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深川不動尊お護摩レポート/後編

皆様、こんにちは。
お護摩レポート後編でございます。

今回は私が鳥肌の立ったエピソードをご紹介します。(楽しくくつろいでいたので、物理的には鳥肌が立っていないと思いますが、気持ち的にということです)

中編はこちらからどうぞ。

登場人物

  • ソムリエ
    深川不動尊のお護摩にすごくたくさん通ってきて、色んな人にお護摩の良さを伝えてきた方


  • ソムリエさんがきっかけで初めてお護摩に参加し、昨年末からたくさん通っている

  • お坊さん
    西の高名な霊山にて、お護摩をしている本職の方


お護摩スタート

お坊さんの名誉のために書いておきますと、遅刻した私とソムリエと打って変わり、集合時間に余裕を持ってこられたため、おひとりで周囲を散策したのちに、護摩木を書いて納めるところまで済ませておられました。

法螺貝が鳴り、お護摩が始まりました。

目の前でゴウゴウと火が焚かれ、最初にいくつかの護摩木が読み上げられてから、私が手に持っていた冊子のお経が読み上げ始められました。

ソムリエ「(正座して要所要所で手を合わせる)」
私「(それとなく、ソムリエの様子を伺い、その要所要所っぽいタイミングに手を合わせる)」
お坊さん「(正座して、しっかり前を向いている)」

これは発達障害故でしょうか、私の場合、どうしても太鼓のリズムが始まると、つられて体を動かしてノッてしまうところがあります。

冊子を見て、読み上げられているお経を目で追いながらノッているうちに、来場者数が少ないのもあって、今回はとある特典がありました。

個人の荷物を持っていけば、お護摩の火にあててくださるのです。

ソムリエが気づいて私とお坊さんをせっついてくれたので、3人で一緒に並び、それぞれのかばんを火にあててもらいました。

そして戻ってくるとたいへんなことが起きました。
冊子のどこを読んでいるのか見失いました。

お経と言えば、基本的には漢字の羅列です。
薄い冊子だけれどページ数もそれなりにあって、今どこじゃいと頭が真っ白になりましたが、私には強い味方がおります。

隣に正座しているのは本職のお坊さんです!
ということで、私は座ったまま軽く会釈しました。

私「(小声)今どこ読んでますか?!」
お坊さん「(サササッ)

1秒とかからず、読んでいるページの箇所を示して下さいました。
さすが!

そして私はなぜか、その数分後に再び分からなくなりました。
どのお経かは分かるけれど、似ている言葉の繰り返しですから、ページ内のどこにいるかが分からなくなったのです。

もう一度お坊さんを頼りました。

お坊さん「(サササッ)

再び1秒とかからずに示して下さいました。
この方、本物だ!!!(たいへん失礼な発言申し訳ございません)

その後、私はしばらく上機嫌で行を追っていまして、声に出して読みすらしておりましたが、数分後に、なぜでしょうか。完全に見失いました。
今度はどのお経かも分かりません。

私「(すみません今どこを読んでますでしょうか、というジェスチャー)」

お坊さん「(3度目のお願いにも関わらず、全く嫌がることなく私の冊子をサッと手に取り、ページに目を落とす)」

私「(様子を見つめる)」

お坊さん「?!(目を見開き、笑い、ページを一生懸命めくる)」

私「(無音で大爆笑)」

お寺で爆笑してしまって良いものかと思いつつ面白くなって笑ってしまいました。

お坊さん「(サササッ)

お坊さんが示してくれたのは、何と、いちばん最後のページのいちばん最後の一行。

行を見失っている時間は若干1、2分くらいのことで、そんなに何ページも進むわけがありませんが、僧侶の方々はその最後の行を本当に読み上げたのでした。
これはいかに。

この謎は後ほど解けます。
そこでお護摩は終了いたしました。

ソムリエ「お坊さん、良かったら次の、午前11時からのお護摩も行かれませんか?お帰りの時間的には大丈夫でしょう?」

お坊さん「おっ、いいですよ」

ソムリエ「せっかくここまで来るんだから、もったいないから、私はいつも2セット受けて帰るんです」

お坊さん「ソムリエですね

ソムリエが懸念していた、本職のお護摩の僧侶であるお坊さんにお護摩を語っても良いのか、というところが払しょくされました。
プフォーーーォ(祝福の法螺貝)!

私たちは堂内のほかの参拝箇所を回りました。
建物が4回建てで、参拝するところがたくさんあるのです。

そして外に出るとき、お坊さんが言いました。

お坊さん「先ほどのお護摩は、だいぶ簡略化されていましたね

ソムリエ「そうなんですね?30分で終わるように組まれていますよね。
祝祭日は、もっと長いお護摩をやることもあるんですよ」

私「(だから、あの冊子は全部読まれず、途中でところどころ飛んだのかー)」

お坊さん「僕のお寺では、お客さんの要望とあれば短めのお護摩を組むこともありますが、基本は3時間かかります」

私「ひっ」

お坊さん「修行中は毎日3時間を3セット、1人で行います」

ソムリエと私「ひっ」

お坊さん「ですから、一日中、お護摩の片付けをしているか、お護摩をしているか、次のお護摩の準備をしています。修行中は何キロもやせます

ソムリエと私「・・・すごいですねえ」

喫茶店での会話

私たちは、参道にあるソムリエおすすめの喫茶店に入りました。

以前からソムリエに「この喫茶店はおすすめですよ」とは聞いていたけれど、その横にも喫茶店っぽい飲食店があるため、私は「どっちだ・・・?」と分からなくなってしまい、ついぞ入ったことがありませんでした。

私たちはたいへん楽しく、色んな話題をくつろいで話していました。

ソムリエ「お坊さんのお寺のお護摩では、太鼓は叩かないと仰ってましたね」

お坊さん「そもそも仏教では太鼓を使わないですからね」

ソムリエ「そうですよね」

私「リズムがあった方がノリやすいから、大衆に楽しんでもらうための工夫なんでしょうかね?」

お坊さん「そういうのもあるかもしれないですよね」

ソムリエ「深川不動尊は、もともと太鼓をやらなかったんですけど、あるとき太鼓が寄進されるようになって始めたようですよ」

私「(ぞわっ)すごいなぁ・・・導きなんですね。太鼓のないお護摩を見体験ですけれど、太鼓があってくれて、すごく楽しいです」

こんなことをつらつらと喋っていると、ここでソムリエが、とんでもない話を始めるのです。

お坊さんだからこそ聞きたいこと

ソムリエ「△△さん(お坊さんの僧侶としての名)に、いえ、お坊さんに聞きたいことがあります

姿勢を正した空気に変わりました。

ソムリエ「数年前に、私、どうしても邪魔してくる人に困らされていたんです。私が何をやっても気に入らないみたいで、ずっと突っかかってくるの。」

お坊さん「はい」

ソムリエ「それで、もう本当にどうして?って思ってたんです。

ある夜、夢を見ました。如来か菩薩か、とにかく何がしかの仏様がいて、私が、『もうあいつマジで何なんだよクッショ――――ッ、ムキ――――ッ!!!』と大声でブチ切れているのです」

私「(仏様に向かってぶちまけるって関係性すごいなぁ)」

ソムリエ「そしたら、仏様が言いました。

あの人は〇〇〇をしているからねぇと。」

私とお坊さん「???」

ソムリエ「その〇〇〇というのが、夢の中の私は意味合いが分かっていて、悪者になることで人生が思うようにいかないのを学ぶための修行を表す言葉だったんです。

それで夢の中の私は、

『〇〇〇かぁ、じゃあ仕方がねぇ!!!』と納得したんです。」

私「うわーーーー!すご!ハンパねぇ~!(ぞわぞわ)」

お坊さん「・・・(動揺?!)」

ソムリエは続けて語ります。

ソムリエ「そこで目が覚めたら、その〇〇〇という単語がすっかり記憶から抜け落ちてしまいました。

漢字3文字なんです。

そこでお坊さん、経典に何か、そういった心の修行を表す漢字3文字の言葉がありますか?」

私「(何かすごい話になったな・・・)」

お坊さん「どうかなぁ~?あったかなぁ?う~ん」

私「・・・(経典の文字数って、きっとものすごく膨大だろうなぁ)」

私「

ソムリエ「どうしたの?」

私「今ひらめいた漢字三文字が、あまりにもくだらないので、言わない方がいいかもしれません」

ソムリエ「何だったの?」

私「東京都・・・(照)

ソムリエとお坊さんは、ニヤッとしました。

お坊さん「調べてみますね、それらしいのが見つかったら言います」

そんな修行が、世の中に生まれてくるときの選択肢にあるのならば、すごくたくさんの人を許せる気がしました。

そして私自身も、20代まではその修行を設定していたように思いました。
ここで、あと5分で次のお護摩が開始すると気づき、私たちは喫茶店を後にしました。

2回目のお護摩に参加する

ソムリエが早朝9時のお護摩を推す理由として、人が多く集まる時間はやはり力が分散するのではないかと言っておりました。

それと単純に夕方は僧侶の方々の疲労もあるでしょう。
(私が以前、ひとりで夕方の最終回に参加したときは、それはそれでくつろげるとても良い雰囲気でした!)

11時からのお護摩は、会場が満席だったため、外側に予備で敷かれた絨毯に座りました。

早朝のお護摩は様子見をしていた感じのあるお坊さんも、今回はソムリエと私と一緒に不動明王の真言をガンガン唱え、たいへん一体感のある楽しいライブ会場参拝となりました。

また、これまで私が体験した中で最もお客さんの多い回だったのですが、お護摩の火を片付ける手順が、いつもより長くかかっていました。

その動きを見ていて、何となくですが、空間の氣の調整がなされたのではないかと思いました。

私たちはこのあと、ソムリエから、参道の美味しいカレーをご馳走になり(直前の喫茶店もたいへんご馳走様でした)、あれこれ楽しく喋ってお別れいたしました。

私「土地を清める不思議な道具が今、お借りしておうちにあるんです。
良かったらお坊さんのお寺の所在地を教えて頂いて、遠隔で、その道具を試してみますか?」

ソムリエ「お寺だから!!!毎日清まってて不要だから!!!!

お坊さんとは、また遊ぼうね、今度はどこ行こうね、皆でれいなちゃんちの方の神社を回りませんか、なんて次回の約束をさせて頂きました。

前・中・後編と長くなりましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

今回、こうしてまた大切なお友達が増えたことをありがたく感じ、引き合わせてくれた全ての存在に感謝いたします。


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