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高校生から7年間ポエマーだった僕が最もぶっ刺さった詩



高校一年生の時、一目惚れした女の子と半年かけてようやく付き合えたのに、4か月でフラれてしまい、トランス状態になっているところ、国語の教科書に載っていた宮澤賢治の詩を読んでガッツリ食らってポエマーになりました。





大学も『国文学科』という日本の文学を勉強する学科へ入り、そこで詩を専攻していました。




結構いろんな詩を見てきたけれど、中でも一番胸に刺さった詩があります。







それが吉野弘の『祝婚歌』です。








作者さんが姪の結婚式に行くことができなくて代わりに送った詩なのですが、ものすごく素敵な詩なので皆さん、まずゆっくり、一文ずつ噛み締めて読んでいただきたい。













祝婚歌

2人が睦まじくいるためには

愚かでいるほうがいい

立派すぎないほうがいい

立派すぎることは

長持ちしないことだと

気づいているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと

うそぶいているほうがいい

2人のうちどちらかが

ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても

非難できる資格が

自分にあったかどうか

あとで疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは

少しひかえめにするほうがいい

正しいことを言うときは

相手を傷つけやすいものだと

気づいているほうがいい

立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には色目をつかわず

ゆったり ゆたかに

光を浴びているほうがいい

健康で風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと胸が熱くなる

そんな日があってもいい

そして なぜ胸が熱くなるのか

黙っていても2人には

わかるのであってほしい

------














むちゃクソ良くない??











なんか2人が天気いい日のベランダで一緒に座ってて、その後ろ姿で終わる感じ。








そんでもって一文一文すべてにしっかりと意味がある感じ。





ずっと芯を食ってくる感じ。
















まじ良い。








結婚式でよく読まれたりするらしいんですけど、これすべての結婚式で読んだ方がいい。










大学時代のゼミの授業でこの詩を知って、いつもわりとテキトーに受けてたけど、この詩のときだけすごく心惹かれて熱心に受けた記憶があります。







何回も何回も読んだ。


















毎回心の中でput your hunds up(プチョヘンザ)してた。







なにが良いって、これ人間関係の真理な気がするのよ。












相手を非難するときはその資格があるかを考えるべきって、これ本当そうだもんなぁ。












「消え失せろ!」とか言うのも、















(いや待てよ、俺に消え失せろって言う資格あるか?ここから消え失せるべきなのは俺じゃないか?)






って考えるべきだよね。















あと、正しいことを伝えるときはそれは相手を傷つけやすい物だと理解しておくべきって言うのも本当にその通り。
















「お前うんこ臭いよ?」とか言うのも












(いや、でもうんこ臭いって自分が言われたら傷つくから、もうすこし優しい言い方するべきだな、、、よし、、!)














「貴殿、汚れし物の香りを南風にのせてる?」








の方がいい。




そう学んだ。



ただ、この詩を作者さんは恥ずいからあんまり気に入ってないらしい。




あまりにも分かりやすすぎるってさ。


それがいいのになぁ。
なかなか不思議なものですよねぇ。


これ読んで少しでも自分の人生の詩の一つになった人がいたら嬉しいです。







あとポエマーはきしょいかもだけど、詩は本当に素晴らしい物多いから是非このコロナの時期に家で読んでみてください。




以上ヒップホップポエマー小太りの笹本でしたますぃー!!


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