コリアンダーとパクチーと香菜とキンザ
帝政ロシアの崩壊とともにアメリカに渡った文筆家が、故郷の料理を恋しく思うあまり認めた(したた-めた)エッセイを読んでいた(注1)。日本人からしたら、革命も共産国家もロシア料理も遠い異国のものである。
その本の中に、「キンザの葉」というスパイスが出てくる。『キンザ』でGoogle画像検索をかけても上手く引っかからない。翻訳された文章とはいえ、Googleにでてこないスパイスが本の中の言葉にあるのだ。私のロシアに対するイメージが、より一層ミステリアスなものになった(注2)。