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信越五岳100マイル・・・あと一歩

昨年のメインレース、信越五岳100マイルへ参戦した記録になります。
大分時間が経ってしまいましたが、今年の覚悟を示すためにもここで色々と記憶の整理を。色々な葛藤や、反省があり、来年ちゃんと完走して改めて読み返したいと思います。

結果はあと少しの所で金のバックルに手が届かず、来年への宿題となった悔しいレースでした。記録上はTOV(タイムオーバー)。100マイルは走り切ったんですけど、12分だけ足りませんでした。33時間分の12分、たったの0.6%ですが、されど0.6%・・・・

実は信越2か月前のレース、ONTAKE100完走直後に例のコロナに罹患。ここでか・・・・という思いはありましたが、後遺症もあり走れただけでも良かったのかもしれません。

しんどかった隔離期間が終って、信越への焦りもあったため軽く走りに行ったりしてたんですが、同もだるさが抜けない、心拍が上がる。匂いや味に変化はなかったですが、兎も角身体がだるくて普通じゃない状態が8月後半まで続きました。

不安一杯での出走。レース自体は3年ぶりということもあり、凄く盛り上がっていたので何とか気持ちは前向きにスタート。

スタート前のワクワクとドキドキの風景
花火‼️

19kmのバンフ・33kmの赤池までは心拍高いな~と思いつつも身体は軽く、調子は悪くなかったと思います。球磨川の時同様に52kmのアパまでノーダメージで行くつもりでした。が、想定以上に蒸し暑く、どんどん消耗していくのを感じていました。

アパまでのキツい登りをサクサク乗り越え、いよいよ降り。ここで一挙にダメージが噴出し、初めての胃のトラブルに見舞われました。胃腸は強い方という過信があり、補給はジェルとAndoを中心にしていたんですが、明らかにこれは痛恨の作戦ミス。
関川からの登り返しでは、ジェル・食料・スポドリ、全てダメ。何も食べられず、吐き気で朦朧としてふらふら、DNFが何度なく頭をよぎりました。

台風がもたらす南風の影響でとにかく暑かった

ボロボロの状態で69km青少年エイドに到着、ガシンサンをのみ少し休憩。サポートの方に梨をもらうことができ、お粥を少したべれたので、それだけ入れて取りあえず前へ、とトボトボ出発。
食べるのが怖くなり、88km池の平エイドまでは補給はほぼ水のみで行動したので当たり前ですが、ハンガーノック気味になります。
しかもスキー場の厳しい登りと下り、日差しが強くて暑さもきつく、次第に熱中症の症状も出始めてしまいます。絶対絶命でした。
下りのゲレンデで放心状態で座り込んだ時間もありましたが、足掻いた結果、光明が見えてきます。

不思議なもので、足が動くようになると気持ちがDNFかも、から完走したいに切り替わりました。
フルーツや固形物は喉を通るのであれやこれやと足掻き、110Kmに出ていたチームメートと一緒になったりして、池の平から101kmの黒姫、次の112km笹ヶ峰までは、それなりに走ることができました。

例のつり橋

ただ、回復にかなり時間を使ってしまったので、その後はほぼ関門ファイターになってしまいました。黒姫、笹ヶ峰、戸隠ともに関門20~30分前入りが続き、戸隠に向けてはまた脚も悪くなったり良くなったりの繰り返し‥
諦めなかったのは、サポートで常に背中を押してくれた仲間がいたからだと思います。

短い時間でお腹に少しでもと固形物をいれた

最後のサポートエイド141km地点、戸隠も無事通過し、ラスボス瑪瑙山を無我夢中で登って、最後の飯綱林道エイドに到着したのは1:15。ここでは諦めた人も多かったのか、極端に人が少なくなります。
それでもここまで来たら「走るしかないっしょ」と気持ちだけで一縷の望みにかけ、突っ込みました。フラフラになりつつ、遅いけど脚を前に、前に・・・ 

現実は残酷で、残り2.5Kの所で関門まであと15分。到着できないと悟った時から気持ちが切れ、ついに走れなくなります。最後は脚を引きずりながら、ゴールテープのないゴールゲートへ、という顛末でした。

テープもアナウンスも何もない祭りの後のゴールゲート
 出し切った。立てなかった。

それでも意地で回収されずゴールゲートをくぐれたので、自分の中には何かが残った気がします。

サポート含め、レースに一緒に参戦していたちゃんぷ錬の仲間の皆さん、沢山パワーをもらいました。「諦めの悪い男」という称号は弱い自分の心の支えでもあります。改めて感謝しかありません。

・制限時間が厳しいレースで走り切ること
・ペーサーを付けずに一人で完走すること

これをクリアして一人前のマイラーになれる、と思っての挑戦でした。
簡単ではないですね。でも、だからやりがいがある。
次のチャレンジに向けて、嫌いな峠走やマラソンに取り組んで走力を上げ、体幹を鍛え、地道にコツコツと力をつけていこうと思います。

今度こそバックルゲットするぞー!

ずっとこのぐらいの笑顔で次は走りたい

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