見出し画像

ジャングルポケット育成シナリオ元ネタ〜ウマ娘ストーリー2話〜

ウマ娘ストーリー2話

1話の終盤でモブウマ娘にアドバイスしようとするも「最強の必殺技だよ!」と言って引かれてしまい、落ち込むトレーナーへ「最強」に反応したポッケが駆け寄ってきたところから始まる。

ウマ娘A

トレーナーにドン引きし去って行ったウマ娘A。とくに元ネタも無さそうなただのモブウマ娘だが、彼女にも元ネタらしき競走馬がいるのでここに記しておく。

アグネスゴールド
db.netkeiba.com

ウマ娘Aはおそらくアグネスゴールド。
ストーリー内で『ここぞというタイミングでグッと加速できる脚』とある通りアグネスゴールドはきさらぎ賞とスプリングステークスで一気に末脚を発揮し快勝する走りを見せた馬である。当初は同じアグネス冠としてアグネスタキオンのライバルになるのではと話題になったが、タキオンより先に故障が発生しクラシック路線は叶わなかった。

アグネスゴールドとジャングルポケット

とはいえ、抜群の瞬発力はアグネスゴールドだけにあるものではなくサンデーサイレンス産駒そのものの特徴だ。私がウマ娘Aをアグネスゴールドと考える理由は別にある。

アグネスゴールドの母エリザベスローズはフジキセキと同じ渡辺栄厩舎の馬だった。ジャングルポケットのオーナー・齊藤四方司と調教師・渡辺栄は98年当歳セリ市でエリザベスローズの仔(のちのアグネスゴールド)を買う予定であったがセリで落とせず、ノーザンファームの吉田勝己に勧められジャングルポケットに出会った。もしエリザベスローズの仔をセリで落とせていればアグネスゴールドが今のジャングルポケットだったかもしれない。

デビュー前のジャングルポケット

牧場時代のジャングルポケットは他の馬に比べ小さくあまり目立たない馬だった。生まれつき腰が弱く、背中の線がたるんでおりいわゆる背ったれ。腰のことで競走馬になれるか不安視されていたが、新馬戦へ出る前になぜか急激に馬体がよくなり体質が強くなったそうだ。大半の競走馬は調教を始めるとソエという脚の炎症を起こすがジャングルポケットは珍しくソエの出ない馬だった。

実馬のジャングルポケットの気性はひとことで言うと「甘えん坊」
人にも馬にも甘えるヤンチャ坊主。

確かに馬房の中のジャングルを見ていると、将来いい男になりそうなんだけど、まだこう芯がしっかりしていない、ちょっとヘラヘラした、つかみどころのない男子高校生のような青い雰囲気が漂っている。

書籍『あの馬の素顔2002-2003』

デビュー前のアグネスタキオン

アグネスタキオンの兄、アグネスフライトは00年ダービー馬である。兄がダービーを勝ったその頃、社台ファームでは一歳下のアグネスタキオンが「兄以上の逸材かもしれない」と評判になっていた。兄より大きな馬格のタキオンは陣営から大きく期待されていた。

この学内レースは新馬戦が元ネタ

しかし陣営の自信とは裏腹に新馬戦では3番人気となる。
アグネスタキオンは時計の出にくい栗東のDウッド・コースで追い切りをしていたため、調教タイムがあまりよくなかったのだ。このときの1番人気は坂路の2歳の1番時計を出していたボーンキング。2番人気はCウッド・コースで2歳の1番時計を出していたリブロードキャスト。タキオンもDウッド・コースで2歳の1番時計を出していたがタイム自体はそれほど速くなかったため3番人気となってしまう。
結果は後続を3馬身半も突き放しタキオンの圧勝、競馬ファンを驚かせた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

参考資料

書籍
・ジャングルポケット写真集
・臨時創刊号Gallop2001
・あの馬の素顔2002-2003

DVD
ジャングルポケット新世紀への咆哮

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?