フリーレンの魔族から学ぶコミュニケーション

 葬送のフリーレンという漫画に『魔族』という種族が登場する。魔族は人間に姿も言動も似せているが実際には心理を理解しておらず、人間を利用する為にその言葉を操る。「助けて……」という言葉で人間をおびき寄せ、殺される間際に「お母さん……」と呟いて命乞いをする。魔族には親や子というものが存在しないにも関わらずだ。主人公のフリーレンには「人の声真似をするだけの、言葉の通じない猛獣」とすら言われている。

 しかし、人間を殺したり捕食したりするという点を除けば我々も同じように、相手の心理とは無関係に紋切り型の対応でコミュニケーションをすることでその場を凌ぐことが多々ある。人の気持ちを察するのには限界がある、ならば寧ろ魔族的コミュニケーションを積極的に採用した方が他人を傷つけず自分も守れるのではないだろうか。

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