191122_アンデシマル進行

冷徹な微分音コードプログレッション!アンデシマル進行【015】

こんにちは、こんばんわ、ユートピア!
変拍子兄さんのお時間です

最近僕の興味が向いているところは、
24平均律のコード進行で、〇度の音程で進行するとどんな気分になるんだろう…?というところ

24平均律独自の進行は上下行束ねて6種類ですので、
それほど数は多くなく、意外と全部調べてみようという気になるボリュームです
その6種類とは、
①半々音 ②強半音(3/4音)③縮3度
④中3度 ⑤短4度 ⑥長4度
この6種類ですが、すでにこの微分音マガジンシリーズでたびたび話題に上がってる進行もあり、ネーミングもすでに完了しています

画像1

このうち
セミクロ、セスクロ、ウルミディ のこの3パターンはすでに
過去の記事で紹介しました。
残り3個ですので、コンプリートに向けてひとつひとつ取り組んでいこうかと思ってまして

今回解説するのは「アンデシマル進行」というパターンです

アンデシマル(Undecimal)というのは11倍音系統ということを意味していますが、長4度というインターバルは550セント
11倍音は551セントということもあり、ほぼジャスト
そして、完全4度と増4度の間の音程でもあります。

この音程で和音をつくると非常にクールでノスタルジックな和音になるのですが、コード進行としてやったことはないので
かなり気になっているコード進行なのです。

ということで実際に長4度進行こと「アンデシマル進行」を作ってみました
コード進行
Cadd9,キ11→Fキadd9,キ11→Badd9,キ11→Eキadd9,キ11
というなかなか見た目がイカツイものになりました。

コード進行もかなりヤバい、微分音感満点のコード進行です

さて、詳しく解説していきましょう

まず長4度進行は C→Fキ→B→Eキ という進行で、
先ほどからよくでてくる11倍音の音程へ進行するという
普通では考えられない倍音を利用した、モーションとなっています

この進行面白いのがC→Fキ→Bというふうに
半音の間を半々音ではないところを経由して進行するというトリッキーなところがあります。
実はこのFキは半々音下行(Bキ)の裏コードとなっており
半々音そのまま下がるのは、なんだか凡庸だね!と思ったらまず試してみたい裏コードギミックなのです

次に、今回僕はイカツめなテンション add9,キ11 というものを足しました
ついにテンションにも微分音が登場し始めたか!
と僕的にテンションが上がってくる場面ですが

このキ11とはCにとってのFキ
そう、進行先のピッチでもあるのです
まあ、11倍音の話もしましたから、察しはついてたかと思うのですが。

11倍音を強調するような和音と進行をどっちもやりましたぜ!
っていう縦も横も11倍音!っていう
僕的には心躍るコード進行ができました

ちなみに単品で聞いてみるとこんな感じですね

(ちょうどポッキーの日11/11に作ってますね)

そんな11倍音大好きな僕ですが
このコードやモーション感を「飄々」という言葉を使ってよく言い表します。
コードは金属的で冷たくてノスタルジックな感じが
モーションとなると途轍もなく冷酷な響きに…!

僕の作曲で実際にやったことのある進行は
セミクロマチックとセスキクロマチックでしたが
今回のアンデシマル進行も作曲に取り入れたい、という思いが高まるばかり

これに前回考えたスケールの「リクリアンスケール」「イオディアンスケール」なんかをのせてみたりすると、良さそうですね
倍音、和音、スケール、進行のセオリーが一堂に会する瞬間は近いです


下行パターンの動画もまた作っていきますのでアンデシマル進行の話は
またお目にかかると思います
ということで今回は、「アンデシマル進行」というコード進行、やべえという話でした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?