ループループループ！備忘録

こんにちはこんばんはおはようございます、七枝です。

タイムトラベルモノ、好きですか？私は好きです。大好きです。タイムトラベルもののおすすめ映画はなんですか？って聞かれたらひとりで1時間程度しゃべり続けるぐらい好きです。

でも好きだからこそ、なかなか題材にしにくいテーマってありますよね。矛盾のない設定って難しそうだし……つじつま合わせに頭つかいそう。ってか頑張ってひねった設定にして、読んでくれた稀有な人が「なにこれ？」ってなったら泣けません？？？まぁ、そういうワケで長らくUSBの中に眠ってたのが、4月にボイコネに投稿した台本。「ループループループ！」だった、ってわけです。で、今アーカイブを聞きつつ、半分笑い半分泣きながらこの備忘録ってか、あとがきを書いてます。よければ最後まで読んでくれよな！！！

この記事を読んで下さってる一握りの諸君は先刻ご承知のとおりでしょうが、まず「ループループループ！」という台本のあらすじから参りましょう。
長文に目を通すのが面倒な方は最後の段落までどうぞ。３行でまとめます。

さて、この「ループループループ！」の登場人物は風音というアラサーフリータ女性と、戸間という男子大学生のふたりです。
バイトで知り合い、戸間が風音に恋をしフラれ、風音がバイトをやめるというので送別会がわりに公園で飲んでいる、というシチュエーション台本。
途中アナウンサーやら田崎というバイト女性も出てきますが、全てブラフです。忘れてください。通り魔事件もバイトの可愛いゆるふわ系女子田崎ちゃんも、ふたりには何も関係ありません。
関係あると片方が勘違いしているだけです。戸間は通り魔に襲われたことはないし、田崎ちゃんが風音の恋人になることも、ましてや戸間の恋人になることもありえません。さらに言えば戸間と風音が付き合うこともありません。この台本の中で、誰かの矢印が重なることはありません。
や、あるのかな。どうだろうな。ループしてるから円のように回っているのかもしれませんね。しらんけど。

この台本で私が試したかったのは、「とりかえしのつかない八方ふさがり感」はどうやったら演出できるのかなってことです。なのでタイムトラベルものにしよう！って決めた時、この話のタイムマシンには、ひとつルールを設けました。

・観測された事象は変更できない

これです。シュタゲみたことある人には説明いりませんね。見たことない人はこれからみてください。この世界で起こる事象（たとえば通り魔事件やら誰が誰とつきあったやら便利道具の開発やら）は絶えず誰かに観測されてます。
これを変えたいのなら、現象を「観測してない誰か」が頑張るしかないのです。未来からきて結果を知ってるチーターがなんとかできることなんてないんです。都合よくパラレルワールドに分岐なんてありえないです。
でもそんなルールなんて知らないから、アラサー戸間は頑張ったし、タイムトラベル前の風音は過去へ飛んだのでしょう。その結果、タイムトラベルした風音は「何も変わらない未来」を手に入れる為に飛び降りるわけですが。

正直、この台本のよくわからないところって、この風音という女の行動原理なのかなぁとも思います。そこで飛び降りる必要があったのか？他になにか別の理由があったのか？という。
でもここを事細かく説明するのは気恥ずかしいので、にごします。一言いうなら、彼女は実証実験もされてない機械をためらいなく使うような女です。あと恋人はいません。いると言い張ってるだけです。

戸間についても少し。彼について言及することがあるとしたら、後半の会話でしょうか。
よく疑問に思われるのが「戸間は風音（若）を風音先輩だと気づかないのか？」ってところみたいなんですが、じゃあお前が20代のび太だったら、小学生のしずかちゃん口説くのか？ってことです。想いがあるからこそ遠ざける、そういう人もいると思います。そんなややこしくて繊細な男を書くのが私は好きです。あ、これ以上は萌え語りなのでまた別の機会で。

まとめ

・時系列は下記のとおり。

・タイムマシンで変えられる未来はない。

・いいループものの映画あったら七枝まで教えてください。

以上です。ご精読ありがとうございました。

※青の矢印が戸間。赤の矢印が風音。☆のマーク時点が本編後半の会話。