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わかれのことば

2018年9月6日、ひとりの女の子が死にました。

たくさん、災害が起こって
わたしはそのひとつひとつに心を痛めるという当たり前でかつ温かい感情を持ち合わせず生きて
死ななくていいひとが死ぬという中。
そうやって世界が入れ替わっていく度に
終わらない明日を思うのです。

彼女の選んだ道を、わたしはかつて歩みました。
少し行ったところに大きな穴があいていたので、落ちてみました。
とても静かで、あたたかくて、そこにいることに決めました。

あなたの前にこの穴があったとしても、きっと気付かず通りすぎたのでしょう。
それだけ、確実な未来として
向こう側を見たのでしょう。まっすぐに。

たくさんがあって、色を見据えて
あの作品から感情を読みとる、感度の高い脳を積んで
この世を当たり前にいきることが難しいこと、しっていました。
なにもできなかった、とありふれたことを言うより先に
聞こえる言葉は、終わりを告げて

愛美ちゃん。
わたしがあなたにあげたものは、わたしがあなたにもらったものです。
同じだけの神経をかよわせることができました。
ありがとうもごめんねも言いません。
ただできることなら、わたしが死んだその夜か、その次の日の夜に、手をつないで歩きましょう。
なにもいわなくてもいいから、わたしの横にいてください。

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