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はじめまして、幾田りら【SKETCH】

7月6日、Zepp Namba。幾田りら 1st ワンマンツアー 『SKETCH』の2公演目となる大阪公演。少し時間が経ちましたが、あの感動を文字にしておきたいと思い久しぶりにnoteを開きました。まとまりのない深夜テンションの文章になる気が書く前からしております。あ、あとライブレポというより個人的感想みたいな感じになってます。

セットリストは次の通り。

スパークル
サークル
おもかげ
吉祥寺
Midnight Talk
レンズ
蒲公英
宝石
ロマンスの約束
ヒカリ
Free Free Free
JUMP
Answer
P.S.(Enc)

では、以下本文となります。

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ステージにはひし形の小さなパネルが集まり、葉の茂った太い木が作られている。バンドメンバーに続き、彼女はステージに立つ。

煌めいて
消えてった
ひとひらの恋の結末は

薄暗い照明。大きく息を吸って、そして歌い出す。ゆっくりと、「きらめいて」の5文字。その歌声に僕の心は一瞬で奪われる。
この時の僕を一言で表せば、「唖然としていた」だろうか。はじめて直接聴く幾田りらの歌声。美しく、力強い。「これが、私、幾田りらの歌声だ」とでも訴えるかのように自信たっぷりな彼女。そんな「きらめいて」の5文字が、僕の心に刺さった。

1曲目が終わり、見えていたシルエットに、はっきりと照明があたる。5m先にいたのは、紛れもなく『歌手・幾田りら』だった。
夜の姿は何度か見たことがある。けど今見てる彼女は別人で、はじめて見る姿だった。おろした髪、白を基調とした衣装に身をまとった姿は、遊び心のない純粋な心を持った歌手だった。有名になる前の(僕にとって映像でしか見たことのない)幾田りらを彷彿とさせた。

幾田りらの空間

「みなさん、ぜひ立ち上がってください」。そこから会場は幾田りらのものになった。2曲目は曲の前にサビの手拍子を練習した『サークル』。(1拍目が遅れるためにセンスのない僕には少し難しかったが、)彼女の歌声に全員で手拍子を添える。

3曲目は『おもかげ』。半年前の紅白でこの曲を披露したが、今日はmiletさんもAimerさんもVaundyさんもいない。だが、歌い出しから違和感を感じなかった。彼女は彼女自身の歌にしていた。はじめて聴く幾田りらの『おもかげ』だった。

『吉祥寺』。先月、井の頭公園にはじめて行った僕にとって、待ち遠しかった1曲。彼女の歌声が、あの場所の雰囲気を思い出させる。賑やかな通りを抜けた先のあの公園には、都会の焦燥を忘れさせる心地よい風が吹いていた。幾田りらにぴったりの場所だ。そよ風のような歌声に、会場は包まれた。

ふわふわとした感じが漂う『Midnight Talk』、想いのこめられた美しい『レンズ』、バチバチに決まったライティングの中で奏でる『蒲公英』と続き、ライブは中盤へ。

原点

ここでバンドメンバーはステージを去る。同時にスタッフさんが持ってきたのは1本のギター。そして、幾田りらの弾き語りが始まる。柔らかな音色で演奏し始めたのは『宝石』。

はじめて直接聴いた幾田りらの弾き語り。思い出ベンチから始まった彼女の原点だ。僕は今まで、彼女の歌う姿しか見てこなかった。だが目の前にいる彼女は自分で音を奏で、自分で声をのせている。名が世に知れ渡る前の彼女の姿は僕は知らないが、これが彼女が貫いてきた彼女の音楽なんだろうなぁと少し感じた。

バンドメンバーも戻って、次は『ロマンスの約束』。曲の前に「高校生のときに作った」というMCがあったが、高校生でこれを作れるのは、才能と数えきれない努力があったんだろうなと思わせる生演奏だった。

「友人に向けて書いた曲」というMCに続いて、『ヒカリ』。インライだったか、ラジオだったか、友人とのエピーソードをどこかで話してたのを思い出す。幼い頃から時は流れ、2人は別の場所で活躍している。成長した*彼女の歌声からは、当時の想いが伝わってくるような気がした。
(*ここでいう「成長した」は、僕がずっと幾田りらを応援してきたから成長したって感じてる訳じゃなくて、友人とすごした日々から時が経ち客観的に見て「成長した」という意味です。)

会場の盛り上がりは最高潮

いよいよ終盤、『Free Free Free』。流れた瞬間、「スカパラさんいないけど管楽器どうするの?」って思ったが、そんな不安を払拭させるバンドメンバーの演奏だった。これも『おもかげ』と同様、彼女は幾田りらの曲にしていた。会場は盛り上がりを見せる。

その熱気のまま『JUMP』。W杯の日本代表の快進撃には、サッカーに疎い僕でも盛り上がったのを思いだす。マスクを取り会場の全員で歌うコーラス部分には、ここにいる人全員の一体感があった。一言でこの瞬間の心情を表せば、「楽しかった」。

最後は『Answer』。アルバム『SKETCH』の最初を飾る曲だ。個人的な意見としては、この曲が彼女の透明で迫力のある声を最も引き出してると前々から思っている。それは生の歌声を聴いても変わらなかった。
もうすぐ今日のライブは終わる。次、彼女の歌声を生で聴くのはいつだろうと思うと少し寂しくなる。無数のゴールラインを超えてきた彼女は、この曲の最後まで美しかった。

アンコールは『P.S.』。このライブの数時間後に配信されましたが、ライブで聴いて「劇場ではじめて聴きたい」と感じたので、配信後は聴いてません…ということで感想はお預けにします。

最後に記念写真。そしてバンドメンバーとともに最後の挨拶。

ありがとうございました。

彼女の生の声が会場に響く。彼女を知って3年、はじめて聞く、マイクを通さない幾田りらの声。驚きを感じつつも、マイクなしの声を聞いたこの瞬間が、今日1番幾田りらに出会ったことを実感した瞬間だった。


さいごに

今まで、彼女の夜の姿は何度か見てきた。だが、今日出会った彼女は別人だった。いや、なんというか、物理的には同じだが、明らかに別の顔をしていた。その顔から伝わってきたのは、彼女自身が奏でたい音楽はこれなんだという想い。3年間いろいろなことに挑戦してきた彼女だが、心のどこかにずっとあったであろう想い。

はじめまして、歌手・幾田りら。
その歌声を、ずっと、応援し続けます。

そんな想いでZepp Nambaを去った。


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長々とした文章を最後までお読みくださり、ありがとうございました。拙い文章ですが、ライブの様子が伝われば幸いです。


追記
一部修正しました。(2023/7/17)

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