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小林カツ代さんのバナナケーキ🍌

取り立てて予定もない秋の午後、思い立って久しぶりにバナナケーキを焼いてみました。
シュガースポットが出て良い香りがしているバナナは、さぞ甘さが増していることでしょう。
このチャンスを逃す手はありません。

バナナの他は卵、砂糖、小麦粉、バター、牛乳と材料もいたってシンプル。
砂糖の量を半分に減らしても十分美味しくて、卵をしっかり泡立てさえすれば失敗も無く『ケーキを焼く』ハードルが低いのも嬉しいポイントです。

子供たちのおやつに、食欲のない時の朝食に、友人にリクエストされてお持たせに。食欲の衰えた介護中の両親にも食べさせましたっけ。

今まで一体どれだけの数を焼いてきたことでしょうか。
何しろレシピの載っているこの本はもう40年も前のものですもの。

この本を手に取るたびに懐かしい
シミだらけ^_^;

最近でこそ取り出すことも少なくなりましたけれど、子育て真っ最中の頃は何より頼もしい存在でした。

右も左も分からない、知人もいない転勤先の土地でのこと。
今のように無料通話など想像もできなかった時代に、高額な長距離電話で料理のコツを親や友人に聞くことなどなかなか出来ませんでした。
そんな時この本にどんなに助けられたことでしょう。

『ママコロッケ』『レバーでなくてつくね揚げ』『女王陛下のキャロットケーキ』もくじを見ているだけで、ほのぼの懐かしい。
家中に甘い香りが満ちて、穏やかな秋の午後にふさわしい幸せな時間が過ぎて行きました。

受験生の孫のおやつに届けたら、ママである娘の方が喜んで
「あー!小学校から帰って家のドアを開けた時の、このケーキが焼ける匂いが一瞬で甦ったわ」
30年以上経つのに。
匂いと味の記憶は鮮明ですね♡