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【感想】第8回 べあー杯 振り返り(Lv12限定チーム戦編)

 こんにちは、配信のメインカメラを担当していたT2-Kです。カメラの映像と配信の映像で微妙に画角が違うので、調整が本当に難しかったです。
 それはさておき、さっそくですが関東を代表するIIDX非公式大会としてすっかり定着した第8回 べあー杯の試合の感想について語っていきます。こちらの記事ではチーム戦の振り返りをしていきたいと思います。長文になってしまいますが、お付き合いいただければと思います。

第8回べあー杯 出場者紹介

第8回 べあー杯 について(べあーさんのnote)

こちらも併せて読んでいただけると嬉しいです。

女性限定個人戦

Day1 チーム戦


Day1:チーム戦

beatmania IIDX 大会 第8回 べあー杯 チーム戦 in 神奈川レジャーランド厚木店

 Day1同様事前応募によるチーム制となりました。そしてべあー杯では初となる、BPL以降なかなか見られなかったLv12限定大会とあり、出場が決まったチームはどれももはや強豪とかそういうレベルにはないものになってしまいました。どうして…

Aブロック

第1試合
THE 戦闘民族 vs キドラゴンノザウルス

 何故かBPLプロ選手チームが並んだAブロック、第1試合はドリームチームのTHE 戦闘民族本番力最強クラスのキドラゴンノザウルスの対決となりました。どこが当たってもそうなのですが、いきなり事実上の決勝戦と言わんばかりの対決に、会場の空気も一気に温度が上がったのを感じました。

先鋒 -NOTES-
CYBERX vs KIDO.

選曲
CYBERX:VANESSA
KIDO.:DEADHEAT
試合結果:CYBERX WIN!!

 BPLでは先鋒役を務めた選手同士の対決です。しかしお互いにLv12は未知の領域。どのような選曲をしてくるのか想像がつきませんでした。
 CYBERX選手はやはり得意のガチ押し力を存分に活かせる12分主体のVANESSAを選んできました。CYBERX選手がRANDOMを選ぶ一方、KIDO.選手はR-RANと珍しい選択に。しかし勝負は序盤から圧巻のガチ押しスキルを見せつけたCYBERX選手がいきなりMAX-48を出して勝利となりました。朝一で出るスコアか…?
 KIDO.選手はいきなりやるには厳しめのトリル・スクラッチ絡み主体の高速譜面であるDEADHEATを選択。こちらは両者R-RANととなりましたが、軸がスクラッチ側に来る微妙な配置に。それでも序盤からしっかりと判定を掴み切ったCYBERX選手が3300を超える好スコアで勝利となりました。KIDO.選手は少しFASTに寄ってしまったのが痛かったですね…

中堅 -PEAK-
LICHT vs DINASO

選曲
LICHT:Blue Spring Express
DINASO:gigadelic
試合結果:DRAW

 第1試合にしてLv12 PEAKといえばこの2人と言わんばかりの対決。この後の戦いに備えて切り札を残すか、それともいきなり切ってくるか悩みどころだと思います。
 LICHT選手は何度もくる32分階段が勝負のBlue Spring Expressを選択。互いにR-RANで正面衝突となりましたが、最初の32分でいきなりLICHT選手がリード。その後もDINASO選手は必死に食らいつきましたが、32分が来るたびに点差が離れていきMAX-を出して快勝となりました。そんなにいい配置ではない中でのこのスコア、流石としか言えません。
 DINASO選手はいきなり切り札の12分主体のハネリズムに激しいズレがしつこいgigadelicを出してきました。開幕のトリルは右寄り、その次も少し右に寄った配置ながらDINASO選手がほぼ正確に捌き、自己ベスト7点となるMAX-42を出して勝利となりました。これだけズレが激しく安定しない譜面ながらこのスコア水準、ありえません。中堅戦はまさに名刺交換といった引き分けとなりました。

大将 -SCRATCH-
U*TAKA vs SEIRYU

選曲
U*TAKA:Red. by Jack Trance
SEIRYU:Double Dribble
試合結果:DRAW

 超マルチプレーヤーKRR*U*TAKA選手を迎え撃つのは、スクラッチのイメージが全くないSEIRYU選手。となると一体どれを切ってくるのかすごく気になりますが…
 U*TAKA選手は赫き力鍵盤に絡む不規則スクラッチが難しいRed. by Jack Tranceを選んできました。お互いMIRRORでの対決、SEIRYU選手は果敢に挑みましたが、最初から最後までほとんどミスらしいミスをしなかったU*TAKA選手が3600を軽く超える超火力で勝利となりました。SEIRYU選手も自己ベスト-6点とかなりハイパフォーマンスでしたが…これは聞いていない。
 SEIRYU選手は固定オプションの魔術が活かせる8分スクラッチが絶え間なく絡むDouble Dribbleを選択。先ほどとは打って変わって5点差以内の超接戦となりましたが、最後の交互押しでSEIRYU選手がわずか4点上回って勝利となりました。勝負に強すぎるエース対決、息が止まりそうなほど熱かったです。

 第1試合は7-5でTHE 戦闘民族の勝利となりました。結果は先鋒戦での2タテの影響が大きかったですが、Lv12のみというレギュレーションの中で如何に早く判定を合わせるかの難しさが伝わったと思います。

第2試合
キドラゴンノザウルス vs 心技体

 2試合目は初戦で思わぬ敗戦となったキドラゴンノザウルス勝利へのビジョンを見据える心技体の対決となりました。キドラゴンノザウルスと比べて心技体は変則的名オーダーに見えますが、これがどう転ぶのでしょうか。

先鋒 -SCRATCH-
KIDO. vs WELLOW

選曲
KIDO.:199024club -Re:BounceKiller-
WELLOW:バッド・スイーツ、バッド・ドリーム
試合結果:WELLOW WIN!!

 KIDO.選手がSCRATCHに出場というのは非常に意外な印象を受けましたが、相手はよりによって器用さ無限のWELLOW選手。BPLでも見せたジャイアントキリングをここでも果たせるでしょうか。
 KIDO.選手は24分混じりの不規則スクラッチの精度が問われる199024club -Re:BounceKiller-を選択。お互いMIRRORでの対決、こちらも開幕のスクラッチからWELLOW選手がバッチリ判定を合わせることに成功。KIDO.選手も必死に食らいつきましたが、結果はWELLOW選手の勝利となりました。両者の自己ベストからの乖離を見ると、スクラッチが如何に安定しないかが伺えます。
 WELLOW選手はBPM220の高速鍵盤に激しいスクラッチが飛んでくるバッド・スイーツ、バッド・ドリームを選んできました。KIDO.選手はR-RAN、WELLOW選手はRANDOMを選択となりましたが、この手の高速鍵盤はWELLOW選手の徳とするところ。前半からものすごい勢いで飛ばし続け、気付けば3612点と尋常でないスコアを叩き出して勝利となりました。いくらなんでもオーバーキルにもほどがある…

中堅 -SOF-LAN-
SEIRYU vs CHP*1E

選曲
SEIRYU:冥
CHP*1E:POSSESSION
試合結果:SEIRYU WIN!!

 キドラゴンノザウルスからはやはりエースSEIRYU選手が登場しました。そんな中心技体からはSOF-LANのイメージが薄いCHP*1E選手が登板。強敵相手にどう戦っていくでしょうか。
 SEIRYU選手はCHP*1E選手に洗礼と言わんばかりにIIDX界のボスである冥を投げつけてきました。譜面は割といい形となりましたが、それ以上に前半からSEIRYU選手の勢いが止まらず。最後は危なげなく3700をぶち抜いて勝利となりました。曲終了後、なぜかセーフのポーズをするSEIRYU選手、もしかしてこの出来でも満足していない?
 CHP*1E選手は2回の低速と3連符の同時押しがカギを握るPOSSESSIONを選択。同じ1P側でありながらSEIRYU選手はMIRROR、CHP*1E選手は正規と分かれました。SOF-LANに強いSEIRYU選手ですが、なんと1回目の低速でCHP*1E選手が大幅リード。その後も同時押し地帯や2回目の低速で安定してリードを保っていましたが、種版の同時押し地帯でSEIRYU選手が猛追。最後はギリギリの戦いを制し、12点差でSEIRYU選手の逆転勝利となりました。曲終了時の両者のリアクションはまさに天国と地獄でした。

大将 -CHORD-
DINASO vs UCCHIE

選曲
DINASO:M4K3 1T B0UNC3
UCCHIE:Initiation
試合結果:UCCHIE WIN!!

 第1試合で好プレーを見せたDINASO選手ですが、ここで当たるのはLv12 CHORDの申し子UCCHIE選手。BPL期間中とてつもない練習をしてきたUCCHIE選手相手にどの曲を投げつけるのでしょうか。
 DINASO選手が選んだ必殺の武器は、BPM150の二重階段や変則CNを捌くM4K3 1T B0UNC3。両者R-RANでのまっすぐ勝負、序盤はUCCHIE選手が完璧なプレーを見せていましたが、CNが絡んだところで差がぐっと縮まりました。しかしUCCHIE選手はその後も安定感を全く崩さずリードを保ち、MAX-52で勝利となりました。特に後半の三重乱打の安定っぷりは震えます。
 そんなUCCHIE選手、自選は非常にヘビーなBPM160の乱打をノンストップで叩かせるInitiationを切ってきました。自選のUCCHIE選手は最初の同時押しから縦連交じりの高密度乱打までほぼ失点無しで大幅リード。顔色一つ変えずに最後まで捌き切り、なんと一発で3992点を出してしまっての勝利となりました。後攻とは言えいきなりそんなスコア出ますか…?

 結果は4-8で心技体が勝利となりました。2タテを達成したWELLOW選手とUCCHIE選手のスコアがあまりにもぶっ飛び過ぎており、正直何が起きたのか理解できなかったです。一方のキドラゴンノザウルスは大健闘したものの、ここでまさかの敗退となってしまいました。あまりにもレベルが高すぎるゆえに起きた事件ともいえる出来事、もうムチャクチャです。

第3試合
心技体 vs THE 戦闘民族

初戦を勝利で飾ったチーム同士の対決となりました。早くも異次元の本番力を存分に見せてきた2チーム、本当にこれが予選なのでしょうか。

先鋒 -CHORD-
CHP*1E vs CYBERX

選曲
CHP*1E:Rampage
CYBERX:M4K3 1T B0UNC3
試合結果:DRAW

 BPL3巡指名選手同士、そしてBPLS3の開幕戦を飾った対戦カードが再び当たることとなりました。ジャンルもレベルも全く違う状況ですが、今回こそ決着はつくのでしょうか。
 CHP*1E選手の選択は8分の同時押しの精度勝負となるRampage。CHP*1E選手は正規、CYBERX選手はR-RANとなりました。CYBERX選手も精度勝負には自信ありですが、正規を選んだCHP*1E選手が安定のプレーで先行する展開となり、3600を軽く超えて勝利となりました。CHP*1E選手は自己ベスト-9点を出しており、本番強さも見せつけることとなりました。
 CYBERX選手はここでもガチ押し力を活かせる中速16分乱打のM4K3 1T B0UNC3を選択。CHP*1E選手はRANDOM、CYBERX選手はR-RANでの対決となりましたが、序盤から点差が広がらない大接戦となりました。抜きつ抜かれつの展開が続く中、最後は三重乱打で一気に前に出たCYBERX選手が勝利となりました。この試合でも結果は引き分けとなり、2人の因縁の対決はまだまだ決着つかずとなりました。それにしても本当に自選の安定感が高すぎる…

中堅 -CHORD-
UCCHIE vs U*TAKA

選曲
UCCHIE:LIVE DRIVING!! feat. 花たん
U*TAKA:Despair of ELFERIA
試合結果:DRAW

 中堅戦にしてエース対決となりました。過去何度も激しくぶつかり合ってきた両者ですが、今回の勝負の行方はどうなるでしょう。
 UCCHIE選手は横に広い高速乱打譜面であるLIVE DRIVING!! feat. 花たんを選んできました。UCCHIE選手はRANDOM、U*TAKA選手はR-RANとオプションが分かれましたが、UCCHIE選手はトリルの配置がかなり押し辛い配置だったにもかかわらず、自己ベスト-1となるMAX-25で勝利となりました。この譜面でこのスコア出せるのはこの世でUCCHIE選手以外いないのでは?
 そんな絶好調のUCCHIE選手に対してU*TAKA選手が放った曲は次第に密度が増すBPM205の高速鍵盤譜面であるDespair of ELFERIA。UCCHIE選手がRANDOMに対してU*TAKA選手はMIRRORと本気のオプション、UCCHIE選手は配置も良くかなり高い水準で進行しているにも拘らず、U*TAKA選手と信じられないほど点差が離れていく異常事態に。両者4100overの猛烈な戦いの行く末は、MAX-45を叩き出したU*TAKA選手の勝利となりました。こんなムチャクチャなスコアを出しても実は17点差というのもまた震えます。しかもまだポイントが引き分けの状態で大将戦が控えている…どうなっているんですか。

大将 -CHARGE-
WELLOW vs LICHT

選曲
WELLOW:Everlasting Message
LICHT:TOGAKUSHI
試合結果:DRAW

 指名順詐称超器用なオールラウンダー同士の対決となりました。両者ともBPLで経験のあるジャンルですが、どう攻めてくるのでしょうか。
 前日から好調のWELLOW選手、ここは壮大なメロディに無慈悲な高密度乱打が降り注ぐEverlasting Messageを選択。このヘビーな選曲に対しLICHT選手は正規と思い切ったオプションとなりましたが、序盤からWELLOW選手がガンガン飛ばしていき、堂々のMAX-で勝利となりました。大会一発でこの破壊力、あり得ません…
 LICHT選手はかつてWELLOW選手がBPLで選択したトリルにCN、24分と癖が強いTOGAKUSHIを選びました。両者得意とする譜面でLICHT選手がMIRROR、WELLOW選手が正規と真っ向勝負。序盤はWELLOW選手が完璧なプレーで進行しましたが、CN地帯明けのトリルでLICHT選手が大まくりここで作ったリードを最後まで守り切ったLICHT選手が勝利を決め、大将戦も引き分けで終わりました。

 第3試合は6-6で引き分けとなりました。全選手が自選を通すものすごい戦い、予選とは思えないスコアも乱発し、この大会の恐ろしさを心の底から感じた試合でした。

Bブロック

第1試合
THK98 vs てにんフレンズ

 大荒れのAブロックに対し、こちらも猛者しか集わないBブロックの開幕戦。いきなり当たるのは超新星集団THK98べあー杯に帰ってきた強力トリオのてにんフレンズとなりました。両チームとも尖った強みが特徴ですが、どんな戦い方をしてくるでしょうか。

先鋒 -CHARGE-
U*PAFE vs 9MARY0

選曲
U*PAFE:Aftermath
9MARY0:Everlasting Message
試合結果:U*PAFE WIN!!

 開幕戦を飾るのは物量型オールラウンダーのU*PAFE選手道産子パワーウォリアー9MARY0選手の対決です。重い譜面は両者とも得意とするところですが、素直に正面から戦うかが見所でした。
 U*PAFE選手は独特のリズムのチャージ絡みを叩かせるAftermathを選択。U*PAFE選手はMIRROR、9MARY0選手はRANDOMとなりましたが、固定オプションを選んだU*PAFE選手がジワジワスコアを伸ばしていき勝利となりました。リズムに癖がある譜面ゆえに自選のU*PAFE選手が理解度で差す形となりましたね。
 9MARY0選手は一戦目であるにもかかわらず、得意の高速重物量譜面であるEverlasting Messageをいきなり切ってきました。しかしここでU*PAFE選手が序盤から高い精度を発揮していき、なんと自己ベスト-22点と非常に良いスコアを出してカウンターそして勝利の舞となりました。このクラスの譜面でさえ安定感を出してしまうU*PAFE選手、どうなってんの…

中堅 -NOTES-
MOMOI vs TENIN

選曲
MOMOI:Chrono Diver -PENDULUMs-
TENIN:fffff
試合結果:MOMOI WIN!!

 中堅戦は重物量を得意とする選手同士の対決となりました。MOMOI選手が高速の16分、TENIN選手はガチ押し系と微妙に得意傾向は異なりますが、どぎつい譜面が飛んでくるのは間違いないでしょう。
 MOMOI選手の選択は案の定BPM196で容赦のない二重乱打ラッシュが降り注ぐChrono Diver -PENDULUMs-となりました。(U*TAKA選手の完璧な解説いわく)微妙な形の譜面となりましたが、前半はほぼ横並びの展開となりました。しかし後半の高密度ラッシュで少しずつMOMOI選手が稼いでいき、4254点で堂々の勝利となりました。この形でこのスコア、プロの底意地を感じます。
 TENIN選手は物量系ではなく休憩の無い低中速乱打に2回の高速トリルが厄介なfffffを選びました。シンメトリーのようなかなり妙な形の配置となりましたが、両者しっかり取り切っての進行。しかし後半の連続24分トリルでMOMOI選手が大きくリードし、3153点と高水準のスコアで勝利となりました。終わってみればかなり酷い配置でしたが、MOMOI選手が上手く取り切ったのが大きかったです。

大将 -SOF-LAN-
CORIVE vs *WOOL*

選曲
CORIVE:Y&Co. is dead or alive
*WOOL*:桜
試合結果:CORIVE WIN!!

 大将戦に登場したのはSUPERNOVA Tohokuのユニフォームに身を包むトリッキー譜面のエキスパートCORIVE選手と、騙されて出場した泣き顔赤ちゃん北海道のトリックスター*WOOL*選手です。Lv12 SOF-LANにおいてCORIVE選手相手に*WOOL*選手が一体何を選ぶのか想像がつきませんでした。
 CORIVE選手は中盤の加速地帯の処理が勝負の分かれ目となるY&Co. is dead or aliveを選択しました。CORIVE選手の切り札中の切り札となるこの譜面、CORIVE選手がMIRRORで挑むのに対し*WOOL*選手はRANDOMで対抗となりました。前半こそ少しCORIVE選手がリードといった展開でしたが、CORIVE選手が豪快にSUDDENを吹っ飛ばして加速地帯を攻略という華麗なマジックを披露し、67トリルに襲われる*WOOL*選手を突き放し2800overを叩き出して勝利となりました。それにしてもこのギアチェン、本当に成功したんですかね?解説動画お待ちしております。
 *WOOL*選手が選択したのは減速地帯や縦連の対応が難しい桜となりました。しかしこちらはCORIVE選手も得意とする曲、お互いS-RANで正面からぶつかっていきます。開幕の縦連地帯からCORIVE選手が大幅リードとなりましたが、中盤の減速地帯はお互いCORIVE選手の皿チョンを除いてほぼミスなし。しかし後半もしっかりと乱打を叩き切ったCORIVE選手が2100点を軽々と超えて勝利となりました。*WOOL*選手もかなり高い精度だったのですが、ここはCORIVE選手が意地を見せる展開となりました。それにしても皿チョンしすぎでは…?

 結果はなんとTHK98が全タテとなりました。てにんフレンズの精度はかなり高かったはずですが、それ以上にTHK98の破壊力が上回った印象です。大会のレベルバグりすぎ…

第2試合
てにんフレンズ vs いなてみパンダ

 初戦で悔しい敗戦をしたてにんフレンズ、次の相手は勝負強さ抜群のいなてみパンダです。てにんフレンズの爆発力が光るのか、それともいなてみパンダの安定感が上回るのか。予想不可能でした。

先鋒 -SOF-LAN-
TENIN vs INARI

選曲
TENIN:Fascination MAXX
INARI:ruin of opals
試合結果:DRAW

 先鋒戦は大会常連同士の対決となりました。ともにソフランのイメージがないですが、どのような戦い方をしてくるのでしょうか。全く予想がつきませんでした。
 TENIN選手は意外にも(?)長い軸や同色階段、疑似停止と癖がいっぱいのFascination MAXXを選択。ここでガチ押しボーイTENIN選手は魂のS-RANを選択、対するINARI選手はMIRRORを選びましたが、TENIN選手はパワープレーで皿チョンの捨てノーツ以外は大きな失点無し。しっかりとAAAを乗せて勝利となりました。ガチ押しを得意としているTENIN選手ならではのプレー、圧巻です。
 対するINARI選手はガラリと傾向が変わり、微妙な減速やところどころに来るズレが光らせづらいruin of opalsを選んできました。序盤は点差が激しく入れ替わる展開となりましたが、縦連明けにINARI選手が大幅リード。その後も着実にリードを守っていき、3124点と好スコア、自己ベストを53点伸ばして勝利となりました。意図的にスコアを抑えていたにしても伸ばしすぎですね…
 お互いの強さを見せた先鋒戦は名刺交換で引き分けとなりました。

中堅 -SCRATCH-
*WOOL* vs STYU--

選曲
*WOOL*:Snake Stick
STYU--:BLACK.by X-Cross Fade
試合結果:STYU-- WIN!!

 中堅戦はスクラッチを得意とする選手同士の対決となりました。ただLv12 SCRATCHの経験が豊富なSTYU--選手に対し、メインフィールドがLv11以下の*WOOL*選手の実力は未知数。いったいどのような攻め方をするでしょうか。
 *WOOL*選手が選択したのは不規則な24分絡みの鍵盤・スクラッチが光らないSnake Stickを選択。*WOOL*選手はMIRROR、STYU--選手はRANDOMを選択。どちらも序盤からかなり高い精度を発揮していきましたが、スクラッチ地帯でジワジワとSTYU--選手がリード…したかと思いきや*WOOL*選手が逆転と激しい展開に。しかし最後は終盤のラッシュで精度を保ったSTYU--選手の勝利となりました。この結果はもしかしたら大会経験の差だったかもしれませんね。
 STYU--選手は切り札である軸押しと16分均等スクラッチが特徴のBLACK.by X-Cross Fadeを出してきました。こちらも*WOOL*選手がMIRROR、STYU--選手がRANDOMとなりましたが、切り札を切ったSTYU--選手のスコアの伸びが尋常でなく、序盤から凄まじいスコアで大きくスコアを伸ばしていき、3348点を叩き出して勝利となりました。3300点を軽々と超えるこの安定感、やばすぎ…そしていなてみパンダのエースSTYU--選手の2タテで勝負は大将戦へ移ります。

大将 -PEAK-
9MARY0 vs TEMIKO

選曲
9MARY0:Dans la nuit de l'éternité
TEMIKO:Bad Encryption
試合結果:DRAW

 大将戦はエース9MARY0選手若き新星TEMIKO選手の対決です。ともに重物量を得意としており、Lv12 PEAKはまさにフィールドと言わんばかり。ここで強さを見せるのはいったいどちらでしょうか。
 9MARY0選手の選曲はガチ押しと高密度の緩急が激しいDans la nuit de l'éternité。9MARY0選手の得意がすべて詰まった選曲、序盤の細かいズレから大幅リードで進行し、高密度も着実に処理。結果は3400をしっかり超えての勝利となりました。会心の出来からか思わず9MARY0選手はリザルトを撮っています。
 TEMIKO選手はスクラッチ絡みの重い乱打譜面であるBad Encryptionを選択。序盤は9MARY0選手が少しリードしていましたが、スクラッチ絡みでTEMIKO選手が一気に逆転。30点ほど稼いだリードを縮めるどころかどんどん広げて勝利となりました。TEMIKO選手の勝利したときの笑顔、ものすごく輝いていましたね。

 大将戦の結果を受け、第2試合は4-8でいなてみパンダの勝利となりました。てにんフレンズはかなり良いパフォーマンスを出しながらもここで敗退となってしまい非常に悔しかったと思いますが、いなてみパンダの前評判通りの安定感は非常に手ごわかったと思います。

第3試合
いなてみパンダ vs THK98

 第3試合はすでに1勝を飾っているチーム同士の対決となりました。ここで2勝目を上げ、決勝トーナメントに勢いをつけるのはいったいどちらでしょうか。

先鋒 -PEAK-
TEMIKO vs U*PAFE

選曲
TEMIKO:Go Ahead!!
U*PAFE:Meissa
試合結果:U*PAFE WIN!!

 TEMIKO選手は2回連続でPEAKに出場。しかし相手はどこから攻めても難しいU*PAFE選手となりました。まっすぐ勝負しに行くのか、それとも搦手を使うのでしょうか。
 TEMIKO選手の選択はまっすぐ物量勝負。選んだのはBPM200の超物量が襲い掛かるGo Ahead!!。TEMIKO選手はMIRROR、U*PAFE選手はRANDOMとオプションが分かれましたが、U*PAFE選手は2バスで2467とやや好形になりました。前半はもちろんほとんど点差はありませんでしたが、超密度地帯で少しずつU*PAFE選手が押し始めて30点近くリード。最終的には一発でMAX-を出して勝利となりました。今回はU*PAFE選手のお祈りが通じた展開となりましたね。
 U*PAFE選手は変拍子と終盤の減速が惑わせるMeissaを選択。大幅に譜面の傾向が変わりましたが、両者とも序盤から判定をしっかり取って高精度で進めていきました。勝負が動いたのは中盤のスクラッチ絡みでU*PAFE選手が若干前に出ることに成功。最後までしっかり丁寧に取り切りMAX-41で勝利となりました。決してランダムが当たっていない中で自己ベスト-5点という安定感も驚異的です。とはいえ結果はU*PAFE選手が2タテとなりましたが、TEMIKO選手もかなり高いパフォーマンスを出していました。

中堅 -CHARGE-
INARI vs CORIVE

選曲
INARI:Reflux
CORIVE:Timepiece phase II(CN Ver.)
試合結果:CORIVE WIN!!

 中堅戦はチャージを得意とする選手同士の対決です。まっすぐ勝負もテクニカル対決もできる両者の選曲は一体どうなるでしょうか。
 INARI選手は細かくズレた鍵盤・CN・スクラッチが複雑に絡むRefluxを選択。CORIVE選手のリアクションから伺える通りRANDOMはかなり厳しい配置となりましたが、序盤からCORIVE選手が快調に飛ばしていき、MAX-を乗せて勝利となりました。それにしてもトリルは固まるわスクラッチ側に譜面は寄るわで散々な譜面でしたね…
 CORIVE選手はSUPERNOVA Tohoku思い出の曲である長いCNがしつこく絡みつくTimepiece phase II(CN Ver.)を選んできました。GiGOのエースとして修業を積み重ねたCORIVE選手は前半のガチ押し地帯からどんどんスコアを伸ばしていき、トリルやキツイ配置のチャージ絡み微縦連もしっかり攻略。結果は大台の3000点をしっかり超えて勝利となりました。INARI選手も自己ベスト+1とかなりいいプレーだったのですが、CORIVE選手の破壊力が大きく上回る結果となり2タテとなりました。

大将 -NOTES-
STYU-- vs MOMOI

選曲
STYU--:dica dica
MOMOI:perditus†paradisus
試合結果:DRAW

 大将戦は技のSTYU--選手剛のMOMOI選手の対決です。ジャンルはNOTESとMOMOI選手がかなり有利ですが、そこは大会常連のSTYU--選手。武器は十分持っているでしょう。
 STYU--選手の選択は何故かNOTESにあるトリルに24分絡みの覚えにくいスクラッチと事故要素満載のdica dica。いきなりスクラッチで差をつけたSTYU--選手、しっかりリードを取ったと思いきや中盤のトリルでMOMOI選手が逆転に成功すると横一線で全くわからない展開に。終盤まで1桁差の勝負となりましたが、最後の最後のスクラッチでSTYU--選手が1点差で競り勝ちに成功しました。実況陣の音声が大きく振れるくらい白熱した戦いでした。見ている側も心拍数上がっちゃいますね…
 MOMOI選手は当然のごとく休憩の無い縦連・24分絡みの乱打を叩き続けるperditus†paradisusという重い譜面を投げてきました。この手の高密度鍵盤はMOMOI選手得意中の得意、序盤こそ大きな差はつかなかったものの、鍵盤の密度が上がったタイミングで着実にリードを稼ぎ、3881点で勝利となりました。一発でこのスコア、何故出せてしまうのでしょう。

 第3試合の結果は3-9でTHK98の勝利となりました。いなてみパンダはSTYU--選手が意地を見せて完封こそ免れたものの、THK98の猛烈な破壊力はすさまじいものでした。そしてこの結果によりいなてみパンダは心技体と、THK98はTHE 戦闘民族と当たることになり、白熱の戦いは準決勝へと移っていきます。

準決勝

第1試合
心技体 vs いなてみパンダ

 第1試合は驚異的な本番強さを見せた心技体三者三様の安定感ある戦いを見せるいなてみパンダの対決となりました。勝負強さはお互い十分、どちらの爆発力が上回るでしょうか。

先鋒
WELLOW vs INARI

選曲
WELLOW:華麗なる大犬円舞曲
INARI:Todestrieb
試合結果:WELLOW WIN!!

 先鋒戦は器用さMAXのエースストライカーWELLOW選手チャージ力と単発力に自信を持つINARI選手の対決となりました。どこからどう攻めても厳しいWELLOW選手の牙城を、INARI選手はどう崩しに行くのでしょうか。
 WELLOW選手は縦連交じりの乱打に終盤の速度変化がいやらしい華麗なる大犬円舞曲を選択。開幕のトリルからWELLOW選手は完璧に進行していき、その後もあり得ないペースで点数を伸ばしていきました。縦連や減速もお構いなしで進み、結果は3552点で勝利。チームにグッドサインを送るほど会心の出来だったようです。
 とはいえここの敗北は想定内のINARI選手、選んだのは均等な16分乱打の精度が問われるTodestriebと大きく傾向が変わるものになりました。このレベルのプレーヤーであればもはや精度勝負となるこの譜面、RANDOMはそれほど当たっていなくても両者高い精度で進んでいきますがWELLOW選手は全く持って崩れずことなくやり切り、MAX-16で勝利となりました。INARI選手は自己ベスト-8とかなりいいスコアだったはずなのですが…あまりにも無慈悲すぎました。

中堅
UCCHIE vs STYU--

選曲
UCCHIE:Unbelief
STYU--:〆
試合結果:UCCHIE WIN!!

 中堅戦は意外にも(?)エース対決となりました。どちらも何でもできるオールラウンダーであるゆえに、どのような戦い方をするのか想像がつきません。
 UCCHIE選手はしつこいCNとトリル含みの24分乱打が光りづらいUnbeliefを選んできました。UCCHIE選手は正規を選んでおり相当仕上がっていることが伺えましたが、序盤はSTYU--選手がリードしていきました。しかしすぐに細かい乱打で取り返すと、その後はトリルも乱打も全く落とさず取り切ってしまい、3231点でフルコンボで勝利となりました。これでもセーフのポーズをしているUCCHIE選手、どういうことなんでしょうね…
 STYU--選手は横に広い譜面に何度も飛んでくるスクラッチが厄介な〆を選択。STYU--選手らしい選曲ではあるものの、開幕の24分乱打はUCCHIE選手がリードを奪っていきました。そこからは両者ほとんど失点らしい失点をしませんでしたが、結果はUCCHIE選手が自己ベスト-8となるMAX-37を出して勝利となりました。STYU--選手は自己ベスト+4点だったのですが…一発で3700overはどういうことですか?

大将
CHP*1E vs TEMIKO

選曲
CHP*1E:雪上断火
TEMIKO:Elemental Creation
試合結果:DRAW

 心技体のダブルエースが信じられないリザルトを出しまくる大荒れの準決勝第1試合、大将戦は現代ビートマニアにおいてあらゆる方面で注目を集める選手同士の対決となりました。Lv11以下を得意とするCHP*1E選手Lv12をメインとするTEMIKO選手と全く性質は異なるゆえに選曲も大きく分かれそうです。
 CHP*1E選手は得意のスクラッチスキルを活かせるズレリズムのスクラッチ・鍵盤、ソフランへの対応力が問われる雪上断火を選択。開幕のスクラッチからいきなりGREAT17個で通過という有り得ない精度で突き進むCHP*1E選手、その後も点差をどんどん広げ続け、最終結果は2977点で勝利となりました。Lv12でもこの火力を一発で出せてしまうCHP*1E選手、恐ろしすぎます。
 スクラッチでやられたTEMIKO選手、お返しとばかりに得意の重物量譜面からBPM212で絶え間ない高密度乱打が飛び交うElemental Creationを選んできました。前半はCHP*1E選手がリードをしてきましたが、ブレイク前でTEMIKO選手が追いつくとそこからは抜きつ抜かれつのデッドヒートに。そして終盤の高速二重乱打、TEMIKO選手が一気に差し切って前に出て、4085点で勝利となりました。地力お化けのTEMIKO選手の強さがわかる試合でしたが、CHP*1E選手は自己ベスト-3点とここでも安定感を出しているのが恐ろしいです。

 結果は9-3で心技体が決勝進出を決めてきました。いなてみパンダのパフォーマンスはどれも高いはずだったのですが、それ以上に現プロの実力を遺憾なく見せつける心技体の恐ろしさを感じる一戦でした。なんだこのやべえチーム…

第2試合
THE 戦闘民族 vs THK98

 第2試合は前評判を全く裏切らない暴力的な強さを見せるTHE 戦闘民族圧巻の爆発力で大暴れを見せるTHK98の対決となりました。第1試合以上に危険なにおいのするメンバーが揃った試合、混戦必須です。

先鋒
CYBERX vs MOMOI

選曲
CYBERX:TROOPERS
MOMOI:3y3s
試合結果:DRAW

 先鋒戦はBPLで実現していない対戦カードとなりました。ガチ押しマシンのCYBERX選手ですが、相手は高密度ならなんでもござれのMOMOI選手。この強敵相手に一体どんな曲を投げるのでしょうか。
 CYBERX選手が選択したのは同時押しにしつこいくらい8分スクラッチが絡むTROOPERS。CYBERX選手はR-RAN、MOMOI選手はRANDOMとなりましたが、序盤からCYBERX選手の精度が信じられないほど高く序盤で稼いだ約30点のリードを最後まで守り切って勝利となりました。CYBERX選手はMOMOI選手との運指差を見事に活かした戦略での勝利であり、かつGREAT49個のPERFECTを出しているのも恐ろしいです。
 MOMOI選手がお返しとばかりに選んだのは謎の第三勢力スクラッチに絡む無慈悲な高密度乱打が難しい3y3s同じスクラッチ絡みでも天と地ほど違う譜面で仕返しをするミラクルが炸裂しましたが、肝心のRANDOMは大会屈指のハズレ譜面に。まっとうに押すのは難しい譜面かと思われましたが何故かMOMOI選手はしっかり取り切ってしまい、こんな譜面でも3560点を出して勝利となりました。点差グラフを見ると序盤以外は差が広がっていないことが伺えますが、あまりの大差にCYBERX選手も笑うしかなかったようです。

中堅
LICHT vs CORIVE

選曲
LICHT:Proof of the existence
CORIVE:PARANOiA ~HADES~
試合結果:DRAW

 こちらもまたBPLで実現していない対戦カードとなりました。IcopulaでIIDXデビューを飾ったCORIVE選手が、copulaでチャンピオンに輝いたLICHT選手に挑むという、夢のような対決には非常に心が動かされたと思います。
 そんなLICHT選手が切り出したのは、自身の代名詞でもある激しいズレが終始絡んでくるProof of the existenceでした。ただCORIVE選手もズレ譜面は得意としており、ほとんど横並びの大接戦に。最後は終盤の乱打で逃げ切りに成功したLICHT選手の勝利となりましたが、両者大台の3200点を軽々と超えているのがレベルの高さを伺わせるものでした。
 一方のCORIVE選手も、BPL2021で自身の名を大きく上げた3回の速度変化と長すぎる軸押し・トリルが難しいPARANOiA ~HADES~と本気の選曲を仕掛けてきました。両者RANDOMとあの時とは異なる選択ですが、譜面は比較的おとなしいものになりました。前半はわずかにCORIVE選手リードとなりましたが、低速地帯でジワジワと点差を広げていき、BPMが戻るタイミングでLICHT選手が暴発したのを逃さず一気に前に出て勝利となりました。結果はMAX-58、誰が出ても勝てないと思わせるほどの高パフォーマンスだったと思います。そしてここまで引き分け2連続で進んだことにより、勝負は大将戦に委ねられることとなりました。

大将
U*TAKA vs U*PAFE

選曲
U*TAKA:煉獄のエルフェリア
U*PAFE:Empire of Fury
試合結果:U*TAKA WIN!!

 大将戦はBPLで未だに無敗伝説を保持するU*TAKA選手非プロ屈指の実力者U*PAFE選手の対決となりました。DJ NAMEもプレースタイルも得意傾向も少しずつ似ていますが、選曲はどうなるでしょうか。
 U*TAKA選手は自身の代名詞の一つである12分地帯と超高密度地帯それぞれの切り替えが必要な煉獄のエルフェリアを選んできました。高密度乱打はU*PAFE選手も得意としていますが、やはりU*TAKA選手の破壊力は次元が違いました。前半はあまり大きな差はつかなかったものの、スクラッチが絡んでからはU*TAKA選手が一気に差をつけ約50点リードを確保、そのまま逃げ切り3917点で勝利となりました。U*PAFE選手、3859点とかなり高水準のスコアですが一発で3900の壁を越えてしまうU*TAKA選手は格の違いを感じさせますね。
 U*PAFE選手が選んだ必殺の武器はBPM204で襲い掛かるトリル混じりの乱打が難しいEmpire of Fury。U*TAKA選手はR-RAN、U*PAFE選手はRANDOMとオプションが分かれましたが、R-RANは非常に厳しい配置となりました。それでもほとんど差がつかないとんでもない戦いとなりましたが、後半の混フレ地帯のトリルはRANDOMを選んだU*PAFE選手が右に寄るトンデモ配置に。ここが勝負の分かれ目となり、U*TAKA選手はカウンターに成功。前半キツイ配置があったにもかかわらず一発で3326点を出してしまうU*TAKA選手、まさに王者の風格といったプレーでした。

 この結果により9-3でTHE 戦闘民族が決勝進出となりました。THK98もかなり良いスコアの連続で大健闘でしたが、やはりリーダーU*TAKA選手を筆頭に半端ない破壊力の連続を見せたTHE 戦闘民族、お見事でした。

決勝
心技体 vs THE 戦闘民族

 決勝に進出したのはアピナの精鋭心技体BPLドリームチームのTHE 戦闘民族となりました。会場を神奈川レジャーランド厚木、べあー杯に変えて、BPLプロたちによる最高峰の戦いが幕を開けます。

先鋒
WELLOW vs CYBERX

選曲
WELLOW:TOMAHAWK
CYBERX:FAKE TIME
試合結果:WELLOW WIN!!

 決勝戦の先鋒戦ですが、心技体からはいきなりマルチプレーヤーWELLOW選手が登場してきました。ガチ押し力とスクラッチ力でここまで実力を見せたCYBERX選手はこのピンチを切り抜けられるでしょうか。
 そんなWELLOW選手が挨拶代わりに投げてきたのは、BPLで2シーズン所属していたSUPERNOVA Tohokuのテーマ曲であるBPM215の高密度乱打に不規則スクラッチが厳しいTOMAHAWKでした。お互い正規系で真っ向勝負、WELLOW選手は開幕から高速乱打をしっかり光らせ判定をガッチリつかむと、スクラッチで一気に突き放していきました。その後もしっかりスコアを伸ばし、結果は自己ベスト-13点となる3536点を出して快勝。この立ち上がりの速さ、WELLOW選手ならではです。
 CYBERX選手が繰り出したのは2回来るわかりにくい速度のトリルとラストの階段が難しいFAKE TIME。ガチ押しや精度勝負を得意とするCYBERX選手らしい選曲で、やはりお互いS-RANを選択となりました。道中は少しだけCYBERX選手リードで進行しましたが高速乱打でWELLOW選手が捲り上げると、わずかに作ったリードを守り切り12点差で逆転に成功。息が詰まるほどハイレベルな戦いを制し、WELLOW選手が初戦から価値ある2タテを決めてきました。

次鋒
CHP*1E vs LICHT

選曲
CHP*1E:New Castle Legions
LICHT:DIAVOLO
試合結果:DRAW

 次鋒戦は驚異的な本番力を見せるCHP*1E選手得意のズレ譜面で驚異的なスコアを連発するLICHT選手の対決となりました。BPLでは指名順こそ同じですが初対戦となるこの対決、決着はつくでしょうか。
 CHP*1E選手は徐々に加速するBPMへの対応力が問われるNew Castle Legionsを選択。CHP*1E選手は正規、LICHT選手はRANDOMとなりましたが、やはりこの譜面はギアチェンの事前研究が必須、LICHT選手も対策はしていたもののそれ以上にCHP*1E選手が完璧なギアチェンを決め、自己ベストを7点伸ばすMAX-50で勝利となりました。あわや2800の高スコアをやすやすと出してしまったCHP*1E選手、ヤバすぎる…
 LICHT選手は超高速の坂のような階段が降り注ぐDIAVOLOという更なる本気の選曲を仕掛けてきました。CHP*1E選手はR-RAN、LICHT選手はRANDOMとなりましたが、LICHT選手の譜面はあまり良くない形になりました。それでも前半から着実にリードを重ね、26点差で度胸坂に突入。ほとんど綺麗な二重階段が降るとんでもない配置、両者一発でAAAを乗せ、CHP*1E選手は48点自己ベスト更新という情報量が多い試合の結末は17点差を守り切ったLICHT選手の勝利となりました(そして挑戦状に絶望する解説のNAGACHさん)。次鋒戦は引き分けとなり、心技体リードのまま中堅戦に移ります。

中堅
UCCHIE vs U*TAKA

選曲
UCCHIE:Somnidiscotheque
U*TAKA:Sigmund
試合結果:U*TAKA WIN!!

 中堅戦は因縁のエース対決再びとなりました。予選では引き分けとなってしまいましたが、ここでは決着がつくのでしょうか。
 UCCHIE選手は非常に細かいズレと高速トリルが難しいSomnidiscothequeを選択しました。お互いMIRRORでの対決、大きく点差がつかない心臓が痛くなる対決となりましたが、中盤の二重トリルでU*TAKA選手が50点以上の大幅リードを奪取。しかしこれで決まらないのがこの曲の恐ろしいところ、終盤にUCCHIE選手が追いつき横並びとなってしまいましたが、最後は4点差をかわしてU*TAKA選手がカウンターとなりました。この曲でこんなことになるのか…この2人だからこそ成り立つ対決だったと思います。
 U*TAKA選手は数々の場面で名勝負を作ってきた超高速階段や連続スクラッチ、軸押しなど難しい要素が多いSigmundを選んできました。こちらも点差が開かない大接戦が続きましたが、12分スクラッチ地帯でU*TAKA選手が20点ほどリードすると、この差が決定打となりU*TAKA選手の逃げ切りとなりました。UCCHIE選手はMAX-113、U*TAKA選手に至ってはMAX-97という信じられない高水準の戦い、これがプロの、BPLでエースとして活躍する強さということでしょうか。

副将
WELLOW vs LICHT

選曲
WELLOW:BITTER CHOCOLATE STRIKER
LICHT:Mare Nectaris
試合結果:WELLOW WIN!!

 副将戦では予選でもあたった対戦カード再びとなりました。こちらも予選ではお互いの武器を通しあったのですが、今回はどうなるでしょう。
 WELLOW選手は必殺の武器である12分主体の横に広い譜面であるBITTER CHOCOLATE STRIKERを選択してきました。配置は決していいとは言えませんが、WELLOW選手は自身の代名詞ともあり序盤から驚異的な精度でスコアを重ねてLICHT選手との差をどんどん離していき、終わってみればMAX-27と圧巻のスコアで勝利となりました。エースストライカーの実力、ここにあり。
 LICHT選手は武器がなくなったといいながらIIDX屈指の高難易度譜面であるMare Nectarisを投げつけてきました。WELLOW選手はDay1に引き続き2日連続のプレー、序盤はLICHT選手リードで進んでいきますが、この曲はそんな簡単には終わりません。ブレイクの時点でほぼ横並びとなり終盤勝負、わずか9点の差を守り切ったWELLOW選手が値千金のカウンターとなりました。両者一発AAAというハイレベルな戦い、この曲そんなにポンポンAAA出しちゃっていいんですか?

大将
UCCHIE vs U*TAKA

選曲
UCCHIE:Vinculum stellarum
U*TAKA:Beyond Evolution
試合結果:DRAW

 大将戦、心技体は1曲通せば勝利、一方のTHE 戦闘民族は2タテ必須と苦しい状況。この激闘を締めくくるのは当然エース対決となりました。第8回べあー杯 Lv12限定チーム戦の優勝は一体どちらでしょう。
 UCCHIE選手は自身の代名詞である複雑なリズムのズレを的確に捌く必要のあるVinculum stellarumを選択。前半はUCCHIE選手が少しだけ前に出た状態で進みましたが、1桁差以内の接戦が続きました。しかしサビに入ったタイミングで一気にUCCHIE選手が前に出ると、最後はU*TAKA選手に迫られましたが5点差で逃げ切りに成功。U*TAKA選手はMAX-72、UCCHIE選手はMAX-67。ハイレベルとかそういう次元じゃないです。
 第8回べあー杯の締めくくりとなるU*TAKA選手の選曲はスクラッチ付き二重トリルをはじめとする様々な難要素が詰まったBeyond Evolutionとなりました。両者正規での対決、非常に難しい譜面ながら序盤からU*TAKA選手がガンガン飛ばしていき、UCCHIE選手と大きく点差をつけることに成功。難所では全く点差は縮まらず、最後は4100をぶち抜いてU*TAKA選手の勝利となりました。UCCHIE選手も4000overと凄まじいスコア、過去最高レベルの戦いと言っても過言ではなかったと思います。

 結果は心技体 11-9 THE 戦闘民族となり、第8回べあー杯 Lv12限定チーム戦の優勝は心技体となりました。終わってみれば先鋒戦のWELLOW選手の2タテが決め手となるほど僅差の戦い、理解できない衝撃スコアの連続で現役プロ選手の底意地を感じました。THE 戦闘民族のみなさん、心技体の皆さん、そして今回出場した選手のみなさん、最高の試合をありがとうございました!

エキシビションマッチ

選曲
TEMIKO:Verflucht(L)
U*PAFE:聖人の塔
UCCHIE:ハイテックトキオ(L)
U*TAKA:冥
試合結果
1st:UCCHIE
2nd:U*TAKA
3rd:TEMIKO, U*PAFE

 べあー杯はもちろんここで終わるような大会ではございません課題曲にLEGGENDARIAを含めたONE MORE EXTRA STAGEが待ち構えていました。決勝トーナメント進出4チームの代表者による最高峰の戦い、まだまだ目を離すわけにはいきません。いなてみパンダからはTEMIKO選手、THK98からはU*PAFE選手、心技体からはUCCHIE選手、THE 戦闘民族からはU*TAKA選手が出場となりました。
 TEMIKO選手の選択は得意の高密度の二重・三重乱打が絶え間なく降り注ぐVerflucht(L)。全員RANDOMを選択しましたが、配置はあまりうれしくないものに。しかし開幕からUCCHIE選手とU*TAKA選手が驚異的なペースで点数を伸ばし頭一つ抜ける展開に。しかしスクラッチ地帯を超えてUCCHIE選手がわずかに前に出ると、最後はなんとU*TAKA選手と1点差で1位となりました。しかもMAX-111でフルコンボとオーバーキルにもほどがあります。
 U*PAFE選手は武器曲として使ってきた低速地帯・二重トリル・高速地帯の切り替えが難しい聖人の塔を選びました。U*TAKA選手のみRANDOMで他3名はR-RANを選択、開幕低速で行くことを選択したU*PAFE選手とU*TAKA選手が抜け出しましたが、すぐにUCCHIE選手が追いつき上位争いに参戦。しかしU*TAKA選手は最後まで精度を保ってMAX-58で1位となりました。2位は中盤から着実にポイントを積み重ねたUCCHIE選手がU*PAFE選手と20点差でつけており、今回もこの2人が上位を占める展開となりました。
 UCCHIE選手はBPLS3 FINALで幻となったスクラッチ・MSS複合の乱打が難しいハイテックトキオ(L)を選択。全員正規を選択、全員ほぼ横一線となりましたがMSS地帯でUCCHIE選手とU*TAKA選手が頭一つ抜けると、2回目のMSS地帯でさらにUCCHIE選手が大幅加点。全員3200点を超えるハイレベルな戦いですが、U*TAKA選手はMAX-55、UCCHIE選手は自己ベスト-5点となるMAX-35を出しており次元が違うスコアになっていました(というかTEMIKO選手とU*PAFE選手は初プレーでした)。
 U*TAKA選手は大会の締めにふさわしいIIDXのボス曲である冥を選択。肝心の譜面はそこまで悪くないものになりましたが、やはり自選のU*TAKA選手が一歩抜ける展開となりました。こうなると2着争いに注目が行きましたが、UCCHIE選手とU*PAFE選手の激しい争いになりましたが、なんと加速地帯明けでU*TAKA選手含む3人で1位争いの展開になりました。3人が3700点を超える激しい争いの結末は、3773点を出したUCCHIE選手が1位でフィニッシュ、2位は13点差でU*TAKA選手となりました。U*PAFE選手はあわや2位まで迫ったのですが、U*TAKA選手が自選の意地を見せる形となりました。
 結果は現役プロ2名がポイントを独占、5ptとったU*TAKA選手が2位、7ptとったUCCHIE選手がトップでエキシビションを制しました。来シーズン以降のこの2人の活躍はもちろん、大きなインパクトを残したTEMIKO選手とU*PAFE選手にも目が離せませんね。

最後に

 あまりにも熱い戦いの数々、そして各選手全力のプレーによる信じられないスコアの数々に驚かされるばかりでした。こんな試合を見せられては、今すぐ音ゲーをやりたいと思ってしまうのではないでしょうか。毎回言っていますが、べあー杯は本当にモチベーションの刺激になる大会です。
 長くなりましたが、以上で第8回 べあー杯DAY2 Lv12限定チーム戦の感想は終わります。ここまで読んでいただきありがとうございました。

がんばります