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好きの因数分解 最果タヒ

どうして好きなのか、

と言われても、答えようがない。そこに答えなどなくて、答えなど必要なくて、私の前にそれが存在することを、ただ確かめ続けたい。「好き」という言葉はそのためにあって、それ以外何もない、その内側に何があるかなんて、知ろうとするたび爆発だけが起きる。風船が割れるみたいに真っ白になる。私はだけれど書いてみたい、真っ白なところではなくて、をぼ破裂する瞬間を言葉にしたい。ここにあるのは、好きを飛び越えた私そのもの、もしくは、私さえ飛び越えた、生きることであると信じているから。

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