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開かずの物置

今の家には約9年前に越してきた。
あまりにもドタバタな引越しだったので放ったらかしにしていたことがある。
裏庭側にある物置だ。
昔ここに住んでいた一家の置き土産的な物が入っていることは分かっているのだけど、どうも片付ける気にならなかった。それなのに、なんだか今日はとてもその物置の扉を開けてみたい気になった。

、、、開けてみたら、まあ思っていたほどではないが、ちと捨てるのに面倒な物ばかりなので業者に頼むことにした。
さて、見積もりはいかほどになるか。

ざっと確認したところ、ほとんどが新品だった物ばかり。
洗剤の買い置き、バケツ、ホットカーペット、電球、、、あとは用途が謎な鉄製の物やプラスチックの長い棒状の物など。
なぜ新品だったか分かったかというと、近所の大型ホームセンターの袋に入ったままで、その袋もほとんどシワが寄ってなかったから。
ただ土埃だけは凄かった。

どうして新品の物を置いていってしまったんだろう。
掃除用具なんかは何処でも使えるだろうに。
かつて同じ場所で生活した人たちに想いを馳せる。
きっと何かワケがあったんだろう。
それとも単に、わたしたちの引越しと同じようにドタバタしていて忘れてしまっただけかもしれない。
とにかく、わたしには分からないことだ。


業者の見積もり連絡の電話を待っている。

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