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4月


 4月末に半期に一度の全体会議があった。今までzoomでやっていたので会社としては久しぶりの、僕にとって初めての対面式での厳粛な会議になった。
半期の決算とか今後の方針を報告する内容だった。

 会議後お昼になり、そのまま全員で高級弁当を食べた。
食べ終わった後に、一緒の机にいた役員が締めの言葉を社長ではなく急に僕に振ってきた。

 急に振られたので何も準備はしていなかったが、
「今回の人事で課長以上が昇進なさったが、若手は動きが無かった。僕を含めた若手のさらなる底上げが必要だと思うのでこれからもご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いします。」と的なことを言ったら、めちゃくちゃ拍手されて、よお言うた!みたいな雰囲気で締めくくることができた。

 我ながらこんなセリフをよくアドリブで言えたものだ。「ご指導ご鞭撻よろしくお願いします」って言っとけばなんか良い感じに締めることができると、数々の友人たちの結婚式のスピーチを通じて学んでいたので、みんな招待してくれてその節は本当にありがとうと思った。

 その後上層部を除いたいつも仕事で関わる9人で、神戸の元町駅前に移動して決起会をした。

 飲み会中でも仕事の電話がかかってきたり、現場で体調不良の方の穴埋めの手配をしたりしたので、「お酒入ってても的確な指示を出してる俺めちゃくちゃサラリーマンしてるな〜」と思うなどした。

 僕の「若手の底上げが必要や」、という発言に対して、まずは10月に3つ上のエース格の先輩、来年の4月に僕含めた若い面々が主任になれるように上申していくからこの一年が勝負やぞと上司に言われた。

 人生が進んでいないようでゆっくりだが確実に進んでいる。そう感じて嬉しく思った。
 咄嗟に出た僕の発言も、図らずも上層部にアピールできたはずだ。

 最近は学生バイトのみんながいる現場に差し入れをしに行ったり、Berealなるものに恥ずかしげもなく映り込んだりしている。きっと彼らは僕が来たら嬉しいと感じてくれているし、社員とバイトでありながらフランクで良い関係を築けている(と勝手に信じている。)

 いつまで彼らのよきお兄さんでいられるだろうか。(年齢的に)

 プライベートで決まっている約束がほとんどなくて、休みの日に何してるんですかと聞かれても、「け、競馬見て阪神タイガースの試合見て寝て終わります…」としか答えられないくらい充実はしていないが、学生の時の仲間や後輩たちと飲んだり、ブあついタンにを食べに行ったりして楽しく過ごせてるのでまぁいいじゃないの、と言い聞きかせて。


なんかそんな感じの僕の4月。





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