見出し画像

【感想】BPL Season4 -IIDX- Regular Stage 第9試合・第10試合 振り返り

 こんにちは、T2-Kです。Beatmania IIDXには「これを出したら上手いのラインを超えている」という目安のスコアがありますが、それを平然と軽く飛び越すプロの人たちは本当に何者なのでしょうか。

展開予想

BPLS4 公式サイト

BPLS4 Regular Stage 第9試合・第10試合

第9試合
SILK HAT vs レジャーランド

 高いパフォーマンスを見せながらもここまで2敗と苦しむシルクハット、そんな中当たるのは強敵相手に全く怯まないレジャーランドと厳しい相手となりました。とはいえどこと当たっても優しい試合では終わらない強敵揃い、ここでシルクハットが勢いを取り戻せるのか、それともレジャーランドがさらに勢いを加速させるのでしょうか。

1st match -SCRATCH-
VELVET VS DON*

VELVET
予想 bass 2 bass
結果 灼熱Beach Side Bunny (Masayoshi Iimori Remix)
DON*
予想 NO LIMIT -オレ達に限界は無い-
結果 Feedback
試合結果
DON* WIN!!

 ジャンルはSCRATCHとなると、シルクハットからは当然VELVET選手の登場となりました。対するレジャランはエースDON*選手を投入。今期好調のVELVET選手に、DON*選手がSCRATCHでどのようなアプローチを見せるか注目です。
 VELVET選手は十八番である規則スクラッチの理解度と交互押しを綺麗に叩くスキルが求められる灼熱Beach Side Bunny (Masayoshi Iimori Remix)を選択。両者R-RANでの対決、両者高精度で進行しますが、なぜかDON*選手が前半の長いBSSまでにGREAT4個というよくわからない精度を発揮。その後も大きく崩すことなく走り切り、MAX-24でカウンターとなりました。VELVET選手は自己ベスト-9点とかなり安定して高いスコアだったはずですが…中速の神はスクラッチも強かったです。
 そんなDON*選手はBPM140で降る微妙なズレ押しと変則リズムのスクラッチが精度を取りにくいFeedbackを選んできました。開幕から難配置が飛んでくるこの曲、いきなりDON*選手が10点ほどリードを確保すると、その後も差を詰められることなくどんどん突き放して勝利となりました。VELVET選手も後半で精度を持ち直したのですが、序盤の差が悔やまれる結果となり、レジャランが4pt先行することになりました。

2nd match -TREND-
LICHT VS G*

LICHT
予想 Shapeshifter
結果 電子になりたい
G*
予想 夏風邪デスコ
結果 Tripping Jumping
試合結果
DRAW

 総合力が試されるTREND、シルクハットからはLICHT選手、レジャランからはG*選手全ジャンルに隙の無い器用さを持つ選手同士の対決となりました。お互い何をするか全く読めないこの一戦、面白い戦いになりそうです。
 LICHT選手は変則的なフレーズに沿ったBSSや跳ねた配置のテクニカルな乱打を叩かせる電子になりたいを選択。両者R-RANでのプレー、理解度が求められる譜面ゆえかテクニカルなリズムパートでLICHT選手がほとんど失点しないとんでもない精度を発揮。まるでハネリズムなどなかったかのようなあまりの精度で叩き出したスコアはMAX-14と凄まじいものでした。G*選手もかなりいいスコアだったはずなのですが、それでも20点近く離れてしまうのはわかりません…
 G*選手は意外にも曲を通して何度も降ってくるスクラッチ複合の処理が厄介なTripping Jumpingを選んできました。LICHT選手はR-RAN、G*選手は正規を選択。立ち上がりはLICHT選手が少し優位でしたが、長いスクラッチですぐG*選手が追いつくと横並びの大接戦に。そんな中、中盤のフレーズで少しG*選手が前に出ると、後半で一気に点差を離して18点差で勝利。序盤の差をしっかり取り返す貫録のプレー、見事でした。

Final match -SOF-LAN-
SEIRYU VS DINASO

SEIRYU
予想 SABER WING
結果 SABER WING
DINASO
予想 Ah Hah Yeah
結果 D
試合結果
DRAW

 レジャラン優位で迎えたFinal Match、SOF-LANという癖の強い分野で登場するのはSEIRYU選手DINASO選手伝統の竜対決になりました。過去の戦績はDINASO選手が優位ですが、今回はどうなるでしょうか。
 SEIRYU選手は得意のガチ押し譜面であるBPM222の8分同時押しに疑似停止・加速・減速が入り乱れるSABER WINGを選択。お互い1PですがSEIRYU選手は正規、DINASO選手はMIRRORと分かれました。勝負は1回目の疑似停止でSEIRYU選手が少しリードを取りましたが、減速地帯でSEIRYU選手が少し落としたことで差が一気に縮まり横並びに。勝負は最後まで分かりませんでしたが、最後の16分階段でSEIRYU選手が逃げ切りに成功。DINASO選手の崩れなさは驚きでしたが、SEIRYU選手の最後の階段の光り方には意地の強さを感じました。
 DINASO選手は急加速・減速に加えて終盤の軸押しが非常にハマりやすいDを選んできました。今回はお互い正規での対決、序盤の加速でいきなりDINASO選手が差を付けましたが、その後もトリルや乱打でしっかりリードをキープ。最後の軸押しも崩れず走り切りMAX-37で勝利となりました。2589点はしれっと出してはいけないスコアですが…

 結果は7-11レジャーランドの勝利となりました。1st matchのDON*選手の2タテが響いた結果ではありますが、G*選手、DINASO選手が道中ヒヤリとする展開を乗り切って自選をしっかり取ったのが大きかったと思います。そして苦しくなったのは3敗してしまったシルクハット、残り3試合で1つも落とせなくなってしまいましたが、まだまだBPLはどうなるかわかりません。今後の戦いもまだまだ目が離せませんね。

第10試合
APINA VRAMeS vs ROUND1

伝統の青赤対決1勝1分と今季も安心の強さを見せるアピナに対し、ラウンドワンは1勝1敗と例年と比べ少し苦しい立ち上がりに。過去2度も決勝で争ったこの対決の行方は一体どうなるでしょうか。

1st match -SOF-LAN-
NAGACH VS 1-PIN

NAGACH
予想 fun
結果 fun
1-PIN
予想 op.31 叙情
結果 fun⇒KONAMIによる抽選⇒GRADIUS -FULL SPEED-
試合結果
DRAW

 いきなりSOF-LANとキワモノジャンル、登場するのはトリッキー譜面を得意とするNAGACH選手弱点無しの1-PIN選手。ストラテジータイムでいきなり大騒ぎするほどのトンデモ選曲、果たしてどうなったのでしょうか…
 選ばれたのは両者とも速度変化のタイミングとトリルが厄介なfunでした。今シーズンのルールは両者とも同じ曲だった場合、KONAMIによる抽選(≒ストラテジーのような扱い)になり、代わりに選ばれたのは何度も変わるBPMの切り替えタイミングを着実に決める必要があるGRADIUS -FULL SPEED-。これはいきなり大荒れの予感です…
 両者が選んだfunですが、自選にする=自信があるというほかになりません。NAGACH選手はRANDOM、1-PIN選手はMIRRORと異なるオプションですが、序盤はNAGACH選手が高精度でリードをしてきました。ただすぐに1-PIN選手が追いつきましたが…ここで痛恨のギアチェンミス。1-PIN選手はすぐにリカバーしたものの、ここでついてしまった差は取り返すことができずNAGACH選手の勝利となりました。1-PIN選手、そしてラウンドワンとしてはこのプレーが次のパフォーマンスに響かないか心配なところです。その一方でNAGACH選手はノリノリの状態で、盤石の体制といったところでしょうか。
 2曲目となったGRADIUS -FULL SPEED-は序盤から横並びとなりましたが、1回目の加速で1-PIN選手が大幅リード。NAGACH選手は痛恨のギアチェンミスで苦しい展開になりましたが、それを加味しても1-PIN選手が自己ベスト-6点を叩き出して快勝となり、大荒れの1st matchは引き分けで終わりました。

2nd match -CHORD-
CHP*1E VS CYBERX

CHP*1E
予想 LADS
結果 おおきなこえで
CYBERX
予想 めでてえ
結果 SHION
試合結果
CHP*1E WIN!!

 2nd matchは精度勝負に大きな自信を持つ選手同士の対決です。BPLS3でも対決があったこの対戦カードですが、その時はジャンルがSCRATCHで結果は引き分け、今回はフィールドが変わってCHORDですが、決着はつくでしょうか。
 CHP*1E選手は終始ズレた鍵盤が降ってきて精度が取りづらいおおきなこえでを選択。両者MIRRORでの対決、CHP*1E選手が得意なズレ系譜面ながらCYBERX選手も高い精度でほとんど横並びという息が詰まる展開に。ただ後半にかけて少しずつCHP*1E選手が点差を伸ばしていき、MAX-18で勝利となりました。ズレにトリルとかなり光らせるのが難しい譜面ながら全く崩れないCHP*1E選手の精度はもちろん、自己ベスト-4点というCYBERX選手のパフォーマンスにも驚かされました。
 CYBERX選手はBPM179で高速の16分乱打を叩かせ、終盤にある12分地帯の切り替えが難しいSHIONを選択。CYBERX選手らしく精度勝負に持ち込みましたが、やはりお互い点差が微動だにせず。難所の中盤も全く点差が変わらず最後まで突入しましたが、最後の最後でCHP*1E選手が4点捲って大逆転。息が詰まるような大接戦の行く末はCHP*1E選手の2タテという結果になりました。それにしてもMAX-7とMAX-11の対決て…視聴者の心臓はご無事ですか?

Final match -PEAK-
UCCHIE VS LEO

UCCHIE
予想 蛇神
結果 Nasty Techniques
LEO
予想 Broadbanded
結果 Angelic Jelly
試合結果
UCCHIE WIN!!

 BPLデビューイヤーのLEO選手ですが、ここにきてFinal matchの大役を担うことになりました。ただよりにもよって相手はアピナの絶対的エースUCCHIE選手。これ以上ない強敵相手にLEO選手がどこまで底力を発揮するのか注目です。
 UCCHIE選手は中速の乱打の中に突如降ってくる中盤の高密度が勝負の分かれ目となるNasty Techniquesを選択。LEO選手も得意としているBPM150の曲ですが、開幕の厳しい配置は一切お構いなしでUCCHIE選手が光らせていき、440ノーツ付近までGREATなしという意味の分からない精度を発揮してきました。当然中盤の乱打もほぼミスなし、リードを詰めさせる隙など全く与えずMAX-15で勝利となりました。LEO選手も自己ベスト+4点とかなりいいパフォーマンスなのですが、こんなの出されたらもう完敗だと思います。
 LEO選手はBPM200で降ってくる終盤のトリルラッシュが非常に落としやすいAngelic Jellyを選んできました。お互いMIRRORでの対決、UCCHIE選手は昨シーズンにTATSU選手にやられた嫌な思い出のある曲ではありますが、対策バッチリで大崩れすることなく高精度で大幅リード。最後のトリルで差が縮まりましたが、結果はなんとか8点差で逃げ切りに成功となりました。LEO選手も事故率の高い譜面ながら終始安定したプレーでしたが、UCCHIE選手がエースのプライドを見せる結果となりました。

 結果は16-2でアピナの勝利となりました。ラウンドワンは全体的に安定して高いパフォーマンスを発揮したのですが、とにかくアピナのスコア水準が高すぎました。自己ベスト=全国トップからの乖離の少なさはどのチームにとっても絶望を感じさせる強さだったと思います。

 次回は8/28(水) 21時〜、次週で各チーム3試合目を終えることになり、いよいよ折り返しとなっていきます。そしてBPLS4 DDRの告知も…?どんどん熱くなっていくBPLに今後も注目です。

がんばります