問5.単語の連なりから句、節、文を認識する仕組みはどのようなものか、例を挙げて説明せよ。を解いていく
こんにちは。
今回は私が利用しているとあるSNSにアップされている、「ユーザーへの挑戦状」とも言えるような自作問題集の問題を解いてみようと思います。(ガバ注意!)
問題の概要
10問あるうちの問5です。難易度は星一つ、この問題集の中ではいわばイージー問題にあたるみたいですねえ!
1.前提
人が文を認識するためには幾つかのプロセスが必要になります。
単語を認識する
それらを句、節、文に分割する
文全体の統語構造を解析する
それらに加えて、「話者の意図」や「会話の流れ」や「発話の韻律」など、文以外の情報も考慮して文が一体どのような意味に解釈されるべきなのかを判断する必要も出てきます。
2.例を挙げる
さて、「例を挙げて説明せよ」と指示されているので、例示によってこの問題を解決していきます。
例えば、「Aさんは、先日Bさんにご飯を奢ったCさんを見かけた」というような文があるとしましょう。
聞き手は、この文を聞いて最終的に「AさんがCさんを見かけた」ということを認識しなければなりません。
ここで重要なポイントがあります。それは、「聞き手は文を最後まで聞いてから、文の構造を解析するわけではない」ということです。
これはどういうことかというと、もしも聞き手が「Aさんは、先日Bさん・・・ゲホゲホ」というように、話者の咳き込みによる文の中断があったとしても、聞き手は「Aさん」と「Bさん」という存在が文中で語られていることを文頭からある程度理解することができます。
つまり何が言いたいのかというと、聞き手は「リアルタイムで文の構造を解析している」のです。
3.リアルタイムで文の構造を解析するとどうなる?
しかし、リアルタイムに文頭からの順で意味を理解しようとする過程で、「単語をどのように解析するべきか一概に決まらない」ということが頻繁に発生する事があります。
「Aさんは、先日Bさんにご飯を奢ったCさんを見かけた」という文を文頭から順に「ご飯を奢った」まで聞いたとします。ここまでの解釈としては「Aさん」を「ご飯を奢った」の主語であると判断し、単文であるとするのが最も自然な解釈でしょう。ところが、次の名詞句「Cさんを」が来たところで関係節の存在が明らかになり、「ご飯を奢った」のが「Aさん」ではなく、「Cさん」であることが初めてわかるようになります。
ここで再解釈が起こり、文を「見かけた」まで聞いたところで、2で挙げた
を完遂することができるようになるわけです。