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【制作ノート】モノタイプの方法

こんにちは。
なつのよです。

このところ取り組んでいた、
モノタイプでの作品制作。

なかなかうまくいかなくて、
どうしよう、困ったな、……
と思っていたのですが、
ようやく、「これは!」という
ひとつの形を見つけたので、
忘れないために記事にして
残しておこうと思います。

おそらく、一般的な
「モノタイプ」「水彩モノタイプ」とは
やや異なる手順や技法かと思いますし、
まだ研究段階の部分もありますので、
参考までにご覧いただければと思います。


はじめに

水彩モノタイプの制作を始めようと考えたとき、
最初に困ったのは「プレス機がない」ことでした。
ごく小さなものでもかなり高価で、
プレス機を使っての制作は現実的ではありません。

そこで、自分の手やばれんなどを使って
刷る方法を考える必要がありました。

ただ、水を少なめに溶くと紙に写らず、
多めに溶くと色が広がってしまう、
紙を濡らしてもその乾き具合で
仕上がりに差ができてしまう、……
と、なかなかうまくいきません。

そこで試行錯誤を重ねて考えたのが、
以下の方法です。

用具

まずは、細かな方法について記す前に、
どんな用具を使うのかお示しします。

絵の具

透明水彩絵の具(ホルベイン)

水彩紙・細目・270g/㎡
ポストカードサイズ

でんぷんのり

アクリル板

その他

ばれん、マスキングテープ、筆

方法

次に、方法です。

モノタイプでは多くの場合、
アクリル板などの上へ
一度に絵の具を乗せるようなのですが、
ドライヤーで乾かすという過程を経ても
刷る段階で色が混ざりすぎてしまうことが
多々ありました。

どうやってそれを避けようか……、
と考えていたときに思い出したのが、
一般多色版画の技法です。

厳密にはモノタイプとは異なるのかとも思うのですが、
「版」を使う制作ということで、
以下のようにやってみることにしました。

1. アクリル板と水彩紙の端をテープで貼り合わせる

絵の具を乗せるアクリル板と
刷る紙は別々にしていたのですが、
(後述するように)刷りの作業が
複数回になるため、ずれがなくなるよう
見開きのような形で貼り合わせることにしました。

2. でんぷんのりと水を1:1の割合で混ぜる

3. 水彩絵の具と2.で作ったものを混ぜる

木版画の際、アクリルガッシュに
でんぷんのりを混ぜるとよいと知ったのが、
この方法を試したきっかけ。

1:1というのは「だいたいそのくらい」で、
実際には次のステップでの
アクリル板への乗り具合を見て
水を増やしたり、でんぷんのりを増やしたり
細かく調整しています。

4. アクリル板に描画する

このとき、一度にかいてしまうことはせず、
小さな範囲にとどめておきます。
そうすることで、
他の色と混ざりすぎることを防ぎます。

また、写し取る段階で
絵の具はある程度広がってしまうので
細い筆などを使って小さめ・細めに
かくようにしています。

5. 乾燥する前に水彩紙に写し取る

紙のほうから指や手、ばれんなどでこすり、
写し取ります。
アクリル板が見えるようにしてしまうと、
思いがけない仕上がりにならないので、
あえて避けています。

6. 1.〜5.を繰り返す

この間、アクリル板を洗う作業は必要ありません。
(絵の具が紙に写し取られることと、
絵の具にのりが入っていて粘り気があるので、
必要以上に広がることがないのかな?
という予想です)

まとめ

細かい調整は今後も必要ですが、
概ね以上のような方法で
モノタイプの作品を作っていくめどが立ちました。

来週から、定期的にnoteとInstagramに
作品を掲載していきたいと思います!

自由律俳句と合わせての発表です。

制作ノートや日記とあわせて、
ご覧いただければ幸いです。

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