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紙の書籍のアップグレードでも、世界線収束に近い現象が起きたりします。

タイトルを変えて出版する事も増えている昨今、それで、それ以前のバージョンの事を忘れてしまい、ネットで調べて、そんな時期があったと確認する人も出て来るだろう、というお話です。
日常に潜む世界線収束のお話もちょっとしてみようと考える曇天ちゃんですが……はてさて。

お疲れ様です。曇天スキーです。
まあ結構昔からある事ですが、
『再販や単行本収録の際のタイトル変更とか、一部もしくは全体改稿ってあるよね』
という話題で今回は攻めてみます。
どういう事かと言いますと、
『これ、以前出たもののタイトルが変わっただけだ! この作家さんの作品は今後、リサーチして買わないとダメかも知れん……!』
という話です。
ネットで調べれば捕捉事項に
『※『◯◯(そこまでのタイトル)』改題』
とあったりするのですが、シュリンク(汚れなどを回避すべくかけられているあのビニールです)をかけている本だと、裏表紙に内容詳細が書いてなければちょいとそれを察知するのは難しいのでした。
さておき、あれも作品のアップデートなのかなって思ったりしますね。
過去に発売されたもので売れた作品、作者さんが権利を持っている作品が、別レーベルで発売されたり、出版不況が囁かれているのもあってか、完全に電子書籍オンリーになったり。
『バカな、この巻以降は電子書籍オンリーだと……!?』
という場合もあります。あれは紙書籍で集めていると壮絶に凹んだりモヤッとしたりしますが、出版社さんも毎日結構な数の返本を受けてるので、仕方ない所もあるのかな、と。
どういう事かと言いますと、物理書籍屋さん(サイバーパンクな呼称だ)は基本的にピンチでしょう? ネットにお客をバンバン取られてますし、在庫も抱えられる数はたかが知れています。
『取り寄せよりネットで買う方が早いぜ』
という傾向もあり、流行り病関係で流通の人員確保に影響が出たので数日かかったりする様になりましたが、それらの原因と向き合ってる訳です。
その上で
『毎日、なるべく売れ線の新刊を多数並べたい……』(大意)
と動いているので、ネットでの売れ線と睨めっこしつつ、発注をかけてる訳ですが、出版社側、具体的にはそこの営業さんとしては
『確実な数を売ってくれる所に卸したい。後は知らねえ。あばよ』(大意)
と考えているので、発注数通りに入るのはそういう本屋さんになるのです。
漫画なら漫画専門関係のお店とかね。平積みの本でタワーが作られてたりするのを見た事があるかも知れません。あれは売れるのでああしているんですね。店頭の引き出しに入る冊数なども、販売している方が憂鬱になるくらい少ないので、ああした方が店員さんのそういうナーバスな気分もかなり軽減されるかと。
そういう売れ線の本が出た日には、レジ前に数時間単位で対処しないといけない人数が並ぶんで、いちいち補充出来ない為、出して手に取りやすい状態にしておく方が楽なのです。
『よく考えたな、あれ』
と思います。

さて、そういう感じで、
『改題されたり改稿され、バシッと発売された本の出現で、それまでのその作品の存在そのものの記憶が完全にリセットされてしまう』
という例があるんですね。
『その本はそれまでにもこういうタイトル、もしくは内容で発売されてましたが?』
ですとか、
『君、確かその作品のファンだったよな……?』
という例すらある奴です。
跡形もない改稿、というのは本ではそれほどないと思うんですよ。関わる人数、つまり作品への権利を持っている人数の関係もあると思うんですが、それが映画やゲームとは異なるのでね。
『これはこのバージョンでは加筆部分があるので、こういう印象になる』
という範囲に収まるレベルではないかなと認識しています。それに収まらない場合はリメイクでは、と。

しかし、忘れる人は完全に忘れてしまう。場合によっては
『そんな作品はそれまで発売されてないよ』
と、その作品のファンだったと称する人達から嘘つき扱いされてしまう程です。
個人的にこういうのを
『ああ、世界線収束か』
と受け止める事にしています。ネガティヴな引用ではなくて、
『その作品がこの人にとってはそれ程の影響を与えるものだったんだな』
と考える方が、関係が崩壊しないで済んだりするからです。
当然ですけど、作品に触れてる間も並行してその人は人生を送っているはずですから、
『もしかしたら作品が楽し過ぎて、それ以外の時間の記憶が薄くて、そうなってしまうのかな』
とも考えました。そういう可能性も含めて、『世界線収束』と捉える事で、こちらが受ける無用なダメージを減らす事にしたのです。
こういう事はないでしょうか?
『学校や仕事などで、密度の問題が発生し、記憶に薄い期間がある』
という場合です。そう置き換えれば分からなくもないのでは。その人の脳みその取捨選択ですしねえ。その時期に何に熱中していたかによるので。

で、本に触れる例に限った話に戻しますが、そういう人が身近にいると、記憶力に自信のある人が途方もなく疲れたりするので、下手すると人間不信になる例もあるかも知れません。
同じ作品のファンだった場合、そしてよりによって友達同士でとか、更に関係のサスペンス度合いをアップするとしたらですが、恋人同士で、デートなどでそれの原作に忠実な映画化を見に行った事があったりなどしたらば、
『チクショウ、わたくしはお前と共に愛したその作品を見に行く為に、めっさ苦労してその時間を作ったというのに綺麗さっぱり忘れてんじゃねえよ!
あっ、もしかしてハードボイルド気取りか?
『俺は一つの物事に縛られてる訳にはいかないんだ』
とかそういう話ですか?
ふざけんなそういうのは嫌った相手にしやがれってんだ、そういうのはハードボイルドとは呼ばないんだよこの野郎そしてそれにはわたくしとのあれやこれやした時間も大幅に投じられているんだよ!!
それをそれを貴様、この記憶上書き保存系人種もういいよとりあえず今すぐこの場でもがき苦しんで以下略ゥーッ!!💢💢💢』
となり、
『本日午後九時ごろ、現場から通報を受け、管轄職員が急行した時には既に……』
ですとか
『ベテランの鑑識職員も、その惨状に思わず目を背けた』
などとなってしまうかも知れないのです。
シンプルに途方もなく悲しいですからね。
まあ、
『デートなんかホイホイ出来るからいちいち覚えちゃいねえよヌヘヘ』
ですとか
『うっは、いちいちそんなので傷付くの? きっしょwww』
という類の人にはまるで重みのない話かも知れないのですが、
『思わずエキサイトして書いてしまったが、人間、何に重きを置いているか分からないので、あまり『世界線収束』の影響を受け過ぎるのは如何なものかな』
とまとめようとしましたが、
『世界線レベルでの影響ならば、それこそ複数のエンディングがあるギャルゲーや乙女ゲーの主人公レベルでも対抗は厳しい、というか見事に皆、他のエンディングを覚えていないので、割とどうにもならないな』
と思いました。
人生はつらい。うーむ(唐突に椎名誠先生のエッセイ風の締め方をする)。

ではまた、次回☺️

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