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アレ観た報告#8 【きさらぎ駅】

どうも「きさらぎ駅」から徒歩15分の物件に住んでいる老人です。

それは冗談でして肝数値高男です。

最近毎日バカ暑くて嫌になってしまいますね。気温で言うと30度はいかないとは言え、最高気温28度や29度くらいまで上がりいよいよ松本いよ、俺の苦手な季節がやってきたかと憂鬱な気持ちになっております。
カラッと晴れた日は当然暑いんですけれども、暑さに加えて湿度もある曇った日なんかは最悪です。
こんなにバカ暑い日はホラー映画でも観て涼しくなりたいなと思って、久しぶりに映画を観ることにしました。今回試聴した映画はこちらでございます。

タイトル:きさらぎ駅
公開日:2022年6月3日
上映時間:82分
試聴方法:Amazon Prime Video

「きさらぎ駅」と聞いて、都市伝説類の話が好きな方はほとんどの方が知っていると思います。簡単に説明しますと、2004年の唐沢年明けにインターネットの掲示板サイト「2ちゃんねる」でとある女性が終電の電車に乗っていたら、普段ならとっくの間に駅についている時間なのに全然つかない。おかしいなと思っていたら「伊佐貫」と書かれたトンネルを通過後にとある駅に電車が止まり、恐る恐る外を出てみると無人駅。周囲には民家もない山間の草原で、駅名を確認すると「きさらぎ駅」と書いており、自分がどこにいるのかさっぱりわからない。
恐ろしくなった女性は携帯電話から2ちゃんねるに事の経緯を説明して、どうやったら帰れるのか相談したところ、他のユーザーが「伊佐貫トンネルもきさらぎ駅も存在しない」と指摘。

それどころか駅周辺の様子がどうもおかしく、かなり過疎っているはずの場所なのにどこか遠くからお祭りの太鼓の音が聞こえてきたり、携帯電話で警察に助けを求めてもイタズラだと思われてまったく相手にされなかったりと絶望的状態であることを、リアルタイムで2ちゃんねるに書き込みそれに他のユーザーがレスポンスするというやり取りを4時間ほど続け、たまたま通りかかった車に助けを求めたらとても親切な人で、近くの駅まで送ってくれるとのことだったが、車はどんどん山道へ向かっていき、次第に運転手はワケのわからない独り言をしゃべりだし、かなりヤバい、隙を見て逃げようと思う的な書き込みをした以降、投稿主が一切書き込みをしなかった。結局その方はどうなったのかわからないというバカ恐ろしい書き込みが実際にあったのです。

これが本当にあったことなのか。それともどこかの物好きが創作で書いたのかは誰にもわからないことではありますが、都市伝説好きの界隈ではかなり盛り上がった伝説的なエピソードでございます。

その後2010年代に入り、今度は Twitter で同じような経験をしたという方が続出。中には創作であったことを告白する者もいましたが、無事に元の世界に帰還できた方もいて、戻れた方と戻れなかった方の行動の相違点から、向こうの世界の飲み物や食べ物を食べてはいけない、向こうの世界の人としゃべってはいけないなど、「きさらぎ駅」に間違って行ってしまった場合どういう正しい行動がマニュアル化されるなど、再度盛り上がりを見せて、そして2022年についに「きさらぎ駅」にまつわる話で映画化されたと言うわけでございます。

映画のネタバレにならない冒頭の部分だけを少しだけ書いてみようと思います。恒松祐里さん演じる大学生の女性が、卒論のテーマで「きさらぎ駅」のことを調査していて、実際に「きさらぎ駅」に迷い込んで現世に帰還したという元高校教師のサトエリさん演じる女性に取材をするところからはじまり、サトエリさんが過去に「きさらぎ駅」に迷い込んだ時の回想につながっていきます。
終電だけれども周囲に人がそれなりにいて、酔っ払いや若者で溢れかえっている電車の車内で、ほんの少しの間ボーッとした瞬間、周囲の音がふっと消えて「おや?」と顔を上げたら電車内にあんなにもたくさん人がいたのに誰もいない。
次の瞬間、電車は長いトンネルの中に入ってしまいます。あれれれれ?この鉄道には駅なんかないのに・・・って思っていたら意識が朦朧として、気がついたら手に持っていた携帯電話が床に落ちていて、それを拾って再度顔を上げると終電だったはずの電車が何故か真っ昼間の田舎道を走っているのです。
さらにキョトンとしていたら電車内には1人の酔っ払いサラリーマン、男2人女1人の若者グループ、自分が勤務する高校の生徒の女の子がみんな居眠りしながら乗車しているのです。

女子高生の女の子の制服を見て、自分の勤務する高校の生徒だと悟ったサトエリさん(プチだじゃれ)は彼女を起こし「なんかヤバいよ!」的なことを言ったら彼女が目を覚まし、次第に周囲の4人も起き全員「どこだここ!」とパニックになっているのです。
やがて電車は無人駅に到着するのです。ドアが開き、駅名が書かれた看板には「きさらぎ駅」と書かれている。

そこからスッタモンダして、ワーギャーワーギャースッテンコロリンのスットコドッコイがあり、という内容の映画なんですけれども、この映画の特徴としては「1人称視点」が多用されていたことではないでしょうか。それにより視聴者が自分が「きさらぎ駅」にいるかのような臨場感があり、「きさらぎ駅」ファンにはたまらないと思います。

恐怖のポイントとしては心霊系かと思っていたらがっつりクリーチャー系だったり、生きた人間の狂気があったりでそう言う意味では裏切られた感じだったかもしれません。
個人的には何故きさらぎ駅のシーンが昼間になったのかが疑問でした。夜のシーンだったら元のエピソードに忠実だし、ホラー描写としてなかなかのものになりそうだし、なんだったら奥の景色も見れなくていろんな意味でええやんええやんスペシャルな気がしていましたが、きっと俺にはわからない、大人の事情があるのかもしれないので子供の俺はこの件については黙っておこうと思います。

それと観ていて思ったんですけれども、ホラー映画で割とあるある要素のひとつなんですが、極限状態になった時に、案外男性ってのはダメで、女性が勇敢で大活躍するものです。「サイレントヒル」の一番最初の映画と同じで、今回の作品は女性のキャストが大活躍なのです。
まず主人公の恒松祐里さん。キリッとした美人で恐怖に怯えるシーンもあるんだけれども、クリーチャー相手に真っ向から戦うシーンなんかとにかくかっこよかったです。あまりにかっこよかったので俺も蹴られたいなってまで思ってしまったのですがそれは違いますか?ああ、そうですか。
女子高生の人も基本的にはビビりなのに、母親から言われた「どんな時でも自分に恥じる行為はするな」という言葉を忠実に守った行動を取っていて素敵。若者グループにいた女の子も若干問題児っぽう感じもあるけれども他2人の若者男性と違ってしっかり前を向いているし。

それに比べて男性陣はグダっていたなぁ。サラリーマンのおっさんは日本酒片手に駅のベンチで呑気に寝ようとしているし、若者グループの男の1人はかなりのヤンキーで他人を下に見ているし自分勝手だし、挙句の果てには隠していたナイフで人を傷つけるという1990年代の若者言葉で言うところの「チョベリバ」野郎でございます。
もう1人の若者男子はまだ人間的にはマシそうですけれども、どこか頼りない感じがあるし。

いやいや、そうだよなぁ。俺も男性だし、もしもこんな騒動俺も見込まれてしまったらたまったもんじゃない。駅についた瞬間「次の電車ゆっくり待ってればええやんええやん」ってなります。
ヤバいことがあれば「勇敢に戦うのではなく警察呼ぼうよ」って即言っちゃいそう。
「線路歩いて元も駅まで戻ろう」だなんて考えが一切理解できません。そんなの犯罪じゃないですか。この世界に他誰がいるのかよくわかりませんけれども、もしも線路歩いている姿他の誰かに写真撮影されて「ヤバいやついや」って SNS に投稿されたら俺もトップ・オブ・バカッターです。
そんなこと考えて俺は「きさらぎ駅」から動かないね。他の奴らは勝手にすればいいのだ。

・・・はぁ、やっぱり俺って全然ダメな男だな。

「しっかりしている女性陣」「ダメダメな男性陣」をしっかり演じ切っているキャストの皆さんが本当に素晴らしい。やっぱり俳優さんってすごいよね。俺なんか真似事すらできませんからね。とあるシーンではかなりひんやりと背筋が寒くなりました。本当にありがとうございました。

というところまで書いたところで文字数が3604文字になってしまいましたので、今日はこの辺でオヒラキにしたいと思います。今日もここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました。
この文章を読んで、僕のことをすごくキモいと思ってもらえたら幸いです。明日のコンテンツでもキモいと思ってください。よろしくお願いします。

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