見出し画像

ディレイドCBを駆使して、もっとポットを獲得するために(前半)

熟練ポーカープレイヤーなら誰もがCベット(コンティニュエーションベット)を武器としています。

Cベットは2つの重要な事実を利用しています。

・プリフロップでのアグレッサーは通常、プレイヤーの中で最もレンジが強い。
・フロップでボードと絡むのは難しい。(テキサスホールデムではペアでないハンドがフロップヒットする確率は32.43%に過ぎません)。

しかし一方、CBを打つことは実は犠牲を払うことにもなっています。多くのプレイヤーは特定のフロップのテクスチャーに過度なほどCBを打っていますが、それは相手のアグレッシブなチェックレイズやフローティングで悪用されることがあるのです。

では、プリフロップのレイザーとしての優位性を活かしながら、頻繁にCBをしないようにするにはどうすればよいのでしょう?
一つの答えは、ディレイドCBをすることです。

ここでは、以下の内容を学びましょう。

・What is a Delayed C-Bet? ディレイドCBとは?
・When and Why You Should Delay Your C-Bets いつ、なぜディレイドCBを打つ?
・Delayed C-Betting Example Hands ディレイドCBを打つ例


ディレイドCベットとは?

ディレイドCBとは、前のストリートでアクションがチェックスルー(=チェックアラウンド)した後に、プリフロップのラストアグレッサーがターンでベットすることを指します。これはあまり使われておらず、誤解されがちな戦略であり、完成ハンド、ドロー、ブラフの両方で用いることで、より多くのポットを勝ち取り、タフスポットを回避することができるようになります。

ディレイドCベットをゲームに取り入れることで、以下のような利点があります。

・チェックレンジの強化
まともなハンドでフロップチェックバックすることで、チェックレンジが強くなり、レンジを十分に守ることができます。そうすることで、アグレッシブなプローブベット戦略(=BMCB)をとる相手から搾取されることを防ぐことができます。

・Cベットのレンジが広すぎるのを防ぐ
上で述べたように、多くのプレイヤーは、ベッティングイニシアチブを持っているという理由だけで、ほぼ全ての機会でCBをしていますが、これは逆に搾取可能です。自分のレンジの一部でディレイドCBをすることで、フロップのCBレンジがブラフやマージナルハンドでいっぱいになることを防げます。

・ブラフをより効果的にする
相手がフロップで自分のCBをコールした場合、相手のレンジは狭くなり、ターンでは全体的に強いレンジになる。一方、フロップのCBをすることなくパスしてアクションがチェックスルー(=チェックアラウンド)になった場合、相手レンジはプリフロップのままでターンに行くことになり、比較してレンジは弱くなります。

弱いレンジに対しては、ブラフを用いたディレイドCBがより効果的になります。これは、相手が2回(=フロップとターン)チェックしたような局面のときに特に当てはまります。OOPの相手が二度も弱点を見せている場合、こちらとしてはブラフするのに自信がつき楽にプレイできるでしょう。


ディレイドCBを用いるタイミング

さてここで、CBではなくディレイドCBを検討すべき3つの一般的状況を紹介します。

1. バリューベットが3ストリートで打てない場合
3つのストリート全てでベットするほど強くないメイドハンドを持っている場合、ディレイドCBを検討してください。これは主に、相手がフロップでフォールドするような手札で捲られる可能性が低いような場合に行うべきです。

例えば、

100NLキャッシュゲームのエフェクティブスタック100BB

HeroがボタンでA♠ 2♠
Hero は $3 をレイズ。 Villain はビッグブラインドからコール。

フロップ ($6.50) A♦ 8♣ 3♥
Villainはチェック。

このフロップスポットでは、ヒーローのハンドは、

・3ストリートをバリューベットするほど強くない。
・VillainがフロップのCベットにフォールドするハンドレンジよりは強い。

さらに、このようなハンドでチェックバックをすることで、Heroのチェックバックするレンジが広くなり、相手のターンベットに対してディフェンスがしやすくなります。これらの理由から、Heroは後々のストリートでバリューを取ること(または相手のベットに対してブラフキャッチすること)を想定して、フロップチェックすることができます。

あなたが捲られやすいメイドハンドを持っている場合、例えば7-3-2のフロップでの8♥7♥のような場合では、フロップでCBを打ち込んで相手のエクイティを否定するプレイに傾くべきです。そのようなベットは、相手にターンで捲られる可能性のある役無しハンドをフォールドさせることにより、いまあなたがポットを取ってしまいましょう。

2. あなたのモンスターハンドが相手の強いハンドをブロックしているとき
ドライボードで超強力なハンドをフロップで手に入れた場合は、ディレイドCBを検討してください。例えば、

100NLキャッシュゲームのエフェクティブスタック100BB

HeroはカットオフでK♠ K♥
Hero は $3 をレイズ、Villain はビッグブラインドからコール。

フロップ ($6.50) K♦ 8♠ 2♣
Villainはチェック。

この非常にドライなボードでは、HeroのトップセットがVillainの強いハンドのほとんどをブロックしてしまうので、ベットするよりもチェックの方が好ましいでしょう。Heroがチェックした場合、Villainはターンにブラフとしてベットするか、何かヒットすればプローブベットしてくれるかもしれません。

また、このドライボードでは、ヒーローのトップセットという夢のシナリオで相手がチェックレイズをすることは見込み薄です。もしボードがもっと絡んでいるのであれば、トップセットでのCBはもっと魅力的な選択肢になるでしょう。

3. ウェットボードで中途半端なハンドがあるとき
ウェットフロップでマージナルハンドが多すぎる場合、CBを打つと相手は攻撃的にチェックレイズ戦略することで、あなたを陥れることができます。この場合あなたは効果的にディフェンスできるだけの強いレンジを持っていないことが大抵です。

強いハンドを持っている場合や、チェックレイズに対してフォールドしても構わないハンドを持っている場合にのみ、CBを打って相手に搾取されるのを防ぐことができます。中途半端なハンドを持っている場合は、フロップでは打たずにターンかリバーでディレイドCBをしてみましょう。

【下記事が続きです】


今後のノート作成の励みになりますので、サポート宜しくお願いします!