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文化人類学の思考法 世界思想社

私たちがものごとを「わかる」とは、いったいどんなことなのか。ひとつには、そのものごとや現象をことばによって名づけ、その論理の網の目のなかに位置づけることだ。たとえば、女性と男性、私的と公的、家庭的と社会的といった対立するカテゴリーで、私たちは世界に境界線を引いて、把握しようとしている。それはときに女性g家庭内の仕事に従事することを正当化する論理にもなってきた。文化人類学的に思考するとは、その名づけ/位置づけのプロセスをあらためて問いなおすことでもある。(pp.3-4)

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