思えて来たよ?丸いし・・・お箸でつまめそうっていうか」
けじゃ「♪おいらはぁ~~~おめぇのぉ~~大根おろし乃丸ぅ~~~♪♪」
私「しょうがとポン酢をぉぉぉ~~~・・・♪♪って何なんだこの歌は??・・・それで続きを話すとね、あの家族関係の構図って、私が昔体験したのとまるっきり同じなんだよ。発達障害が顕著に出ている小さい子供が私。それに対して余裕がないお母さんの、味方になることで居場所を作ろうとする上の子。私、上にきょうだいいるからね」
けじゃ「経験済みだから分かったのかぁ」
私「うん、そもそも、味方にならなくたって居場所があると全身で感じられるのが健康な家族関係のはずなんだけどさ、例えば、習い事とか塾とか部活が忙しいと、精神的に余裕がないんだよ。親が本当に高い成績とか習得を求めているかとも一応別で、子供は子供で、親の期待に応えなきゃと思うものだから、結果を出していかねば居場所がないとこっそり思い込むんだよね。
忙しくても大丈夫な人もいるだろうけれど、発達障害なんかがあって、キャパシティが少ない子供だったら、忙しい中で心の余裕を持つのは無理だよ。この構図があるのは何と、私の上のきょうだいが小学校2年生で、私が1年生のときに気づいたよ。気づいたからといって、子供ながらに言語化できないし、やり過ごしたら解決するんじゃないかと思って明るく振舞おうとか色々画策したけど、結局のところ私1人のじたばたでは、どうにも動かないまま20年以上過ぎてしまったんだけれどね」
最後に帰省したときの話
けじゃ「親子とかきょうだいってさぁ、大人になったら良くなる関係もあるでしょぉ???れいなちゃんちは、どうだったわけ?」
私「それがねぇ・・・私が大学で親元を離れて、それ以降も実家と離れて働くことで、自分なりに、違う場所なんかで自分を認められるようになっていったし、発達障害の問題だって子供の頃よりかは自己理解が進んでいたから、もう戻っても大丈夫かと思ったことがあったのね。
きょうだいなんか当時もう30歳、優秀だから出世してるしさぁ、しかも地元の企業で、親や親戚がすごく喜ぶ会社でね?外見の魅力も、人からちょっとびっくりされるような素敵な感じになってるし、余暇はどこかに出かけ、友達も多いみたいだし、私が帰ったところで何も問題ないでしょうと思って実家に顔を出そうとしたのね。
そしたら、何とさぁ・・・きょうだいの中では、あの構図がまだ生きてたのよ」
けじゃ「がびーーーん・・・え、れいなちゃんからしたらホントびっくりだね・・・!!!」
私「うん、マジで・・・?と思ったね・・・きょうだいからしたら、昔と違って経験を積んで堂々としているれいなが戻ったら、自分の居場所が脅かされるって感じたみたいなんだよ。どうしようもないれいなに手を焼く親の味方である、ということで、自分の居場所を作っていたのに。どうして帰ってくるんだ、と」
けじゃ「えええええ!!!!・・・で、きょうだいは何かしたの?」
私「うん・・・自分の会社の寮の決まりという嘘をついて、私が実家に泊まれないような予定を入れようとしたんだよ。『寮の決まりで〇日までに退寮しなければならず、荷物を運びこんで、今後は実家で暮らすことにしますから、その部屋は使えなくなるので、泊まれる場所はありません』ってね。
あまりにも急にその『寮の決まり』の話が来て、様子がおかしいということで、私の知人が疑って、かなりうちの親を問い詰めてくれたら、きょうだいにもう一度確認が行って、それで嘘だって発覚したんだよ」
けじゃ「れいなちゃん、傷ついたねぇ、それ・・・」
私「まあね・・・」
けじゃ「れいなちゃんち、経済的に困ってた訳じゃないのに、そこ以外に部屋がなかったの?」
私「それがさ・・・両親ときょうだいは、未診断だけど発達障害持ちという感じなので、典型的にね、片付けができない人達なわけ。昔、私は毎月、大学の1人暮らしから実家に帰省して、ものすごい散らかりと蓄積を数年かけて片づけていって、使いやすいようにしたんだよ。それで、大部分に関しては、買い溜めがそれ以上増えず、ちゃんと物が回るようにはなっていったの。ただし・・・その、やっぱり、きょうだいはね、これまで話した通りの葛藤というか、深い問題があるから、買い物依存症が収まらないのよ。キャラクターものとか、あまり大事にしないけど、すごい数をずっと買い続けるわけ。でね、帰省するたび、私の部屋にもどんどん積まれていて、かわいそうに、きょうだいのぬいぐるみの上にも段ボール箱が雪崩れていて、くしゃくしゃに重なってたりするんだけど、もうそこは私諦めて、実家の私の部屋を親に明け渡しますって伝えたの」
けじゃ「片付けコンサルタントのこんまりさんが言ってるやつだね、実家は自分の収納庫じゃなくって、親の家だって」
私「そうそう、それを読んで、はぁ~その通りだ、って反省したのもあってね、荷物を最低限に整理して、親に返還したの。そしたらまあ・・・物置と化してね。未治療の買い物依存症ってすごいよね、私のかつての部屋、寝る場所なんかないよ」
けじゃ「お父さんとお母さんが寝てるところに、一緒に布団敷いて寝れば良かったんじゃないの?」
私「昔ね。。。まあきつい話なんだけど、お父さんが精神的に追い込まれてたときに、子供たちを性的に見ていた期間がだいぶ長くってね・・・同じ部屋に布団を敷くと。。。今は、大人になってから、何度も、それに関して父と直接渡り合って、自覚はないけどごめんなさい、という、まあ未治療の人の謝罪だからはっきりしなくて当然なんだけど、態度をいちおう変えてもらったんだ。。。でもまだ、いつ誘発させる結果になるか分からないから、寝姿を見せるとか、同じ部屋で寝ることはしないよね・・・」
けじゃ「そうかあ・・・れいなちゃん、なんっつうか、まあ広範囲に経験してるねぇ!!!」
私「ホンマにねぇ~」
けじゃ「お父さんとお母さんは、きょうだいに対して、怒らないの??」
私「まあうちの親も発達障害の傾向が強くってさ、そしてそれがどういうことなのか、親自身、よく分かっていないわけね。母はいちおう精神疾患(統合失調症)の治療を長年受けているけれど、それ以外の、それこそ発達障害とかについて勉強・・・してないんだなあ。さっきのお友達も、ご本人としては知識があるつもりなんだけど、私に言わせれば、ご本人の心の中での抵抗があるのか、浅いところで止まっちゃっててさ・・・」
けじゃ「ああ・・・」
私「そうすると、病理的な観点からの、家族構図に対して見落としというか、大きく俯瞰するのが難しいようなのよ。自分たちがどういうことを放置しがちとか、無意識にやってしまうとか、よく分からないまま、走ってしまっているからね・・・親がそうだから、子供たちに高い緊張が走るような親子関係になってしまっていたんだけどね。
まあ、私ときょうだいも、お友達の子供たちも、育てにくい子供たちではある感じだけどね。難しい親と難しい子供がバッティングしちゃってるよね・・・」
けじゃ「れいなちゃんのきょうだいも、精神科の治療が明らかに必要な状態だよねぇ・・・れいなちゃんに対して、常時でなくとも意地悪をしていたわけではあるけれども、そもそも子供の頃からケアされていない心の傷とかトラウマがそのままであるし、まあ当然、治療されてないれいなちゃんとの関係が難しかったってのもあるだろうしね・・・」
私「うん、まさにそれなのよ。私のきょうだいが悪者だ~って話じゃないの。きょうだいをやっつけろぉ~ってことじゃ、ないんだよ。きょうだいはきょうだいで、治療と俯瞰が必要な状態なんだ。ただ・・・世間的に仕事とかうまく行ってしまっているから、このまま何となく過ごしてしまうこともあり得るし、そしてきょうだいは跡継ぎになる長子だから、親側でもあまり掘り下げて見て行かないまま、年数が過ぎ続けているのだよねえ・・・」
けじゃ「れいなちゃんの良かったことは、そういう状況全体に気づいて、家を出てったってことだよぉ。今こうやって話しているまでの俯瞰や言語化は出来ていなくっても、安全な状況じゃないと気づいて出て行ってさぁ、どんどん遠くに引っ越しを繰り返していって、突撃早朝ドアノックを受けたりしながらも、家族が突如現れたりできないような、外国とか離島とかで住み込みの仕事を見つけたのもすごかったけどさ、最終的に住民票閲覧制限をかけてるね。
とにかくその環境から離脱することで、自分を取り巻く状況が変わって、他の人との関わりで経験値を積むことで、客観的に見えることが増えてくるからねぇ。もちろん、離脱した先で幸せに生きていくには、回復し続けるのが重要で、たゆまぬ治療が必要なんだけれどもさぁ。子供自身の中にも、これまでの自分があって、パズルのピースじゃないけどさ、それが残ってると、俯瞰できず、似たような人間関係を形成してしまったりもあるからねぇ。とはいえ、まずは距離を置く必要があるよね。やっぱり、家庭内で味方を組んで悪口を言うという状況は異様だからね。家庭によっては子供たち全員が親と距離を置いたりするよね」
私「うんうん、そうなの。だからね、そのお子さんたちが大きくなる間、全員じゃなくとも一人は、きっとどこかのタイミングで、自分ちは衣食住を保証してもらえても安全な環境じゃないというのが分かるはずだから、家を飛び出していくか、上手に家を出て、そのまま俯瞰で見るための経験を積んでいくだろうと思うよ。それと、その子たちがどれだけ自分で頑張っても、やっぱり精神医学が重要になってくるだろうね」
けじゃ「けじゃけじゃけじゃ・・・」
私「何、それ」
けじゃ「れいなちゃんが、スーパーでめかぶを買ってきますようにというおまじないだよ?」
私「あーーーーめかぶ・・・いいな・・・食べたくなった。。。」
中編に続きます!
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おまけ
金魚の飼い主が帰ってきました!シェアハウスのお隣の部屋の方です。「実はひとりで屋久島に行ってきたー」とのことです。私が数日前にnoteでたまたま見て、屋久杉の工芸品を欲しいと思ってたことなど知らないだろうに、お土産でくれました。
しかも何か、冒頭で「大根おろし、お箸でつまめそう」って書いてたら、書いてる途中でお友達が帰ってきて、お土産でお箸をもらうなんてびっくりしました。
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