5度圏の進化版、中3度圏
こんにちは、こんばんわ、ユートピア
変拍子兄さんです。
5度圏というものをご存知でしょうか?
調号が増える順番を示していたり、ドミナントやサブドミナントの関係をしめすものであったり、様々な現象をひとつにまとめた図です。
この5度圏というのは3倍音の連鎖、
時計回りに隣の音が3倍音(厳密には3/2倍の周波数)になるように円形に並べたものです。
ドからはじめて12個並べると大体 元の高さに戻ってくることから、
1オクターブを12分割する12平均律という音律が生まれました
さて、ここからは12平均律より倍細かい音程の世界
24平均律のお話です
12平均律では「半音」が最小の音程だったのですが
24平均律ではその半分「半々音(4分音)」が最小の音程となります
シャープの半分をジャンプと呼び 「キ」
フラットの半分をドロップと呼び 「d」
という記号を付けて表します
24平均律でも、5度圏が作成可能ですが
半々音ずれた5度圏は、12平均律の5度圏とは、交わらない並行世界になっています
ここで、僕は〇度圏と言ったように、音程の連鎖を示そうと思いました。
そこで取り入れたのが「中3度」
長3度と短3度(ドミとドミ♭)のちょうど間の音程です。
そしてこの中3度は完全5度のちょうど中間地点にあたります
(5度は半音7つ分
長3度は半音4つ分 短3度半音3つ分 なので中3度は3.5個分ということになり、7の半分ですね。)
通常の5度圏の外側に半々音ずれた5度圏を設置するわけですが
CとGの間にその中間地点である「Ed」を置くと
中3度ずつ並んだ中3度圏ができあがります
ちなみに、C→Gを上行ではなく下行した、ととらえた場合
その中間地点は中6度となり「Aキ」となります
この音程は7倍音に近いため、7倍音の連鎖という図にすればよいですね。
ですが、問題点がふたつ
一つ目は、C→Gとみて多くの人は上行を思い浮かべるのではないか?
と思い、直観に反すると思いました。
二つ目は7倍音なので〇7度と呼んであげたいのですが
短7度より半々音低い音の名前がありません。
僕は縮7度と呼んでいますが、知らない言葉ですし、
中という言葉を使った方が、なんとなく意味が解るのでインパクトがあります。
とはいえ7倍音をわざわざ中6度というのも数字がずれて気持ち悪い
そのため中6度圏は廃案となりました
その他の音程で円を作っても5度圏とマッチしません
例えば中2度、半音3個分だとすると
C→Dキ→E♭
となり、内側が短3度圏になってしまい、おなじみの5度圏にはなりません
その他の音程も同様の現象が起こってしまうので
中3度がベストという結論になりました。
さあ、ここからはこの中3度圏を使って何を言いたいか?というお話になってきます。
トニック、ドミナント、サブドミナントの3種類で
和音を分類する機能和声というものがあります。
そして、中心軸システムという概念によると
5度圏の十字の関係に当たる音:例えばC、A、F#、Ebは同じ機能のグループになるといいます。
Cをトニックとして、Cのグループを緑
ドミナントであるGのグループは赤
サブドミナントであるFのグループは青として
内側の5度圏を色分けしました。
すると、あらゆるコード進行が3つの属性のやり取りといいきれます
これが24平均律の場合どうなるのか?
機能が3種類増えまして、合計6種類の機能になります
こう考えると、24平均律も6つの属性のやり取りにで説明できる
未知の世界のコード進行がかなり単純化されます
まとめますと、
微分音版の5度圏は、中3度圏で
これまでの5度圏が内側に、未知なる音程の5度圏が外側にあります。
そして、グループわけをすると6種類に分類され
コード進行を論じるうえで単純化を進めることができました
6つの機能のやりとりはどうなるのか?とか
複数の属性をもったコードが存在するとか
という話も
色々考えていますが、またの機会に。
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