the pillows “RETURN TO THIRD MOVEMENT! vol.2”

今池ボトムライン公演に行ってきました。
惨敗だったvol.1の教訓を活かし、ジャニオタ時代の執念のもとに人脈をつかい、チケットが確保できました。ありがとうございます。
今回も感情の忙しいライブで、気持ちがゆさぶられるままに身を任せていたらあっという間に終わってしまった。なので覚え書き程度。

以下アルバム再現ツアーといえどネタバレです。ご注意ください。

何よりさわおさん、とっても声が出てた。
"wake up,Frenzy!"のラスト、高音なのにかなり伸びてて鳥肌がたってしまった。肺年齢74歳とかなのに(本当に心配)、キャリア29年でより瑞々しさが出ているかんじ。
今回はいずれも19年前の曲なんだけど、当時のトゲトゲしさや痛みのある声というよりは、どこか温度が滲んでくるようなやわらかいものだった。"カーニバル"で特にそう感じた。気のせいかもしれないけれど。
当時ブリーダーズにハマってたさわおさんが、彼らに色々と衝撃を受けて「自慢の曲だ!」って“カーニバル”を始めたのはグッときたなぁ。

"NO SELF CONTROL"後にはさわおさん自ら「アウイェー言いすぎ問題…」とぼやいてたのが面白かった。19年言い続けてるんだよなぁって。笑 「まあタイトルがタイトルだからね」と。
それに掛けて、"Back seat dog"の前には「今度はウォウウォウイェーって言おうと思います」とも。笑
真鍋さんや有江さんと一緒にコーラスできてうれしかったなぁ。

"Midnight Down"の前。
前回のアルバム2枚と比べて「焦りとか憂鬱な気持ちから抜け出した、希望の歌」とさわおさん。そのあとの歌詞はより一層心に響いた。

"Funny Bunny"の合唱。ライブでは定番のはずなのに、強烈に胸が熱くなる。いつも、バスターズがさわおさんに向けて歌っているんだよな、と思っていたから。歌い終えたあとの、「ありがとう!」なんてずるい。
演奏後の言葉。
「19年前、Funny Bunnyはアルバムでもひっそりとした地味な曲だった。それが色んな人がカバーしてくれて、色んな人の魂が集まって、俺たちにとっても、…君たちにとっても大事な曲になった。」
一度はこらえた涙は我慢できなかった。。

MCは相変わらず楽しいおじさんたちでした。シンちゃん開口一番に「今朝、オショクジケンがありました」と話し始め、皆をキョトンとさせる。ホテルに朝食バイキングの券があったそう。バイキングってだんだんいい食べ物になっていくから、始めにとりすぎるとあとから水で流し込むはめになる、と。それを再現ライブにも例えて、「後半戦もどんどんいい曲があるんで…」とフワッとした締めになるかと思いきや、「それを水で流し込むんだろ?(笑)」とさわおさんのツッコミがキレキレだった。
食事関係でもうひとつ。
さわおさんがプロモーションで地方に行くと、マネージャーやレーベルの人、プロモーターなどとおいしいもの(名古屋なら予約済みのうなぎ!!4800円程らしい)を食べにいく。
一度シンちゃんと真鍋さん(さわおさん曰く、"ポンコツの2人")で四国へ行ったときは、200円くらいのうどんを食べた。全員爆笑。
しかも付き添いはマネージャー1人のみ。
真鍋さんはぶっかけうどんを頼んだのに、出てきたのは“かけうどん”。店員さんが外国の方で聞き取りづらかったかな、と思うも、シンちゃんはちゃんとぶっかけうどんをゲットしていたと。エピソードのほほえましさ…!

アンコール後のMC。
「今回のアルバムは19年前に作ってる。流行りにも乗らない、評論雑誌にも出ない、表彰台なんか立ちたくない、これは今も思ってるけど。だけど、19年前の曲をこれだけの人が聴きたいと言ってくれて……トロフィーをもらった気分だ!ありがとう!」
と言って去っていきました。言い終えたあと、長い長い拍手と歓声に涙をこらえているようにみえた。
ちなみに私からは見えなかったけど、最後に腰のあたりで小さくピースしてたらしい。照れ隠しかわいいかよ…

ダブルアンコールは全員片手にサッポロビールを持ちながら登場。ちなみに、初めてピロウズのライブにきた同行者(邦ロック好き)はその光景にびっくりしたようです。笑

話すことがないと言いながら、当時のレコーディングの様子を楽しそうに話してくれました。
話が弾み、ビールもすすみすぎて「おれ普通に酔っ払ってきた」さわおさん。笑
ラストはまさかの"パーフェクト・アイディア"!
再現ツアーの一番最後に、最新アルバムの曲をもってくるあたり、現役で走り続けているバンドのかっこよさを感じた。明言している次のアルバムにも期待しかない!
あと、ハンドマイクのさわおさんには当分拝めないと思ってたので単純にめちゃくちゃ嬉しかった。笑
歌いながらぴょこぴょこ動いててかわいいんだもの……。


ピロウズファンの方の、「一連の再現ツアーは、リリース以降のファンのためのものでもあり、当時の山中さわおのためのものでもある」というツイートがすごくしっくりきた。
前回の、「あの頃は暗くて偏屈な曲ばかり書いていたけど、君たちと出会って偏屈じゃなくなってきた」という言葉とか、今回の言葉とか、"Funny Bunny"で感じた自分の気持ちとか、ここ数年で変化したさわおさんのやわらかさとかを考えると、今のバンドの姿を19年前の彼にみせてあげたいってファンもメンバーも思うだろう。ずっと続けてきたことが報われたんだろうね、おめでとうって伝えたい。
そんな2回目の再現ツアーでした。