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中学受験はどれだけおいしいのか?


『中学受験で入っちゃった方が楽だし大学受験に有利』

こんな言葉をたまに耳にするが、本当にそうなのだろうか?
中高一貫の私立中学に入るのはどれだけ価値があり、どれだけ大学受験に有利なことなのか、進学実績から比べてみようと思う。


進学実績から考える


私立中学の進学実績と公立高校の進学実績を比較し、近い進学実績を持つ公立高校を探してみたいと思う。それにより、私立中学に進学することは具体的に公立高校換算でどの程度の偏差値の高校に進学するのと同価値を持つのか、多少無理やり比べてみたいと思う。


こちらのサイトに首都圏の私立中学が偏差値順に乗っていたので、偏差値35〜65まで偏差値を10きざみで調べていこうと思う。

調べる方法だが、進学した全ての大学をカウントしていると途方もないので、国公立大学とGMARCHと早慶の合格者数を調べ、それと同等の進学実績を持っている都立高校を比べていこうと思う。


1 共立女子第二中学 偏差値35

・国立大学     4名
・GMARCH     18名
・早慶上理     0名

都立小川高校 偏差値48
・国立大学      2名
・GMARCH      15名
・早慶上理      6名


2 郁文館中学 偏差値45

・国立大学    12名
・GMARCH    49名 
・早慶上理    21名

都立成瀬高校 偏差値54
・国立大学    6名
・GMARCH    94名 
・早慶上理    15名


3 横浜雙葉中学校 偏差値55

・国立大学    40名
・GMARCH    178名 
・早慶上理    133名

都立駒場高校 偏差値67
・国立大学    49名
・GMARCH    284名 
・早慶上理    96名


4 浅野中学 偏差値65

・国立大学    137名
・GMARCH    187名 
・早慶上理    384名

都立西高校 偏差値71
・国立大学    113名
・GMARCH    160名 
・早慶上理    228名

このような結果となった。

探せばもっと合格者数の近い高校もあるかもしれないが、全ては見ていられないのでこの辺りの類似さで許してほしい。

また今回は国公立、GMARCH、早慶上理のみの進学実績を比較しているが、これらの大学群だけで進学実績を語ることは到底不可能だと十分理解している。しかし、一人で調べ尽くすのには限界があるので、この辺りで許してほしい。


結論


中学受験時の偏差値は、高校受験時の偏差値より10低く出ると言われるが、確かにその辺りが妥当な線だと思う。

つまり、『中学受験は今の偏差値に+10した公立高校への進学が一足先に確約される受験』と言い換えられるかも知れない。これは果たして、お得な受験なのだろうか?これについて、私の思うメリットデメリットを挙げてみる。

メリット


・ 親や先生の介入する余地が大きい

小学生はまだ親に言われるから、先生に怒られるから勉強するという子が多い時期である。そういった外的な要因で無理やり勉強させることが可能なのは、見方によってはメリットと言える。中学生になると親の言うことを聞く子はほとんどいなくなり、本人の内発的な部分が占める割合が多くなる。こうなると周りがコントロールできる余地が少なくなり、見方によってはデメリットとも言えそうである。

デメリット


・ お金がかかりすぎる

https://media.finasee.jp/articles/-/11277?page=2

こちらは老舗中学受験塾である日能研の塾代である。ざっくりトータルで230万ほどかかるようだ。(サピックスなどはもっと高額)

さらに当然だが、入学後も公立の中学とは比べ物にならないくらい学費が変わってくる。


https://hoken-kyokasho.com/provate-jhs-fee


これは1年間にかかる学費なので、高校卒業までの6年間と考えると500万くらい余分にかかってくる計算になる。塾代と合わせると公立中学に進学するよりもざっくり700万くらい多く出費が上乗せされそうである……………。



こういった数値、お金、実績、その子の特性をもとに一度考えてみてほしい。
本当に中学受験が必要なのか。







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