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【感想】BPL 各チーム振り返り【SUPER NOVA Tohoku編】

 6月からスタートし、長いようで短かったBEMANI PRO LEAGUEもいよいよファイナルとなりました。その前に、素人目線ながら各チームの総評と感想をここに述べさせていただきたいと思います。

東北に煌めく超新星
SUPER NOVA Tohoku

1srStage 6位通過 勝ち点2[0勝2分3敗]17pt
2ndStage 1位通過 勝ち点12 [4勝0分1敗]36pt
トータル 勝ち点14 [4勝2分4敗]51pt

チームへのコメント

 前評判ではオールラウンダー揃いでバランスがかなり良いと言われていたこのチームのメンバー構成は以下の通りです。

①12分主体のストライカー系譜面を中心に鍵盤ガチ押し曲は誰よりも得意インテリ超速プレーヤーWELLOW
②努力と計算を緻密に重ねた、柔らかな表情の奥底に秘めた闘志を前面に押し出す宮城の闘将KEEL
③新進気鋭のホープ、圧倒的な成長速度と研究を重ねたスクラッチ・ソフランの実力が光るトリックスターCORIVE
④普段のブレない実力はもちろん、本番でも強敵相手にも物怖じせず爆発を起こす仕事人FRIP

 WELLOWさんはどちらかと言えば鍵盤特化型、そしてCORIVEさんは強烈なクセ譜面偏向型のため、KEELさんとFRIPさんが自選を決めてWELLOWさんとCORIVEがいかに相手の武器を喰い、隙をつくかがポイントになるだろうと思い観ていました。
 1stStageでの惨敗、初の完封負けをしてしまった時はこのチームに希望はないのかと思うほどでした。これほどのプレーヤーが揃いながら圧殺されていく姿は見ていられないと思うほどでした。
 ただ、これはスーパーノバ反逆のために仕組まれたストーリーに過ぎないということを、2ndStageで見せつけられました。1stStageであえてやられ役となりエースWELLOWを温存し、2ndStageでの他のチームの計画を狂わせたところで全力勝負を挑む頭脳プレーには驚きを隠せませんでした。その結果数々の逆転劇を作り上げ、1stStageのどん底からの生還を遂げた姿に感動した視聴者も多いのではないでしょうか。
 もちろん、プレーだけでなく各選手のキャラクター性にも魅力があります。また、トマホークを掲げる姿は並み居る強豪に対して「直接どうにかする」ことを予告しているようで、プレーとのギャップもあってすごく面白いと思いました。また、裏方としてスーパーノバを支えたkome監督も超実力者としての一面がアドバイザーアリーナから見えたので、個性の強さでも非常に光るチームだったと思います。
 このBPLのストーリーにおいて最も主人公らしい活躍をしたスーパーノバ、今後もきっと素敵な逆転のシナリオを描き続けてくれるでしょう!

各選手への寸評

ここからはチームの各選手へコメントをしたいと思います。

高速ストライカー
WELLOW

試合出場回数 10回 
(次鋒1 中堅1 副将1 大将7 2勝5分3敗)
プレー曲数 20曲(9勝11敗 ストラテジー 使用1 被使用1)
獲得pt 25pt

 言わずと知れた暴力的速さのレーンスピード(緑数字は209!?)でお馴染み、知性と筋力を兼ね備えた次世代型ガチ押しプレーヤーです。VANESSA(L)3500点オーバーをはじめとした12分リズムキープ系はもちろん、並の中速曲を軒並みS乱で薙ぎ倒すその姿はまさにストライカーの名に恥じないパワーを感じさせます。
 試合結果は2巡目のPEACE、KUREIに対して引き分け、MIKAMO、U*TAKAといった超人プレーヤーに2タテを取られるなど厳しいところもありましたが、ジャンルに恵まれていれば結果は変わったかもしれません(実際大将戦では得意ではないチャージ3回、スクラッチ2回とジャンルに偏りがありました)。
 BPL ZEROの時から顔元カメラに定評があり、今回も様々な表情を見せてくれたWELLOWさんですが、今後はエンタテイナーとしてもプレーヤーとしてもさらに加速していくと思います。KACも含め、活躍に注目していきたいですね!

鉄壁のオールラウンダー
KEEL

試合出場回数 10回 
(先鋒3 中堅6 大将1 1勝1分8敗)
プレー曲数 20曲
(3勝17敗 ストラテジー 使用3 被使用0)
獲得pt 5pt

 SUPER NOVA Tohokuの名の通り、東北地方代表として2巡目指名を受けたKEELさんですが、結果は非常に不本意なものに終わったと思います。自己ベストは2巡目に恥じない高スコアを多々持っているのですが、本番力で劣る面を突かれてしまいました。DP皆伝を所持するほど片手力や指の独立性に自信を持っていながらチャージ曲で満足いく結果にならなかったのも厳しかったと思います。オールラウンダー故に絶対的な武器を持っていなかったことが厳しかったのではないでしょうか。
 ですが、東北代表としてプロ選手になったことや、スイーツ好き、トマホークを持つ姿(何故か笑顔で色々な選手を襲撃するイラストが多い...)がフィーチャーされ、スーパーノバの人気を支えたのは事実です。これからもKEELさん自身が東北に煌めく超新星となって輝き続けてくれることを期待します。

急成長のホープ
CORIVE

試合出場回数 13回 
(先鋒3 次鋒1 中堅1 副将1 大将4 4勝6分3敗)
プレー曲数 26曲
(14勝12敗 ストラテジー 使用3 被使用1)
獲得pt 24pt

 BPLにおいては尖った武器を持つプレーヤーが有利だという印象を作り上げた選手でしょう。スクラッチ・ソフラン専門プレーヤー(13試合中10試合がこの2ジャンル!?)として徹底的に己の武器を磨き上げ、どんな相手にも容赦なく強烈な一撃を喰らわせる姿は次世代のエースプレーヤーとして輝く素質を遺憾なく発揮していたと思います。もちろん、鍵盤スキルもプロとして十二分に高いので、本当にこの先猛威を振るう人物の1人となると思います。
 彼を語る上で欠かせないのはやはり2ndStage第4試合、大将戦ソフランでDOLCE.と繰り広げた伝説の名勝負でしょう。ソフランという長きにわたりDOLCE.の絶対領域として敵を寄せ付けなかったジャンルでの勝利はBeatmania IIDXが新しい時代に入ったことを告げる一戦でした。それほどまでに偉大な相手に偉大な記録を作り上げたといえます。
 また、YouTubeの方でも数々のソフラン大道芸の解説や裏話を公開しておりBPLの盛り上げ役としても十二分に活躍しているので、今後もIIDX界を支える名選手として名を轟かせてくれると思います。

隙の無い万能戦士
FRIP

試合出場回数 7回 
(先鋒6 中堅1 2勝3分2敗)
プレー曲数 14曲
(7勝7敗 ストラテジー 使用0 被使用1)
獲得pt 9pt

 スーパーノバの勝利街道ををしっかりと支えたSUPER STAR -FRIP-さんです。2タテを飾ったのがRKS-32さん、HALさんと、シルクハットキラーでもありますね(同じホーム故かもしれませんが)。KENTANさん以外からは確実に点数を取っており、全体的に手堅く勝負を決めています。負けた試合もあと一歩なところもあり、肩書き通りの隙のなさを感じさせてくれたのではないでしょうか。
 1stStage第15試合で見せたサングラス姿のインパクトに引っ張られましたが、かなりお茶目で明るいキャラはスーパーノバのムードメーカーとしても働いていたのではないでしょうか。
 試合数こそ少なかったですが、堅実に勝利を重ねチームに貢献してきたFRIPさん、今後もまだまだIIDX界で活躍していくと思います。

チームへの総評

 数々の名勝負と、選手の表情の豊かさに惹かれたファンも非常に多いのではないでしょうか。ドン底を味わいながら緻密な計算で掴んだ逆転劇、BPLのドキュメントドラマがあれば間違いなく主人公と言える活躍でしょう。
 ただ、BPLでは他になかった戦略型チーム故にターゲットにされる部分も大きかったと思います。セミファイナルでの包囲網には智略よりも力の時代なのかと思わされるところがありました。
 ただ、初回からこれほどの戦略を取るチームがいること自体が今後のBPLのやり方の可能性を広げることにつながるのではないでしょうか。この先どのような形でBPLがあるのかわかりませんが、スーパーノバのやり方をなぞるチームは間違いなく出てくるでしょう。本番力の高いチームが同様の戦略を取れば、優勝する可能性はかなり高いと思います。
 今回は勝ちきれないところが多かったですが、一発勝負での強さを見せつければ本当に逆転優勝も夢ではなかったと思います。来期以降も智略を見せつけて欲しいです。

最後に

 ドラマチックな場面を作り上げ、BPLをeSportsからドキュメンタリーへと押し上げたチームともあり、人気も注目度も急上昇していったのが凄いと思いました。また、チームメンバーそれぞれのキャラクターの強さ(特に明るさ)にもスポットライトが当てられ、ファンアートもかなり多かったのではないでしょうか。それだけ多くの人が支えたい、応援したいと思わせる活躍をしたことは間違いなくどのチームよりも誇れることだと思います。
 全員がバラバラの地域に住んでいることもあり集まるのが難しいと思いますが、いつか必ずファンイベントをやって欲しいです!煌めけ超新星!!

がんばります